紅龍  RED DRAGON

紋目

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 老人は二人の前に歩いてくると、門越しに立ち止まる。
「御主人様は出かけられております。面会のお約束を取り付けてから、又、改めてお越し下さい」
 頭を下げながら老人がそう言い終わるか終わらないうちに、ティール達二人の後ろから若い男の声がした。
 「ゲーシュ、お客様か??」
 二人が振り向くとそこには、短く切り詰めた黄緑色の髪をした細身の背の高い青年が、淡い黄緑色瞳を細め爽やかな笑みを浮かべ立っていた。
 老人は青年を見て頭を深々と下げた。
「レヴィ様、今門を開けますので……」  
 慌てて老人が門を開けると、レヴィと呼ばれた青年は 門まで近付いたが、中に入る様子はない。
「お客様なんだろ? どうして中に入れて上げないんだ?」
「しかしレヴィ様、お約束もございませんようで……」
 狼狽している老人と青年の会話を聞いていたが、ティールは背を向けて町の方へ歩き始めた。
「あ、あの、又改めてきます!」 
 ルナは慌てて頭を下げ、ティールの後を追い掛ける様にその場から離れた。
「もう私は用済みだろう?」
 ティールは一言そう言う。
「一人じゃやっぱり心細くて」
 ルナは照れながら笑った。 二人は町へ向かい歩いている。
「ティール、なぜ旅をしているの? 実は私ね、世間を知りたくて、家出してきたの」 
 ティールは驚いたのかルナの方を見た。 
「驚くよね。私にとっては大事な事なの……」
 ルナはそこまで言うと下を向いて少し黙った。
 「私思うの、何が悪くて何が良い事なのか人から 聞いただけじゃ何も判らないって、私はそれを自分の目で見て耳で聞いて知りたいの」 
 顔を上げティールの方を見て照れ臭そうに笑った。
「あなたはどうしてなの?」
 ティールはルナを見て悩んでいるようだったが、前を向いて話し出す。 
「ルナが何者なのか知らない。たぶん私には関係無い事だろう。私は自分の仲間を捜すため……」 
 ティールは、その後何も話そうとしない。
 少しの間沈黙が続いた。 
「色々な事で初めてで、何か話してないと心細く て、変なこと聞いて御免ね」
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