その男、やっぱりストーカーにつき

ryon*

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これを恋と、よんでいいなら⑥

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***

 仕事モードではない二見さんは、普段とは違い、気さくで良くしゃべる。
 しかもいつもの丁寧な口調ではなく、砕けた話し方で。

 元々は秘書としてではなく、西園寺家のボディーガードとして雇われたのだと聞き、それにも驚かされた。
 
 こう見えて昔はヤンチャだったんだよって言われ、そのギャップにまた萌えた。

 こんなに近付くべきじゃないと思うのに、もっと彼と親しくなりたいと願ってしまう。
 その矛盾に戸惑いながらも、二見さんと一緒に食べる食事は、味がしないどころかいつもの百万倍美味しく感じられた。

 そして会計時になり、彼が全部払おうとしてくれたから慌てて財布を出そうとしたけれど、それは手で制された。
 
「映画のチケットも貰った上に、飯までご馳走になるとか……。
 さすがにちょっと、申し訳ないっす」

 別れ際、そう訴えた。
 だけど二見さんは優しく微笑んで、俺の顔をじっと見上げて言った。

「そういう時は、ありがとうで良いんだよ。
 俺の方が君よりも、ずっと年上なんだから。
 だけど、どうしても気になるって言うなら……そうだな、今度アイスでも奢ってよ?」

 ……完全に俺、子供扱いされてんじゃん。
 だけど二見さんの事を、性的な目でみていると気付かれるよりは、ずっと良い。

 だから俺は彼の望む無邪気な子供を装い、いつもみたいに笑って答えた。

「分かりました、二見さん。
 あざっす!」

 たぶんアイスを奢って欲しいなんていうのは、俺の気持ちを軽くするためだけに考えてくれた口実だろう。
 この約束が実現することは、きっとない。
  
 それにホッとするのと同時にまた気分が沈みそうになるのを感じ、慌てて馬鹿みたいにしゃべり続けた。
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