変人奇人喜んで!!貴族転生〜面倒な貴族にはなりたくない!〜

赤井水

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学園編

67話その後の皇国とケビン達

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sideコレット

  皇国を襲った事件の後、私達は大聖堂の瓦礫撤去をしてこの国の実態を知りました。

  多くの人にその事実は公表しました。
1番のショックは元教皇の死体は裸でその周りには女の子がボロボロになって出てきた事でした。

「酷い……私達には神こそが子を成すと伝えて接触を禁じていたのに」

  私はそう呟いていました。皇国の子作りは許可制でした。

  お布施の金額次第で子供を作れるか許可が取れるのです。

  そして元教皇、枢機卿、司教全員がその様な事をしていた事が露見しました。

  日に日に空気が悪くなり私達は全員掘り出された女の子の死体に前にダンジョンで見た魔法を思い出しました。

  ……あれ?誰が使ったんでしたっけ?まぁ良いですわ。
  あんなに大規模で綺麗で荘厳な魔法は使えないですけれども最低限のお祈り。
  そう、あの真っ白な空間で出会ったあの神様にお願いしましょうとお祈りをしました。

  親御さんや協力者達とお別れ会と称して最後に全員で祈りを捧げました。

「この子達が安らかに眠れます様に」


  すると、パチンッと火を焚いた時にする様な音が聞こえた事に驚き目を開けると
  少女達の死体が紫色の炎で焼かれていました。

  その紫色の炎の周りを浄化する様な光の帯も現れました。

「あぁ……ありがとうございます。神様、精霊様」

  私達は涙を流し、そう伝えると

「なぁ、コレットちゃん。この奇跡が誰のおかげなのか知っているのか?」

  私達を手伝ってくれているリーダー役のおじさんが質問してきたので私達は下賜された本を取り出し。

「えぇ、この本があの悪魔達と戦闘してくれた方達を見ている時に降って来ました。
この中を読むと紫の炎は精霊様の炎と書かれていました。

そして悪魔と戦った人達は皆紫色の炎を扱ってらっしゃいました。
多分、使徒様か眷属様だったと思っています。

私達5人は精霊様にこれから毎日祈りを捧げようと思います。
政治にも関わらずずっと精霊様達の事を考えて行きたいと思います」

  皇国はこうして政教分離と新たなる宗教精霊紫炎教が出来ました。

  階級は2つだけにしました。
教えを広める広域話術士と祈り師のみです。

  本の最初のページにはこう書かれています。

『人の上に人を作らず、人の下に人を作らず。
作れば、優越感や劣等感を生むであろう。

競走は個人視点、比較は他人視点である。

研鑽を積み穏やかに競い合う世の中を望む』

と書いてありました。

私達はすぐにこの教えを広め、それに帝国で勉強してきたのも間違えではありませんでした。

  簡単な勉強は教えれるし、便利な道具も知れた。

   政は精霊紫炎教を立ち上げた日に瓦礫撤去をしていたおじさんに頼みました。
  皆を纏めて引っ張っていける頼もしい大人で良く簡単なミスをするので皆笑いあって注意する事が出来ます。

そして帝国と共和国にすぐに同盟提案をしに行ったらしいです。

  皇国もこれから変わるでしょう。
頑張る人皆が笑い合える世界で。




sideケビン

 俺達はゆっくりと帝国に戻る最中にカロンに指導して貰っていた。

「ほらケビン!今回は魔力禁止!ネロは逆に気の運用禁止」

  索敵も俺達よりも早いので慌てて出撃だ。


「あぁ!坊っちゃま、そんな近くに危険な!」


 ハビスから見たら俺の接近戦はまだまだ拙いらしい。
 そんな心配性なハビスにカロンはこれでもかという追撃をする。

「ハビスさんは過保護過ぎる!カレー禁止!」

「そ、そんなご無体な……」

 おい!マジか!ハビスが膝を着いていじけ始めたぞ?

「ガハハハ!ハビスでさえカロン殿には勝てませぬなぁ!」

 ニヤニヤと父上がハビスを揶揄う。
あ、ハビスがたった!そした激怒した。

「ご当主さま?それでは私の知る限り1番過酷な旅に1日出掛けましょうぞ?
 昔行きました遠方には砂の荒野がございます。
 えぇ……大丈夫ですよ!今の時間なら50℃位ですからな。ハッハッハ!
 皆様、夕方には戻ります『ワープ』」

「ちょっ!まっ、ハビス……」

 焦った声を出した父上はガッチリと肩を捕まれ2人仲良く消えてった。

 皆、ドン引きだぞ?ハビスよ……

 鬼畜軍曹ハビスは油断しきってる父上(ノー装備)を砂漠に連れてったらしい。

 父上よ、幾ら俺達優先の帰り旅でも武器すら持たないのはどうかと思うぞ?


 こんな毎日で俺達は帝国へと帰るのであった。


「あ!ケビン様?ネロ君今長期休暇中でしょ?宿題大丈夫?」

 戦闘中にハンナのこの質問を聞くまでは。

「なぁ、ネロ?」
「ん?どうしたケビン?そういや俺もお前に言いたい事が出来た」

 俺達は帝都まで残り1日という所でこの質問をされて

「「学園なんて辞めて逃げようぜ!!」」

 はぃぃぃぃ!すぐにニヤニヤしたカロンに捕まりましたとさ。

「宿題って何?美味しいの?」

 お決まりの小ボケをかましながら


­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­--­­--

あとがき

皆様、第2章はここまでにして

第3章本格始動知識部!です。

後何章続くかは分かりませんが……共和国までは書きたいなぁと思っています。

少年よ!変人奇人を目指せ!!

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