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王子様と犬の関係④
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「なんで、そうなるんだよ!?
僕なんかじゃなくて、他に仲良い子、いくらでもいるだろって言っただ……け……」
最後の方が、自然とフェイドアウトしてしまったのは。
……突然彼に手を引かれ、建物の影に連れ込まれたかと思うと、強く抱き締められたからだ。
「確かに友達は、たくさんいる。
けどそれってさ、お前が前に言ったからだぞ?」
予想外の発言と行動に、脳も体も反応出来ずにいる僕を見つめたまま、拗ねたような口調で言われた。
「僕が……?」
ようやく、絞り出した声。
すると光秀くんは、呆れたように笑い、くしゃりと僕の頭を撫でた。
「そ、お前が。
和也とばっかりいないで、他の奴らとも仲良くしないと駄目だよって」
言われてみたら、そんな事を言った事が、あったかもしれない。
……小学校の、低学年の頃に。
***
当時の僕らは、いつも一緒にいた。
あの頃すでに彼の両親は共働きで、光秀くんはいわゆる、鍵っ子ってヤツだった。
だから放課後は、大抵僕の家に遊びに来ていた。
そのせいもあってか、彼は僕以外にはほとんど友達がいなかった。
というかクラスメイトに向かい、辛辣な言葉をぶつけまくっていたせいで、学校内ではかなり浮いた存在だった。
だから僕は、言ったのだ。
……僕だけじゃなく、他の子ともちゃんと仲良くしないと駄目だよって。
その言葉に従い、彼はその日から、みんなとも普通にちゃんと話すようになった。
そして、その結果。……彼の周りには、たくさんの人間が群がるようになった。
そうだ。……これは全部僕が彼に求め、望んだ状況だったんだ。
「その、顔。ちゃんと、思い出した?」
悪戯っぽい瞳を僕に向け、ククッと楽しそうに笑う光秀くん。
でもそこで、ようやく気付いた。
主人の言うことをなんでもよく聞く忠犬は、僕じゃない。
……この男の方だったのだ、と。
僕なんかじゃなくて、他に仲良い子、いくらでもいるだろって言っただ……け……」
最後の方が、自然とフェイドアウトしてしまったのは。
……突然彼に手を引かれ、建物の影に連れ込まれたかと思うと、強く抱き締められたからだ。
「確かに友達は、たくさんいる。
けどそれってさ、お前が前に言ったからだぞ?」
予想外の発言と行動に、脳も体も反応出来ずにいる僕を見つめたまま、拗ねたような口調で言われた。
「僕が……?」
ようやく、絞り出した声。
すると光秀くんは、呆れたように笑い、くしゃりと僕の頭を撫でた。
「そ、お前が。
和也とばっかりいないで、他の奴らとも仲良くしないと駄目だよって」
言われてみたら、そんな事を言った事が、あったかもしれない。
……小学校の、低学年の頃に。
***
当時の僕らは、いつも一緒にいた。
あの頃すでに彼の両親は共働きで、光秀くんはいわゆる、鍵っ子ってヤツだった。
だから放課後は、大抵僕の家に遊びに来ていた。
そのせいもあってか、彼は僕以外にはほとんど友達がいなかった。
というかクラスメイトに向かい、辛辣な言葉をぶつけまくっていたせいで、学校内ではかなり浮いた存在だった。
だから僕は、言ったのだ。
……僕だけじゃなく、他の子ともちゃんと仲良くしないと駄目だよって。
その言葉に従い、彼はその日から、みんなとも普通にちゃんと話すようになった。
そして、その結果。……彼の周りには、たくさんの人間が群がるようになった。
そうだ。……これは全部僕が彼に求め、望んだ状況だったんだ。
「その、顔。ちゃんと、思い出した?」
悪戯っぽい瞳を僕に向け、ククッと楽しそうに笑う光秀くん。
でもそこで、ようやく気付いた。
主人の言うことをなんでもよく聞く忠犬は、僕じゃない。
……この男の方だったのだ、と。
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