変人奇人喜んで!!貴族転生〜面倒な貴族にはなりたくない!〜

赤井水

文字の大きさ
105 / 296
共和国編〜好きに生きる為に〜

104話

 この世界では2つの儀式がある。

 地域や種族によって名称は違えど5歳と15歳と年齢は同じだ。

 人種族は5歳を【洗礼式】と15歳を【見極めの儀式】や田舎だと【成人式】と名を変えてお祭り騒ぎにしている。

 冒険者は15歳になるとさっさと儀式を簡易的に行い更なる高みを目指す。

 しかし、見極めの儀式は今までの研鑽がスキルや称号という名称に
 変わるだけの神様への努力発表会兼認定式だ。

スキルや職業や行動からの称号で資格証が発行される感じに似てる。

 しかし、重要なのは【洗礼式】の方なのだ。

 こちらは5歳まで子供が力を行使してなのだから。

 つまり、この子達は今ストッパーがかかってる状態でゴブリンと戦っていた事になる。


 俺も幼少期に身体強化は出来ていたのでそれ位は何となく出来ているだろうけど
 それでもこの子達にとっては足枷レベルじゃなくて鎖で雁字搦めにされてる状態だった。

「『ロック』『圧縮』『変形』」

 俺はなんちゃってドラゴンの像を作る。

「よし、トア、トヤ。野営の準備をするぞ」

 俺は2人を連れて人や魔物がいない場所に行き

「『結界』、料理はさっきのオーク肉と出来合いの物を出してやろう。

 それと……『クリーン』『クリーン』ん?汚ねぇな。

『クリーン』×30。ふぅ、綺麗になったな」

 俺は2人に出来合いの料理を出し食べてもらってる間にオーク肉を焼く。

 ふははは!お前らをカレー信者にしてやろうか!?

 カレー粉をまぶして肉を焼き始めると2人の視線は肉から離れない。

 この子達本当に心配ですわ。

 最初は子供がダンジョンに入ってる事に驚いたが次に驚いたのは青色の髪と瞳だった事だ。

 青髪は珍しい血統でそして瞳は今は普通だったが戦闘時は縦に線が入り爬虫類の特徴があった。

 それは……竜人族の特徴だ。

 竜人族は3つの残念ポイントがある。

1、力や気や魔力が竜気と呼ばれる力が溶け込んでるので戦闘能力が高く傲慢になりやすい事

2、力の有無を大事にする種族の為に自分より強い奴に逆らえない事。

3、傲慢になりやすく素直な為に騙されやすく昔は戦争奴隷として重宝された事

 この3つの残念ポイントで昔から戦時利用されやすい為に
 冒険者ギルドや国では竜人族は保護対象になっている。

 魔眼の鑑定した時に俺の顔が引き攣った理由は2人の種族が水竜人族とその上位種氷竜人族だったからだ。

 このまま放置しても良かったが、遠くない内に強力な兵器生産の為に種馬や苗床にされるか……
 戦争に駆り出される為に捕獲されていてもおかしくなかった。

 そしてトラブルメーカーの俺の手にかかれば1度縁を繋いでしまった場合
 ここで放置したら後々、敵として現れる可能性がうなぎ登りになったので見放す訳にもいかなくなった。

 カレー風味オーク肉をバクバク食べて満足と腹をさすってる2人に
 先程作ったなんちゃってドラゴン像を目の前に出す。

「2人ともこの像に向かって【洗礼式】を行うと心の中で祈ってくれ」

 多分この2人は今まで人種族が多く住む国に居た事により龍神に祈ってなかった。

 竜人族は龍神信仰+最初から龍神の加護や庇護がかかってる為に
 人種族の神像に手を合わせても反応が無いはずだ。

 2人が祈りを始めた瞬間に2人とも気を失った。そして2人の体から気の力や魔力の暴風が吹き荒れる。

 俺は2人に結界を張り暴発を防ぐ。

 すると俺の頭の中に念話が届いた。

『若き竜を助けた人族よ感謝する
 ……ふむ、創造神様やエスト。アロンダイトと関わりのある人族よ。
 ん? お主人族が基になっておるが種族変化しておるな?

 まぁ、良いか。よくぞ助けてくれた。

 助かった、この2人には気が付いてはおったが介入する為の媒介が無くて困っていたのだ』

「いやー俺も生きてる内に竜人族を見るとは思わなかったんで大丈夫ですよ。

 冒険者ギルドに登録出来る街までは届けるので安心してください。
 流石に竜気の使い方は知らないのでその辺の使い方は教えてあげてくださいね?」

『むむっ、その通りだな。なら古代龍でも「やめましょう? 全面戦争になりますよ?」
 むむむ。そうか……なら2人には試練として龍の山まで来させるか。

 お主も試練を受けれるだけの強さがある様だな?
 くくくっ、【許可】を出す。ではな』

 はい!ここでトラブルメーカー発動したよ……ちくせう。

 いらねぇよ、試練の許可とか。最悪だわ


 俺はそのまましばらく2人の様子を見ていたら体に竜の鱗が現れたりしていたので
 周りから見えない様に土の壁で隠して寝た。



 次の日、起きると既に2人とも起きていたので土の壁を解除すると頭を抱えそうになった。

 トアもトヤも体が多少成長していた。
 これは内包する気や魔力に耐え切れないと判断されて昨日急激に栄養をとったのでそれをフルに使い成長していた。

 その急成長に栄養とエネルギーを全部持ってかれて腹ペコ過ぎて起き上がれない様だ。

 俺はマジックボックスからガンガン食べ物を出してから

「うまぁぁい!」「力が漲ってくるぜぃ!」

 と喜ぶ2人を見ていて不意に漂ってきた臭いに俺は顔を顰めた。


「うん、お前ら臭い。風呂に入れ」

 と服をひん剥いて土の壁で作った簡易風呂にぶち込んだ。

 石鹸をマジックボックスから取り出し、洗い用の布も取り出す。

「うぅ……お嫁にいけない」「おい!責任とって姉ちゃんを嫁にしろぃ!!」

「飢餓状態のポっこりお腹の幼女体型に誰が興奮するんだアホ共!!
 お望みなら魔法で丸洗いしてやるぞ??」


「「ゆっくり入ります!!」」


 こういう時は姉弟だなぁ。と感心しつつも2人が綺麗になるまで俺は裁縫が出来ないので

 錬金術で服を作っていた。
 うん……やっぱり女の子は簡単なワンピースで良いかな?

 トヤはフロッグ紐を短パンに通して使えるやつでいいや。

 上がってきた2人に渡した布は真っ黒だった。
 クリーンの魔法は肌の現在状況の汚れを綺麗にするけど付着までは防げないので
 水浴びや風呂に入らないと永遠と汚いままだった。


 すぐに布を焼却して

「よし!洗礼式の効果を確かめるぞ!!」


  俺はこのまま2人を連れてこのダンジョンは踏破する事にしたのであった。
感想 74

あなたにおすすめの小説

英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~

ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。 彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。 敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。 この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。 「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」 無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。 正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~

ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。 コイツは何かがおかしい。 本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。 目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

アーティファクトコレクター -異世界と転生とお宝と-

一星
ファンタジー
至って普通のサラリーマン、松平善は車に跳ねられ死んでしまう。気が付くとそこはダンジョンの中。しかも体は子供になっている!? スキル? ステータス? なんだそれ。ゲームの様な仕組みがある異世界で生き返ったは良いが、こんな状況むごいよ神様。 ダンジョン攻略をしたり、ゴブリンたちを支配したり、戦争に参加したり、鳩を愛でたりする物語です。 基本ゆったり進行で話が進みます。 四章後半ごろから主人公無双が多くなり、その後は人間では最強になります。

辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします

雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました! (書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です) 壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます

竹桜
ファンタジー
 ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。  そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。  そして、ヒロインは4人いる。  ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。  エンドのルートしては六種類ある。  バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。  残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。  大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。  そして、主人公は不幸にも死んでしまった。    次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。  だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。  主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。  そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。  

【完結】小さな元大賢者の幸せ騎士団大作戦〜ひとりは寂しいからみんなで幸せ目指します〜

るあか
ファンタジー
 僕はフィル・ガーネット5歳。田舎のガーネット領の領主の息子だ。  でも、ただの5歳児ではない。前世は別の世界で“大賢者”という称号を持つ大魔道士。そのまた前世は日本という島国で“独身貴族”の称号を持つ者だった。  どちらも決して不自由な生活ではなかったのだが、特に大賢者はその力が強すぎたために側に寄る者は誰もおらず、寂しく孤独死をした。  そんな僕はメイドのレベッカと近所の森を散歩中に“根無し草の鬼族のおじさん”を拾う。彼との出会いをきっかけに、ガーネット領にはなかった“騎士団”の結成を目指す事に。  家族や領民のみんなで幸せになる事を夢見て、元大賢者の5歳の僕の幸せ騎士団大作戦が幕を開ける。