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無題②
しおりを挟む無事に卒園を迎えた僕は、田舎にある小学校に入学した。
小学校に入ってから遊ぶ時間が減ってしまった僕は幼稚園に戻りたいと思った。
幼稚園の時の友達は、一部を除いて同じ小学校に入学している。
一学年80人くらいなのだが、そのうち半分は同園からの入学だ。
幼稚園時代、1番仲の良かった柚亜ちゃんは、おうちの都合で違う学校に入学。
僕も僕の学校で友達を作ったが、殆どが男友達しか出来なかった。
勉強はまだこの頃は、まぁまぁ出来ていたと思う。
算数のテストなんて頑張らなくても96点という高得点を叩き出していたからだ。
僕自身はあまり、深く考えていなかったが、僕の親と祖母は僕が特定の友達としか遊ばないことに心配していた。
僕にとって、同じ年頃の子供と話す事が未知のことすぎて、何を話したら良いのかも分からず、そもそも先生にすら話しかける事が難しくかった。
それでもなんやかんやで、友達は出来た。
僕の家の近くに住んでいる男の子がいた。
拓海くんだ。
鍵っ子で、眼鏡を掛けていた。
拓海くんは電車が好きで、車が好きで、猫が好きだった。
家が近いこともあり、登下校時は一緒に帰っていた。
その話を僕の家ですると、男の子とはあまり仲良くしない方が良いと、言われた。
その時はまだ子供だったから、別に深く考えてはなかったが、そういうことかと理解するのはもう2年程経過した頃だ。
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