変人奇人喜んで!!貴族転生〜面倒な貴族にはなりたくない!〜

赤井水

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本格始動知識部!

87話


「現在、ウェスタン辺境伯領ではーー」

 あークソつまらん。
 冒険者って荒くれ者が多いって言ってもこういう会議を真面目に……
 茨の乙女のクランマスターは全く聞いてないな。

 扇子の様な物で口を隠しているけど目は思いっきり瞑ってる。

「ーーそれで、もし冒険者資格を持った獣人が暴れた場合
 この中に居る連中なら捕縛、Dランクパーティでメンバーが揃ってなければ報告と監視にしろ」

「はぁ?Dランクパーティが負けるってのか?」

 あぁ、何であんなにボロボロにされたのに食ってかかれるんだろうか?
 俺は、騒いでいるDランクパーティリーダーの青年に目を向ける。

 こちらをさっきからチラチラ見てニヤけてギルドマスターに抗議してるのも不快だなぁ……

「お、おいっ!ケビン!魔力と殺気漏れてるぞ!」

 ネロに肩を叩かれて、不快な気持ちとムカつきを霧散させると

 ーーバタン

 と青年が倒れた。

「とまぁ、Dランク何て上から見たら雑魚という事だ。
 他のクランやパーティにもしっかりと言い聞かせる様にな?
 恥かく羽目になるぞ?」

 ニヤリと笑うギルドマスターに若い連中が俺とネロの方を見て凄く頷いていた。

 ネロはともかく俺は普通なんだけどなぁ

「ケビン、お前の魔力量普通じゃないからな?」

 心を読まないでくれるかな? ネロ君よ?

 うん、すげーすんなりこの後は話し合いが続いた。

「さて、帝都内の護りに入ってくれる奴は手を挙げてくれ」

 俺とネロ、茨の乙女のクランマスターと鎧を着たとっつぁんが手を挙げた。

「うん、まぁケビンとネロは学生だから仕方ないと。茨と金剛は?」

 茨や金剛とは2つ名だ。
 高ランク冒険者の象徴とも言える。

 大体、クランを立ち上げると中核パーティの特徴や
 クランマスターになる人の2つ名になる事が多い。

「ウチは今、商業ギルドからの納品依頼で手一杯やから帝都の側に居たいのじゃ!」

 下着の素材ですね……最近は納品と言うより虐殺してるよね?
 何であんなに狩りまくってるのに奴ら消えないんだろうね? 不思議だよ。

「俺達は、低ランク冒険者を多く抱えているから外での待機や応援は難しい」

 とっつぁんは若人のリーダーっぽいな。

「ふん、金剛よ。お主少し日和ったか?」

 そう、傷だらけの顔面凶器がとっつぁんを睨みつつ話しかけた。

「ガハハ!んなわけなかろう!先程の若き才を見せられ滾ってるわ!!」

 とっつぁんはそういうとメラメラと気を纏わせている。

「やめんか!馬鹿者共が!」

「「イデッ!!」」

 顔面凶器ととっつぁんの気の発露で会議室が軋んでいた所にギルドマスターの拳骨が入った。

 そう、ここが少し魔力と気の違う所。

 気は発するもの、魔力は外に出ても操作出来る点が違うので
 気の発露なんか狭い所ですると周りに被害が出る。
 魔力の魔圧はその人本人を包み込み圧力をかける事もできるからな。

「ほほほ、脳筋はやはり脳筋じゃの?
 お主ら2人で、帝都の入口位は護れるんじゃないのかの?」

「「おう!あったりめーだ!」」

「茨も煽るんじゃない!」

 ゴンッ

「いーたーいーのじゃー」

 目の前の一応、この帝都でトップの冒険者の会話を聞いて、見て、呆れていた。

「何ここ?……子供の保育所?」

 俺のつぶやきを拾ったギルドマスターが疲れた様子でいう。

「言うな……ケビン言ったらダメだ。
 冒険者何てのはな? 最初から強い奴程、力で何でも出来るから
 精神年齢10歳の奴が多いんだ……それに感化されてこうなる奴も多い。はぁぁ……」

「お疲れ様です」

「ケビン……お前、時々凄くおっさん臭いぞ?」

 ギルドマスターにおっさん言われた。
 失礼な!? こちとらピチピチ(死後)の8歳児やぞ!?

「ギルドマスター、魔法に関して言えばコイツも精神年齢10歳ですよ?」

 ネロの的外れな解答にすぐに野次を入れたぜっ!

「おい!ネロ!それは褒め言葉だ!俺達まだ一応8歳だぞ!?」

 ネロの精神年齢は18歳位だと思われるという言葉をグッと飲み込んで

「あーやっぱり、冒険者何て会議するもんじゃねぇな!」

 ギルドマスター……それを言ったら元も子もないっすよ。

「スカー、金剛は両名とも行きたいみたいだから個人又はパーティ単位で依頼を出す。
 金剛は単体なら出れるだろ?」

「うむ、サブマスに頼む」

 行けるんかーい!

「茨は常に、帝都内部で動ける人員の確保を頼む。
 拘束に関して言えばお前さんが今、帝都1だからな!」

「あい!わかったのじゃ!」

「ネロ、ケビン。お前らは……あ!そろそろ学期末テストだろ?勉強しろ!」

「えぇ……いきなり常識人。ネロお前、勉強は?」

 俺がネロに質問するとネロはドヤってた。

「ケビンと一緒でもう履修範囲の予習は終わってるよ!」

「だそうです!なので呼んでくれれば抑えに行くくらいなら出来ます!」

「可愛げのないお子ちゃまツインズめ!!
 だが、助かる!他の連中には1回帝都近郊の魔物を間引きをする班とダンジョンで肉の確保に動くぞ!

 最近、備蓄してなかったからな?
 美味しい遠征肉食いたいならお前らやる気出せよ!行くぞっ!!」


「「「「「「おうっ!」」」」」」

 俺とネロは最後の最後に転けかけた。

 流石、冒険者だ。

 最後は、もしもの時の遠征用の肉の確保が1番大事だったとは……
 そういえば、俺もネロもポイント高い依頼を貰うってる時は肉の確保の依頼だった気がする。

 こうして俺達は帝都厳戒態勢(冒険者のみ)に参加する事になるのであった。

 1週間後、冒険者から「鬼のクロス伯爵の粛清の嵐」と噂話を聞いて悶絶するのは未だ俺は知らない。
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