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第7章 ゴルディン
【265話】 己の誇り賭けた戦いの終結
両者静止し、構える。
まるで時の止まったかのように動きはなくなり静寂が一瞬の間流れた。
両者互いの目の前にいる強敵に対して、最大の強さの証明として、己の覚悟の証明としてこの一撃をもって戦いを終わらせる。
ユウトは神の魔力、そして風の魔力を体の前に出し合わせる。
繊細な手つきで粘土をこねて合わせるようにゆっくりと2つの魔力を合わせ、1つの荒々しく激しい魔力として完成させる。
ブラッドハンド……デュヘイン・ゴードンは集中しクロスボウにかけた矢を真っ直ぐ引く。
そこには一切の雑念はない、己の戦う理由、そして敵であるユウトに対しての思考すら彼の脳内にはなかった。
彼の周りは静寂に包まれる。
吹き荒れる風の音も目の前の膨大な魔力すらも彼には入ってこない。
極限までの集中、無心、それらを得て辿り着く彼の一撃。
ユウトの溢れ出る魔力とは裏腹に、彼の魔力は鋭く針のように研ぎ澄まされた一本の矢、それをもって、この戦いを終わりへと導くのだ。
両者、魔法が完成する。
同時なのか、はたまたどちらかが早く終わっても、この互いの最大の魔法をぶつけ合いたかったのか、それは定かではない。
だがハッキリと言えるのは、両者の魔法が同時に放たれ、そして2人のちょうど間で魔法がぶつかり合い、その場で巨大な爆発を起こし魔力は一筋の光の塔が如く高くそびえ立つ。
その光景はゴルディンでも見られていた。
「わぁなにあれ!?」「きっとこの祭りの為に凶震戒様達が盛り上げてくれてるのよ」
都市の住民はこれを凶震戒の催しだと勘違いする。
「あれはなんだゼ!?」「こんなけったいな魔力……まさか!」「ブラッドハンド様……?」
十戒士候補はその魔力を見て、ブラッドハンドの物だとすぐに察する。
しかし、誰もそこへ加勢には行かない……なぜなら。
「おぉっ!!ド派手にやってんなぁ!?」
「……来ましたか、どうしますか処刑」
城の一室にて集まっていた十戒士のアーサー、シルド、マッチスの3人も都市の外での戦闘をその膨大な魔力で知った。
シルドはユウトの接近を察知して、計画の続行について2人と確認を取る。
処刑をそのまま行うか、それとも中止しユウトを迎えうちに行くのか……
「続行でいいだろう。
ブラッドハンドだって強き者……そう簡単にやられはしないさ、まぁもし仮にブラッドハンドが敗北し死ぬものなら……
奴の死をトリガーとした魔法が俺達含めてこの都市を吹き飛ばすだろうな」
アーサーがシルドの問いに対して少し苦笑いながら答えた。
ブラッドハンドは十戒士、彼の本名はボス以外は知らないが彼の強さは知っている。
だからこそ彼が簡単に負けるような男ではない、とそう皆が思っているのだ。
この魔力のぶつかり合いを大勢が確認していた。
そう、大勢が。
そして場所はユウトとブラッドハンドの戦いの場へと戻る。
膨大な魔力のぶつかり合い、そして激しい爆発が消え、砂煙が立ち上がる。
そんな地にユウトは立っていた。
その場で倒れ込むブラッドハンドを見下ろしながら。
「俺の負けだ」
大の字のように寝転がりながらブラッドハンドは諦めたかのように自身の敗北を宣言していた。
しかしそんな彼を見てユウトは疑問に思う。
「……まだ本気出してないだろ、あんた」
確証はない、だけど雰囲気でわかる。
彼は何か隠し持っている、と実力を全て出し切っていないのだと。
疑問に思うのと同時に少し腹が立っていた、互いに全力を出したというのに何か舐められた気がしたからだ。
「いや、出せるだけは出した……それでも俺は倒れてお前は立っている。これで俺の負けじゃなくてなんだっていうんだ?」
「……」
ブラッドハンドのその言葉にただ無言で佇む。
「……はぁ、秘策を隠し持ってない、といえば嘘になる。でもこれは今は使えない、そういう魔法だ。これで納得しろ」
彼は無言の俺を見て少しため息を吐いた後、そう答えた。
まだ心の中でモヤモヤとはする、だけど俺の本来の目的はフレリアを救出。
こんなところで時間を使っているわけにはいかない。
「わかった、じゃあ俺はもう行──」
そう言ってその場から立ち去ろうとした瞬間だった、突如として前方への行く手を阻むように足元へ複数の矢が地面へと突き刺さった。
「危なっ!!……何するんだあんた」
俺は少し後ろに下がった後、矢を放ったであろう本人の方へ顔を向ける。
そこでブラッドハンドは倒れた状態で、クロスボウのついた腕を天へと掲げていた。
「今行くのはよしといた方がいい」
彼は俺に一瞬目をやりながらそう答え、クロスボウを下ろす。
敵対心はない……ただ俺を止めたかっただけ?
「……なんでだ?」
それは当然の疑問だった。
フレリアを助けるのを邪魔したいのなら直接俺を攻撃すればいいはずなのに、彼はそうせずにただ俺の動きを止めただけだった。
「まだフレリア処刑までは早い。
今行ってもいいが……フレリアは多分他の十戒士達と一緒にいる。
今回の処刑は十戒士候補がやる手筈だ、そこを狙った方がいい。
お前は強いが、俺と戦ったばかりで消耗してるんじゃそいつらと戦っても勝ち目はない。
なら、ここで少し休んでから行った方がいいだろう?」
彼は答える。
フレリアを助けるのには早いと、それに対する説明も丁寧に兼ねて。
本当に信じてもいいのか?相手は十戒士なんだぞ?
俺を騙そうと嘘をついているんじゃないか?と己の中の心配が騒ぐ、もし嘘ならフレリアの処刑に間に合わなくなってしまう……本当に信用してもいいのか?
そんな疑問を胸にブラッドハンドの顔を見る。
いや、彼から嘘をついてる様子はない。
少し戦っただけだがわかる、彼の言ってる事は本当なんだと、俺は彼を信じることにした。
とすると新しい疑問がわいてくる。
「なんでだ?アンタはフレリアを助けようとしてる俺を排除したいんじゃないのか?」
なんでブラッドハンドは俺に助言をした?
フレリアを助けようとする俺に攻撃をしてきた彼がなんで今度はフレリアを助けるのを手助けするような言葉を?
「お前に戦いを仕掛けたのは、ただ単純に見極めたかっただけだ……お前がフレリアを助けられるかを」
「あんたはフレリアを助けたい……っていうのか?」
彼の言葉を聞いて俺は尋ねる。
俺がフレリアを助けられるかを見極めてた、これはつまり彼自身もフレリアを助けたいと思っているのか?
「まぁそうだな」
彼は少し優しめな口調で答える。
「それは……凶震戒を裏切るってことなんじゃないか?」
「ふっ、何でもかんでも上の指示に従う……そんなイエスマンじゃないんだ俺は。
流石に俺が直接じゃまずいからお前を利用するがな」
鼻で笑った後の彼の言葉に少し納得してしまう自分がいた、自分だって一度止められたのにここに来たからだ。
それとは別にもう一つ、俺が疑問に思ってることがある。
「もう一つ、聞いていいか?」
「なんだ」
「どうしてフレリアを助けたいんだ?」
凶震戒では裏切り者は殺される……これはサンスインで凶震戒を裏切ったクラディの末路が物語っていた。
「本当に個人的な理由だ……あの子が生きてたら多分フレリアと同じ歳になってたからな。
どこか俺は娘とフレリアを重ねちまってるんだ」
「娘……」
彼からフレリアを助けたい理由が出てくる。
娘がいた……でもこの言い方は。
「もういないがな。
少し時間を潰す為だ、ただのおっさんの昔話でも聞いてけ。
まぁ昔ってほど前じゃないがな」
彼はそう言いながら倒れている体を起き上がらせて地面へと座り込んだ。
いや、聞くだなんて一言も言ってないけど……
「いや、長い回想始まりそうだから、俺は別──」
「アレは……4年くらい前、俺がこの都市で騎士団の一員デュヘインだった頃だ」
そして突然に、ブラッドハンドこと、デュヘインの回想へ──
まるで時の止まったかのように動きはなくなり静寂が一瞬の間流れた。
両者互いの目の前にいる強敵に対して、最大の強さの証明として、己の覚悟の証明としてこの一撃をもって戦いを終わらせる。
ユウトは神の魔力、そして風の魔力を体の前に出し合わせる。
繊細な手つきで粘土をこねて合わせるようにゆっくりと2つの魔力を合わせ、1つの荒々しく激しい魔力として完成させる。
ブラッドハンド……デュヘイン・ゴードンは集中しクロスボウにかけた矢を真っ直ぐ引く。
そこには一切の雑念はない、己の戦う理由、そして敵であるユウトに対しての思考すら彼の脳内にはなかった。
彼の周りは静寂に包まれる。
吹き荒れる風の音も目の前の膨大な魔力すらも彼には入ってこない。
極限までの集中、無心、それらを得て辿り着く彼の一撃。
ユウトの溢れ出る魔力とは裏腹に、彼の魔力は鋭く針のように研ぎ澄まされた一本の矢、それをもって、この戦いを終わりへと導くのだ。
両者、魔法が完成する。
同時なのか、はたまたどちらかが早く終わっても、この互いの最大の魔法をぶつけ合いたかったのか、それは定かではない。
だがハッキリと言えるのは、両者の魔法が同時に放たれ、そして2人のちょうど間で魔法がぶつかり合い、その場で巨大な爆発を起こし魔力は一筋の光の塔が如く高くそびえ立つ。
その光景はゴルディンでも見られていた。
「わぁなにあれ!?」「きっとこの祭りの為に凶震戒様達が盛り上げてくれてるのよ」
都市の住民はこれを凶震戒の催しだと勘違いする。
「あれはなんだゼ!?」「こんなけったいな魔力……まさか!」「ブラッドハンド様……?」
十戒士候補はその魔力を見て、ブラッドハンドの物だとすぐに察する。
しかし、誰もそこへ加勢には行かない……なぜなら。
「おぉっ!!ド派手にやってんなぁ!?」
「……来ましたか、どうしますか処刑」
城の一室にて集まっていた十戒士のアーサー、シルド、マッチスの3人も都市の外での戦闘をその膨大な魔力で知った。
シルドはユウトの接近を察知して、計画の続行について2人と確認を取る。
処刑をそのまま行うか、それとも中止しユウトを迎えうちに行くのか……
「続行でいいだろう。
ブラッドハンドだって強き者……そう簡単にやられはしないさ、まぁもし仮にブラッドハンドが敗北し死ぬものなら……
奴の死をトリガーとした魔法が俺達含めてこの都市を吹き飛ばすだろうな」
アーサーがシルドの問いに対して少し苦笑いながら答えた。
ブラッドハンドは十戒士、彼の本名はボス以外は知らないが彼の強さは知っている。
だからこそ彼が簡単に負けるような男ではない、とそう皆が思っているのだ。
この魔力のぶつかり合いを大勢が確認していた。
そう、大勢が。
そして場所はユウトとブラッドハンドの戦いの場へと戻る。
膨大な魔力のぶつかり合い、そして激しい爆発が消え、砂煙が立ち上がる。
そんな地にユウトは立っていた。
その場で倒れ込むブラッドハンドを見下ろしながら。
「俺の負けだ」
大の字のように寝転がりながらブラッドハンドは諦めたかのように自身の敗北を宣言していた。
しかしそんな彼を見てユウトは疑問に思う。
「……まだ本気出してないだろ、あんた」
確証はない、だけど雰囲気でわかる。
彼は何か隠し持っている、と実力を全て出し切っていないのだと。
疑問に思うのと同時に少し腹が立っていた、互いに全力を出したというのに何か舐められた気がしたからだ。
「いや、出せるだけは出した……それでも俺は倒れてお前は立っている。これで俺の負けじゃなくてなんだっていうんだ?」
「……」
ブラッドハンドのその言葉にただ無言で佇む。
「……はぁ、秘策を隠し持ってない、といえば嘘になる。でもこれは今は使えない、そういう魔法だ。これで納得しろ」
彼は無言の俺を見て少しため息を吐いた後、そう答えた。
まだ心の中でモヤモヤとはする、だけど俺の本来の目的はフレリアを救出。
こんなところで時間を使っているわけにはいかない。
「わかった、じゃあ俺はもう行──」
そう言ってその場から立ち去ろうとした瞬間だった、突如として前方への行く手を阻むように足元へ複数の矢が地面へと突き刺さった。
「危なっ!!……何するんだあんた」
俺は少し後ろに下がった後、矢を放ったであろう本人の方へ顔を向ける。
そこでブラッドハンドは倒れた状態で、クロスボウのついた腕を天へと掲げていた。
「今行くのはよしといた方がいい」
彼は俺に一瞬目をやりながらそう答え、クロスボウを下ろす。
敵対心はない……ただ俺を止めたかっただけ?
「……なんでだ?」
それは当然の疑問だった。
フレリアを助けるのを邪魔したいのなら直接俺を攻撃すればいいはずなのに、彼はそうせずにただ俺の動きを止めただけだった。
「まだフレリア処刑までは早い。
今行ってもいいが……フレリアは多分他の十戒士達と一緒にいる。
今回の処刑は十戒士候補がやる手筈だ、そこを狙った方がいい。
お前は強いが、俺と戦ったばかりで消耗してるんじゃそいつらと戦っても勝ち目はない。
なら、ここで少し休んでから行った方がいいだろう?」
彼は答える。
フレリアを助けるのには早いと、それに対する説明も丁寧に兼ねて。
本当に信じてもいいのか?相手は十戒士なんだぞ?
俺を騙そうと嘘をついているんじゃないか?と己の中の心配が騒ぐ、もし嘘ならフレリアの処刑に間に合わなくなってしまう……本当に信用してもいいのか?
そんな疑問を胸にブラッドハンドの顔を見る。
いや、彼から嘘をついてる様子はない。
少し戦っただけだがわかる、彼の言ってる事は本当なんだと、俺は彼を信じることにした。
とすると新しい疑問がわいてくる。
「なんでだ?アンタはフレリアを助けようとしてる俺を排除したいんじゃないのか?」
なんでブラッドハンドは俺に助言をした?
フレリアを助けようとする俺に攻撃をしてきた彼がなんで今度はフレリアを助けるのを手助けするような言葉を?
「お前に戦いを仕掛けたのは、ただ単純に見極めたかっただけだ……お前がフレリアを助けられるかを」
「あんたはフレリアを助けたい……っていうのか?」
彼の言葉を聞いて俺は尋ねる。
俺がフレリアを助けられるかを見極めてた、これはつまり彼自身もフレリアを助けたいと思っているのか?
「まぁそうだな」
彼は少し優しめな口調で答える。
「それは……凶震戒を裏切るってことなんじゃないか?」
「ふっ、何でもかんでも上の指示に従う……そんなイエスマンじゃないんだ俺は。
流石に俺が直接じゃまずいからお前を利用するがな」
鼻で笑った後の彼の言葉に少し納得してしまう自分がいた、自分だって一度止められたのにここに来たからだ。
それとは別にもう一つ、俺が疑問に思ってることがある。
「もう一つ、聞いていいか?」
「なんだ」
「どうしてフレリアを助けたいんだ?」
凶震戒では裏切り者は殺される……これはサンスインで凶震戒を裏切ったクラディの末路が物語っていた。
「本当に個人的な理由だ……あの子が生きてたら多分フレリアと同じ歳になってたからな。
どこか俺は娘とフレリアを重ねちまってるんだ」
「娘……」
彼からフレリアを助けたい理由が出てくる。
娘がいた……でもこの言い方は。
「もういないがな。
少し時間を潰す為だ、ただのおっさんの昔話でも聞いてけ。
まぁ昔ってほど前じゃないがな」
彼はそう言いながら倒れている体を起き上がらせて地面へと座り込んだ。
いや、聞くだなんて一言も言ってないけど……
「いや、長い回想始まりそうだから、俺は別──」
「アレは……4年くらい前、俺がこの都市で騎士団の一員デュヘインだった頃だ」
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