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19.奇跡の影響
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父は非情な決断をした。
一族郎党全員死刑──。
この事に、やり過ぎだと抗議してもそれが戦争だと言われてお終いだった。
宣戦布告から終結まで、たったの5日しかかからなかった。
一族と兵士以外の死者は0という珍しい結果であった事と、聖女の奇跡という話が広まっている事で貴族や平民からの反応は穏やかな物となっていた。
最早の脅しとも言える状態だった。
サザーランド公爵に逆らえば、奇跡の恩恵は来ないと言ってる様な物だった。
これにより保守派から離脱する者が後を絶たず、筆頭であるドルヴァー公爵の力は弱まって行った。
そうであれば、どうしてブキャラン侯爵が自害したのか。
保守派から抜ければ良かっただけでは?と考えたのは浅はかだった。
ブキャラン侯爵の妹は保守派筆頭のドルヴァー公爵の長男と結婚しており、人質に取られている様なものだそうだ。
更にはブキャラン侯爵領の位置が悪かった。
サザーランド公爵領とドルヴァー公爵領の両方に接している事は最早不幸でしかない。
裏切ればドルヴァー公爵に攻められた上、妹の命は無いとでも言われたのかもしれない。
それはあくまで私の想像であって、事実は闇の中だった。
私はため息をつくしかなかった。
人の死が身近にあった。
試作の通信機を父に渡さなければ、あんな奇跡を起こさなければ、私が妹の代わりになっていなければ。
そういったIFを探して後悔する。
今回の虐殺は私のせいでなくとも、父のせいではある以上、何も変わらない。
それは重い十字架を背負わされたような物だ、彼らの死を忘れる事は無いだろう。
でも、本当に父の考えている事が分からない───
ついて行けない──
収穫期が終わり、奇跡は一旦休止となった。
ただ、収穫期は作物ごとにあるので、ゆっくりできるのは今の内だけという極めて悪辣な労働環境だ。
休みになった反動でパーティのお誘いが5倍程に増えた。
それもこれも奇跡の影響でしょう。
私の魅力が増したわけでも、人気が出た訳でもない。
招待状の選別作業をダリアとマーガレトが担当した。
どこに行くかは、派閥、力関係、メリットの3つで判断される。
それとは別に、風船王子からの招待や、付き添いの誘いには付き合う必要があった。
さらにあの風船王子はこれ見よがしに毎日の様に予定を埋めようとした。
聖女が婚約者だと自慢したいみたいにはしゃいでいたよ、あの風船王子は。
「もう、ウンザリよ~」
「いいじゃないですか、交際が順調で。相手はイケメンなんですし、アリアナ様は不満なのですか?」
「じゃあダリア行って来てよー代わりでー」
「はぁ、それで相手が怒らないのであれば、それでもいいですけど、責任はとれませんよ」
「・・・やっぱだめ、変に逆鱗に触れてダリアが処刑されるのは見たくない」
「はい、じゃあ準備してください」
「・・・あ、そうだ、エリアナに変装して、参加すればいいんじゃない?アリアナは体調不良で参加できないと言ってしまえば通るよね?」
「まぁ、それは眼鏡さえかければ、わたくし達でも判別つきませんから出来るでしょうけど、何が目的ですか?」
「浮気調査よ!」
一族郎党全員死刑──。
この事に、やり過ぎだと抗議してもそれが戦争だと言われてお終いだった。
宣戦布告から終結まで、たったの5日しかかからなかった。
一族と兵士以外の死者は0という珍しい結果であった事と、聖女の奇跡という話が広まっている事で貴族や平民からの反応は穏やかな物となっていた。
最早の脅しとも言える状態だった。
サザーランド公爵に逆らえば、奇跡の恩恵は来ないと言ってる様な物だった。
これにより保守派から離脱する者が後を絶たず、筆頭であるドルヴァー公爵の力は弱まって行った。
そうであれば、どうしてブキャラン侯爵が自害したのか。
保守派から抜ければ良かっただけでは?と考えたのは浅はかだった。
ブキャラン侯爵の妹は保守派筆頭のドルヴァー公爵の長男と結婚しており、人質に取られている様なものだそうだ。
更にはブキャラン侯爵領の位置が悪かった。
サザーランド公爵領とドルヴァー公爵領の両方に接している事は最早不幸でしかない。
裏切ればドルヴァー公爵に攻められた上、妹の命は無いとでも言われたのかもしれない。
それはあくまで私の想像であって、事実は闇の中だった。
私はため息をつくしかなかった。
人の死が身近にあった。
試作の通信機を父に渡さなければ、あんな奇跡を起こさなければ、私が妹の代わりになっていなければ。
そういったIFを探して後悔する。
今回の虐殺は私のせいでなくとも、父のせいではある以上、何も変わらない。
それは重い十字架を背負わされたような物だ、彼らの死を忘れる事は無いだろう。
でも、本当に父の考えている事が分からない───
ついて行けない──
収穫期が終わり、奇跡は一旦休止となった。
ただ、収穫期は作物ごとにあるので、ゆっくりできるのは今の内だけという極めて悪辣な労働環境だ。
休みになった反動でパーティのお誘いが5倍程に増えた。
それもこれも奇跡の影響でしょう。
私の魅力が増したわけでも、人気が出た訳でもない。
招待状の選別作業をダリアとマーガレトが担当した。
どこに行くかは、派閥、力関係、メリットの3つで判断される。
それとは別に、風船王子からの招待や、付き添いの誘いには付き合う必要があった。
さらにあの風船王子はこれ見よがしに毎日の様に予定を埋めようとした。
聖女が婚約者だと自慢したいみたいにはしゃいでいたよ、あの風船王子は。
「もう、ウンザリよ~」
「いいじゃないですか、交際が順調で。相手はイケメンなんですし、アリアナ様は不満なのですか?」
「じゃあダリア行って来てよー代わりでー」
「はぁ、それで相手が怒らないのであれば、それでもいいですけど、責任はとれませんよ」
「・・・やっぱだめ、変に逆鱗に触れてダリアが処刑されるのは見たくない」
「はい、じゃあ準備してください」
「・・・あ、そうだ、エリアナに変装して、参加すればいいんじゃない?アリアナは体調不良で参加できないと言ってしまえば通るよね?」
「まぁ、それは眼鏡さえかければ、わたくし達でも判別つきませんから出来るでしょうけど、何が目的ですか?」
「浮気調査よ!」
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