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【第99話】拷問
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クルミは焦っていた。アリスの話を聞いて城の外に飛び出していた。周りの静止も聞こえてなかった。
久遠にはそのまま残存兵の対応をお願いした。これでなんとかなると考えていた。だからアリスのもとに急ぐことにしたのだった。
クルミは考えた。人質として殺されることはないだろう。カリディアの引き渡しの要求目的として、しかし身体の安全は保証されなきと経験で分かっていた。身体は綺麗じゃなくても命さえあればと考える。それを恐れたのだった。
城の外を出る頃にクルミはこちらに向かってくる軍隊を確認した。
「こんな時に!!」
焦るクルミだったが、近づいてきたのはラルセット公国軍だった。
そして先頭には、
「クルミさん!!」
ジークの姿が見えた。
「あっ!!どうしてここに?」
急いでいたが、思わず止まってしまった。クルミは事情を説明する時間もなくまた走り出そうとした。
「待って下さい!」
ジークがクルミの手を握り止めた。クルミは力が強くなってる気がしたのだが今は逸れどころじゃなった。
「アリスのことで、伝えたいことがあります!だから話を聞いてください。」
「何?」
クルミも思わず足を止めた。
「今のところアリスは、ルティの結界に守られています。ルティから連絡がなかったですか?」
「・・・・」
クルミは冷静になり、精霊の声を聞いた。ルティから何度も問いかけがあったようだった。
「クルミ様、落ち着いてください。私にも水の精霊を感じることができます。もう少し近くなれば見ることも可能です。」
「そうなの?流石光の精霊。ごめん少し冷静じゃなかったわ。」
「仕方ないですよ。光の精霊ですが、フランと名付けました。」
名付けることで正式に光の精霊と契約を結んだとのこと。これは戦力になるとクルミは考えた。
「お願い、ジーク一緒に来て。」
ラルセット公国の王位継承者の王子にお願いするのは無茶な話しなのはクルミも分かっていたが、
「わかりました。全体部隊を半分に分け、半分はカリディアへの増援、半分は可能な限りついてくるように!」
「あなたの力に慣れて光栄です!」
ジークの笑顔にクルミは顔が赤くなってしまった。こんな事態じゃなければと悔やんだのだった。
アリスを助け出したら抱きついてもいいかなぁ。少し勇気をださないと。
「行きましょう!」
ジークが先に走り出した。その後を追うクルミ。精霊の力で移動速度も増しており、後続はすでに置き去りにしている。
「予想以上に強くなったね!!」
「これもフランのおかげですし、クルミさんのために頑張りました!」
照れるクルミ。
でもこの分だとはやく追いつきそう。
まっててね、アリス。
その頃、アリスを連れ去りトルゴラムへ向かう途中の街で休憩をしていた。
その前には氷の塊に包まれたアリスがいた。
「精霊の力、忌々しいですね。」
そう言いながらも、アリスの姿を見ている目つきは艶めかしいものだった。
「これが精霊の力にも有効だといいですけどね。」
ニルスはブレスレットをつけて構えた。トルゴラムで開発中の魔力無効化の効果があるものだった。
「はあ!」
拳を叩きつける。アリスの氷の塊にヒビが入った。
「少し時間がかかりますか。」
そして連続で拳をたきつけた。
その度に氷の塊が砕けていった。そして休憩もとりつつ氷を砕いていった。
「パキッ、パキーン」
氷が砕け散り、ルティが飛び出した。
「グルグル。」
ルティが威嚇した。それも気にせず、ルティへ攻撃を加える。
拳の一撃を振るうニルス。それをフワッと交わしたルティ。
「ちっ面倒な、お前たちこの猫の相手をしろ!」
周りの兵士達に命令をした。楽しみを邪魔にされてイラつくニルス。
「さて、続きを。これはなんですかね。この剣の力ですかね?」
氷は砕けたが、水の膜のようなものにアリスは包まれていた。
触ってみるニルス。ゴムのように柔らかいがアリスの本体にギリギリ触れることはできなかった。
「ふぅ~。まだまだですか。」
そして更にアリスに向けて拳をふるった。顔面に向けて一撃を加えた。
「威力は軽減されているようですが、おや、ダメージは多少あるようですね。」
アリスの口から出血しているのを確認した。その周辺の膜が赤く染まった。
「これはこれで面白い。」
アリスの顔に近づきその膜を舐めた。
「やめるにゃ!!」
ルティが水の矢を飛ばしてきた。
それを拳で撃ち落とす。
「何をやっているんですか?こちらの邪魔はさせないでください!」
イライラと部下に命令を下した。
「さぁ再開です!!」
ニルスは下衆な顔をしてアリスの身体を痛めつけた。
顔を、お腹、まだ膨らみかけた胸など執拗に殴りつけた。
アリスの身体に青いアザができて苦しそうな表情になっていく。ニルスは高揚して時間も忘れて楽しんでいた。
「クルミ!急ぐにゃ!!」
ルティはクルミに思いを送った。
その思いはすぐに届いた。そこには怒れるクルミが表れたのだった。
久遠にはそのまま残存兵の対応をお願いした。これでなんとかなると考えていた。だからアリスのもとに急ぐことにしたのだった。
クルミは考えた。人質として殺されることはないだろう。カリディアの引き渡しの要求目的として、しかし身体の安全は保証されなきと経験で分かっていた。身体は綺麗じゃなくても命さえあればと考える。それを恐れたのだった。
城の外を出る頃にクルミはこちらに向かってくる軍隊を確認した。
「こんな時に!!」
焦るクルミだったが、近づいてきたのはラルセット公国軍だった。
そして先頭には、
「クルミさん!!」
ジークの姿が見えた。
「あっ!!どうしてここに?」
急いでいたが、思わず止まってしまった。クルミは事情を説明する時間もなくまた走り出そうとした。
「待って下さい!」
ジークがクルミの手を握り止めた。クルミは力が強くなってる気がしたのだが今は逸れどころじゃなった。
「アリスのことで、伝えたいことがあります!だから話を聞いてください。」
「何?」
クルミも思わず足を止めた。
「今のところアリスは、ルティの結界に守られています。ルティから連絡がなかったですか?」
「・・・・」
クルミは冷静になり、精霊の声を聞いた。ルティから何度も問いかけがあったようだった。
「クルミ様、落ち着いてください。私にも水の精霊を感じることができます。もう少し近くなれば見ることも可能です。」
「そうなの?流石光の精霊。ごめん少し冷静じゃなかったわ。」
「仕方ないですよ。光の精霊ですが、フランと名付けました。」
名付けることで正式に光の精霊と契約を結んだとのこと。これは戦力になるとクルミは考えた。
「お願い、ジーク一緒に来て。」
ラルセット公国の王位継承者の王子にお願いするのは無茶な話しなのはクルミも分かっていたが、
「わかりました。全体部隊を半分に分け、半分はカリディアへの増援、半分は可能な限りついてくるように!」
「あなたの力に慣れて光栄です!」
ジークの笑顔にクルミは顔が赤くなってしまった。こんな事態じゃなければと悔やんだのだった。
アリスを助け出したら抱きついてもいいかなぁ。少し勇気をださないと。
「行きましょう!」
ジークが先に走り出した。その後を追うクルミ。精霊の力で移動速度も増しており、後続はすでに置き去りにしている。
「予想以上に強くなったね!!」
「これもフランのおかげですし、クルミさんのために頑張りました!」
照れるクルミ。
でもこの分だとはやく追いつきそう。
まっててね、アリス。
その頃、アリスを連れ去りトルゴラムへ向かう途中の街で休憩をしていた。
その前には氷の塊に包まれたアリスがいた。
「精霊の力、忌々しいですね。」
そう言いながらも、アリスの姿を見ている目つきは艶めかしいものだった。
「これが精霊の力にも有効だといいですけどね。」
ニルスはブレスレットをつけて構えた。トルゴラムで開発中の魔力無効化の効果があるものだった。
「はあ!」
拳を叩きつける。アリスの氷の塊にヒビが入った。
「少し時間がかかりますか。」
そして連続で拳をたきつけた。
その度に氷の塊が砕けていった。そして休憩もとりつつ氷を砕いていった。
「パキッ、パキーン」
氷が砕け散り、ルティが飛び出した。
「グルグル。」
ルティが威嚇した。それも気にせず、ルティへ攻撃を加える。
拳の一撃を振るうニルス。それをフワッと交わしたルティ。
「ちっ面倒な、お前たちこの猫の相手をしろ!」
周りの兵士達に命令をした。楽しみを邪魔にされてイラつくニルス。
「さて、続きを。これはなんですかね。この剣の力ですかね?」
氷は砕けたが、水の膜のようなものにアリスは包まれていた。
触ってみるニルス。ゴムのように柔らかいがアリスの本体にギリギリ触れることはできなかった。
「ふぅ~。まだまだですか。」
そして更にアリスに向けて拳をふるった。顔面に向けて一撃を加えた。
「威力は軽減されているようですが、おや、ダメージは多少あるようですね。」
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「これはこれで面白い。」
アリスの顔に近づきその膜を舐めた。
「やめるにゃ!!」
ルティが水の矢を飛ばしてきた。
それを拳で撃ち落とす。
「何をやっているんですか?こちらの邪魔はさせないでください!」
イライラと部下に命令を下した。
「さぁ再開です!!」
ニルスは下衆な顔をしてアリスの身体を痛めつけた。
顔を、お腹、まだ膨らみかけた胸など執拗に殴りつけた。
アリスの身体に青いアザができて苦しそうな表情になっていく。ニルスは高揚して時間も忘れて楽しんでいた。
「クルミ!急ぐにゃ!!」
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