54 / 63
make a break 真17
しおりを挟む
「おう!遅かったなお前達」
「「「宗吾ぉおおお!!!」」」
「えっ!?何怒ってグハッ!?」
学校を無事脱出した楽斗達は圭子に導かれるまま後に続き、そして学校の近くの広い公園のベンチで足を組んで偉そうに座っていた宗吾をこれでもかと言うぐらい殴り付けた。普段なら傍観する真愛も流音も一緒に。
何故か圭子も嬉々して参戦していたが仲間が増えることに反対はしない。
そして、それは宗吾が気絶するまで続いた。
「おいそろそろやめようぜ。これ以上は死んじまう」
「ふっ、甘いなプリティーガール。コレがこの位でくたばる男じゃないことは君も知ってるだろう?」
「いやそれでも流石にこんなに流血してる奴を更に追い討ちするなんて俺には出来ない。だから、なっ?やめようぜ」
「それもそうね。それに━━━」
正直、殴りすぎて手が痛くなったから、の提案だが流音はそれに乗ってきた。
「━━━飛び血もそろそろ誤魔化せないくらい酷くなってきたし。これは隠すの大変よ。しかもバレたら警察に通報は間違いなしね」
「よ、よーし!皆ストップやめるぞ!」
「う、うむ。宗吾ももう懲りたハズだ。お開きにしよう!」
警察と聞いて明らかにビビりまくる二人。何か前科あるいは心当たりがあるのだろうか。ありすぎてそうで困る。
だが、そんな二人とは違い犯罪とは全く関係ない所にいる真愛は遠い目で懇願する。
「その言い方だと私も共犯みたいだからやめてほしいな。私は始めの一発しか叩いてないのに。それ以降は手が痛くて叩けなかったのに」
「ふっふっふ。そこがダメなんだよマナフィー!ほら手が痛いなら足で蹴れば良いんだよどりゃぁああ!」
あっ、今宗吾の体から鳴っちゃいけないような音が鳴った。
「うぉい!?何やってんだ菫ぇえ!やめろって言っただろうがぁあ!!おい宗吾の腕が変な方向向いてるぞ!?これヤバイんじゃないか!?」
「悪の元凶を退治したぞぉおお!!」
「勝鬨を上げんなこの馬鹿!」
「ぐえっ!」
楽斗の怒りの拳骨で地に沈む馬鹿こと菫。
と、同時に宗吾が問題なく起き上がった。
「うぅ......痛てててて。っておい腕が曲がってんじゃねぇか。ちっ、「ゴキリッ」これでよし、と。ん?どうしたんだお前ら、そんな化け物でも見るような顔して」
「あ、あぁぁ。るーちゃん、お化け!お化けだよ!怖いよぅ!!」
その光景を見て流音に抱きつく真愛。
しかし、流音はそんなことも気にならないぐらい目の前で復活した宗吾を見て驚いていた。勿論、それは楽斗もだった。
それが普通の反応なのだから。あんなに血塗れで起き上がるなんて思いもしないだろう。
しかし、
「ふはははは。だから心配は要らないって言っただろう?」
「だな。楽斗、流音、信じられないかも知れないが認めろ。コイツはこういう奴だ。おい宗吾、何で立てる言ってみろ」
「何で立てるって何気に非道くないか?まぁ、慣れってやつかな」
「「納得できるか!!?」」
慣れって何だよ。慣れって。まぁ、逃走劇に慣れた俺が言うことでもないかもしれないが。
「それより飛び血をどうにかしなくてはだな」
「おい宗吾。お前の血だ。お前が責任もって埋めろよ」
「まて大毅!流石にそれはなくないか」
見慣れているのか普通に平然と会話している三人を見て、気絶してる菫除く三人は若干引き気味で顔を合わせて小さくこう言った。
「絶対に見慣れないようにしよう」
「そうね。今後無茶は避けましょう」
「お化け怖いよぉ!」
「大丈夫、真愛。あれはお化けじゃないわ。お馬鹿よ」
「その通りだ。良いこと言うな。あいつらはお馬鹿だお馬鹿。だから真愛は怖がる心配なんてないさ」
「あっ、ほんとだ。お化けじゃないね。お馬鹿だね」
三人ではっはっはと笑う。やっぱり嫌なことがあったら笑うのが一番だ。
「おい、聞こえてるぞ」
「「「ッ!?」」」
振り返るとそこには血を埋め終わった宗吾の姿が。
身体中絆創膏だらけで痛々しい。包帯はないのかよ!
「って、そんなことよりも本当に大丈夫なの?」
「ん?あぁ。別にこれぐらいは平気だ。車に引かれたときよりは痛くないし、いつもの圭子と同等ぐらいだな」
「「車ッ!?」」
「ん、あぁ。信号無視してるとな。たまに馬鹿な奴が突っ込んでくるんだよ」
「馬鹿はお前だ(あなたよ)(そーくんだよ)!」
はっはっは。と豪快に笑い飛ばす宗吾に真愛合わせた三人は本気で突っ込んだ。
「おおう!厳しい突っ込みだな。まぁいい。もうすっかり夜だしそろそろ帰るか」
言われて携帯を見れば時刻は八時を越えていた。
「それで、明日はどうするの?」
「そうだな。教室は使えなさそうだし、真愛!制服はどのくらいかかりそうだ」
「えっと、圭ちゃん。何着作ったっけ?」
「五着だな」
「だそうなので後二着だから......多分三時間もあれば終わると思うよ。何なら私が家で作ってくるよ」
「ホントか!?なら頼んでいいか。俺はどうやら明日は病院にいかないといけないらしい。強引に戻したがダメだこりゃ。完全に折れてやがる」
そう言って持っていた作りかけの制服が入った袋を渡しながらもう片方の腕をブラブラさせる宗吾に真愛は顔を青ざめながらも任せてと意気込んだ。
「って、ことだ。流音、明日はフリーだ。来るべき戦いに備えておけよ。じゃあ俺は帰るわ」
「うむ。では私も帰宅するとするか」
「オレもだな。流石に今日はいろんな事があって疲れたから早く寝るとするさ」
「じゃあ私も!早く帰って制服仕上げたいから!」
「俺たちも帰るか」
「そうね」
次々と別路に帰宅する皆を見て、楽斗と流音も帰宅しようと足を出して
「う......う。悪は制した......のだ」
「「あっ、菫のこと忘れてた!」」
「「「宗吾ぉおおお!!!」」」
「えっ!?何怒ってグハッ!?」
学校を無事脱出した楽斗達は圭子に導かれるまま後に続き、そして学校の近くの広い公園のベンチで足を組んで偉そうに座っていた宗吾をこれでもかと言うぐらい殴り付けた。普段なら傍観する真愛も流音も一緒に。
何故か圭子も嬉々して参戦していたが仲間が増えることに反対はしない。
そして、それは宗吾が気絶するまで続いた。
「おいそろそろやめようぜ。これ以上は死んじまう」
「ふっ、甘いなプリティーガール。コレがこの位でくたばる男じゃないことは君も知ってるだろう?」
「いやそれでも流石にこんなに流血してる奴を更に追い討ちするなんて俺には出来ない。だから、なっ?やめようぜ」
「それもそうね。それに━━━」
正直、殴りすぎて手が痛くなったから、の提案だが流音はそれに乗ってきた。
「━━━飛び血もそろそろ誤魔化せないくらい酷くなってきたし。これは隠すの大変よ。しかもバレたら警察に通報は間違いなしね」
「よ、よーし!皆ストップやめるぞ!」
「う、うむ。宗吾ももう懲りたハズだ。お開きにしよう!」
警察と聞いて明らかにビビりまくる二人。何か前科あるいは心当たりがあるのだろうか。ありすぎてそうで困る。
だが、そんな二人とは違い犯罪とは全く関係ない所にいる真愛は遠い目で懇願する。
「その言い方だと私も共犯みたいだからやめてほしいな。私は始めの一発しか叩いてないのに。それ以降は手が痛くて叩けなかったのに」
「ふっふっふ。そこがダメなんだよマナフィー!ほら手が痛いなら足で蹴れば良いんだよどりゃぁああ!」
あっ、今宗吾の体から鳴っちゃいけないような音が鳴った。
「うぉい!?何やってんだ菫ぇえ!やめろって言っただろうがぁあ!!おい宗吾の腕が変な方向向いてるぞ!?これヤバイんじゃないか!?」
「悪の元凶を退治したぞぉおお!!」
「勝鬨を上げんなこの馬鹿!」
「ぐえっ!」
楽斗の怒りの拳骨で地に沈む馬鹿こと菫。
と、同時に宗吾が問題なく起き上がった。
「うぅ......痛てててて。っておい腕が曲がってんじゃねぇか。ちっ、「ゴキリッ」これでよし、と。ん?どうしたんだお前ら、そんな化け物でも見るような顔して」
「あ、あぁぁ。るーちゃん、お化け!お化けだよ!怖いよぅ!!」
その光景を見て流音に抱きつく真愛。
しかし、流音はそんなことも気にならないぐらい目の前で復活した宗吾を見て驚いていた。勿論、それは楽斗もだった。
それが普通の反応なのだから。あんなに血塗れで起き上がるなんて思いもしないだろう。
しかし、
「ふはははは。だから心配は要らないって言っただろう?」
「だな。楽斗、流音、信じられないかも知れないが認めろ。コイツはこういう奴だ。おい宗吾、何で立てる言ってみろ」
「何で立てるって何気に非道くないか?まぁ、慣れってやつかな」
「「納得できるか!!?」」
慣れって何だよ。慣れって。まぁ、逃走劇に慣れた俺が言うことでもないかもしれないが。
「それより飛び血をどうにかしなくてはだな」
「おい宗吾。お前の血だ。お前が責任もって埋めろよ」
「まて大毅!流石にそれはなくないか」
見慣れているのか普通に平然と会話している三人を見て、気絶してる菫除く三人は若干引き気味で顔を合わせて小さくこう言った。
「絶対に見慣れないようにしよう」
「そうね。今後無茶は避けましょう」
「お化け怖いよぉ!」
「大丈夫、真愛。あれはお化けじゃないわ。お馬鹿よ」
「その通りだ。良いこと言うな。あいつらはお馬鹿だお馬鹿。だから真愛は怖がる心配なんてないさ」
「あっ、ほんとだ。お化けじゃないね。お馬鹿だね」
三人ではっはっはと笑う。やっぱり嫌なことがあったら笑うのが一番だ。
「おい、聞こえてるぞ」
「「「ッ!?」」」
振り返るとそこには血を埋め終わった宗吾の姿が。
身体中絆創膏だらけで痛々しい。包帯はないのかよ!
「って、そんなことよりも本当に大丈夫なの?」
「ん?あぁ。別にこれぐらいは平気だ。車に引かれたときよりは痛くないし、いつもの圭子と同等ぐらいだな」
「「車ッ!?」」
「ん、あぁ。信号無視してるとな。たまに馬鹿な奴が突っ込んでくるんだよ」
「馬鹿はお前だ(あなたよ)(そーくんだよ)!」
はっはっは。と豪快に笑い飛ばす宗吾に真愛合わせた三人は本気で突っ込んだ。
「おおう!厳しい突っ込みだな。まぁいい。もうすっかり夜だしそろそろ帰るか」
言われて携帯を見れば時刻は八時を越えていた。
「それで、明日はどうするの?」
「そうだな。教室は使えなさそうだし、真愛!制服はどのくらいかかりそうだ」
「えっと、圭ちゃん。何着作ったっけ?」
「五着だな」
「だそうなので後二着だから......多分三時間もあれば終わると思うよ。何なら私が家で作ってくるよ」
「ホントか!?なら頼んでいいか。俺はどうやら明日は病院にいかないといけないらしい。強引に戻したがダメだこりゃ。完全に折れてやがる」
そう言って持っていた作りかけの制服が入った袋を渡しながらもう片方の腕をブラブラさせる宗吾に真愛は顔を青ざめながらも任せてと意気込んだ。
「って、ことだ。流音、明日はフリーだ。来るべき戦いに備えておけよ。じゃあ俺は帰るわ」
「うむ。では私も帰宅するとするか」
「オレもだな。流石に今日はいろんな事があって疲れたから早く寝るとするさ」
「じゃあ私も!早く帰って制服仕上げたいから!」
「俺たちも帰るか」
「そうね」
次々と別路に帰宅する皆を見て、楽斗と流音も帰宅しようと足を出して
「う......う。悪は制した......のだ」
「「あっ、菫のこと忘れてた!」」
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる