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しおりを挟む「うぅ……。」
退勤後、自宅のベッドの上でうめき声を上げる。先ほどの佐藤さんの言葉が頭をぐるぐると回る。写真館の店主として業務をスムーズにするための言葉だと何度も自分に言い聞かせるが、どうしても佐藤さんとお客様の楽しそうな雰囲気を思い出し胸が苦しくなる。
(こんなに好きになっていたんだなぁ。)
自分の気持ちに直面し、一人で赤面する。いつも温かくて心に届く言葉ばかりをくれる佐藤さんを好きにならない筈が無い。ずっとネガティブな私を待っていてくれる優しい人に、今度は私が勇気を持って気持ちを伝えなくてはならない。
「はぁ……。」
大きな溜息をついて、また佐藤さんのことを考える。ギックリ腰が良くなってからも、佐藤さんは私を焦らせることは無く私のペースを待っていてくれている。
「よし、明日!明日こそは頑張る!」
佐藤さんに自分の気持ちを伝えようと握り拳を振り上げた瞬間、私のスマホが音を上げた。画面には久しぶりに見る昔の彼の名が表示されていた。
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