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2.迷宮都市ルグランジ
2-7.
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食堂開店3日目にして、俺は手出しをしないで見守るだけにした。
ところが見ていられるというのは存外緊張するらしく、俺は出かけるように催促された。
「まぁ、冒険者ギルドにでも行ってみるさ」
「お供します!」
付いて来たのは当然カーティスだ。
見た目が完全に冒険者と言った感じなので、店に居ても邪魔なだけだったからな。
そして、冒険者ギルドの入り口をくぐった所で、周りの目厳しい目に晒される。
「冒険者ギルドってのは、こんな雰囲気の悪い所なんか?」
「いえ、なんでしょうね」
俺の服装はこの町に来た時と同じだ。
男とも女ともとれる恰好だが、非難されるような恰好ではないはずだ。
しいて言えば身の丈に合わない剣を持ってるって所くらいか。
俺は受付まで進み、受付嬢に話しかけた。
「冒険者登録したいのだが」
「でしたら、この用紙に記入を」
氏名、年齢、職種、特記の項目があった。
ここで名前を偽るのは罪になると聞いた事があるから、本名「カロリーナ・アバークロンビー」を書いた。
年齢は10才、職業はなんだろうな、戦士でいいか。あと特記は「なし」と記入した。
受付嬢はそれを見て、プッと笑って吹き出しそうになるのを堪えたのだ。
それをみたカーティスが受付けの台を叩いた。
「この方はカートレット公爵令嬢様ですぞ!何を笑う所があるのか!」
「おい!ここでその名前を出すな!!!」
「しょ、少々お待ちください!」
受付嬢が奥に引っ込んでしまった。
俺としては登録さえできればいいのだが。
しばらくして、お偉いさんが出て来て俺に話しかけて来た。
「貴族の方でも忖度はできませんよ。それでも構いませんか?」
「ああ、構わない。一番下のランクからでいいぞ」
「では、最下級ランクの試験を受けて頂きます。これが通らないとダンジョンには潜れません」
「受けて立とう」
それで連れられたのは反射神経の技能試験だ。
ダンジョンは何時、どこから攻撃が来るかわからない。
得意の武器で四方八方から飛んでくる矢を避けるなり弾くなりしなくてはならないそうだ。
ちなみに、矢と言っても先っぽは重しが付いてるだけで、当たっても打撲程度の物らしい。
俺は部屋の中心に立たされた。
周りに矢の発射装置が12台、それが3段で36台あるのを確認する。
全て中心に向かって撃たれるのだが、中心には小さな円があり、そっから出てはいけないルールだ。
パシュッと一発目が発射され、それをあっさり避ける。
今回俺は、素手で行く事にした。
だから避ける以外の選択肢は、受け止めるか手刀で落とすかだ。
次は2発同時、3発同時と徐々に数が増えて行く。
全て余裕の表情で避けたり、落としたりしていると20発同時の次は全弾発射された。
それを回し蹴りと両手の手刀で全部落として俺の勝で終わった。
だがよく見ると、何本か矢じりが付いた普通の矢が混じっていた。
「おい、これはどういう事だ?」
「どうして本物の矢が…」
受付嬢も分からないらしい。
その話が徐々に周りの職員も騒ぎ始め、ついにはギルド長が現れた。
「試験の実施を行ったのは誰かね?」
「フランキーです」
「市長の息子か……」
「何か問題でもあるのか?」
「いや、先ずは確認させてもらう」
そこでノコノコとフランキーとやらが現れた。
なんというかチャライ若造、髪は逆立ち、服装も乱れ、顔面も乱れている。
「なんか用っすかぁ?」
「お前か、最下級ランクの試験に本物の矢を混ぜたのは」
「良いっしょ~?この方が緊迫感が出てぇ」
「良い訳があるか!下手したら死人がでるんだぞ!」
「死なないっしょ、これ位誰でも避けれるっしょ」
まるで人を見下したかの様な表情と、その言葉に俺は切れてしまった。
「それならお前もやれよ。最後の一斉射出だけでいいからよ!」
「最後の一斉射出とは何かね…?」
「文字通りだ。36機全部同時に撃ちやがった」
「お前そんな事をしたのか!?」
「そんな事しましたっけ~?子供だから嘘が上手いんじゃね~すかぁ?」
「とぼけるなら何射したか数えてみろ」
「めんどくさいっすよ~」
耳をほじくってやる気がないらしい。
仕方なく俺は計算して本数を教えてやった。
「20回目までは1本ずつ増え、21回目で全弾だ。合計246本だ。矢が山積みになる程撃ち込まれた、これは普通の試験なのか?」
「いや、最下位ランクは5回まで1本ずつ増えてくだけだぞ」
「それじゃ、15本だけだろ、この足元の本数が動かぬ証拠になるな、数えるまでもない」
「どういう事だ!正直に言え!」
「さぁ~、ガキは嘘つきだからねぇ~」
「同時20射でいい、本物の矢混じりで受けてみろ」
「何でやらなきゃいけないんっすかぁ!」
「お前が言い出した事だ、誰でも避けれるってな」
「うむ、俺も聞いた」
「待てよっ、待ってくれっすよ!」
さて、優しい俺は影魔法で奴の足元を固定した。
「陰に潜む精霊共よ、陰に忍びて固定せよ『シャドウロック』!」
「今のは何かね?」
「この場から逃げれなくなる魔法だ、些か不本意だが罰を与える為に使った、マズかったか?」
「いいや、丁度いい機会だ」
「おい!待てよ!逃げれないだろ!おおおおい!!!」
そして、発射された全弾を身に受け、ボコボコになった市長の息子は意識を失った。
*
「申訳ない!」
「いやいや、ギルド長が悪いわけではない」
「しかし、全弾発射ともなると、試験としては、ゴールドランク相当だ」
「ランクについて詳しく知らないのだが、教えてもらえるか?」
「ああ、最下級から順に、ブロンズ、アイアン、シルバー、ゴールド、プラチナの大きく5段階で、それぞれ5位から始まり1位まである」
「なるほど、まぁブロンズが貰えればそれでいい」
「だが、そうだな、今はブロンズ1位として、一つでもクエストをクリアすればアイアン5位にしよう。君には昇級試験の意味がないからな」
「それは有難い。ちなみに最初の試験を落ちた奴はダンジョンに潜れないにしても、ランクを付けてくれないのか?」
「ああ、それは札無しと呼ばれるランクになり、野外のクエストを受けれる様になるぞ」
「成程な」
ところが見ていられるというのは存外緊張するらしく、俺は出かけるように催促された。
「まぁ、冒険者ギルドにでも行ってみるさ」
「お供します!」
付いて来たのは当然カーティスだ。
見た目が完全に冒険者と言った感じなので、店に居ても邪魔なだけだったからな。
そして、冒険者ギルドの入り口をくぐった所で、周りの目厳しい目に晒される。
「冒険者ギルドってのは、こんな雰囲気の悪い所なんか?」
「いえ、なんでしょうね」
俺の服装はこの町に来た時と同じだ。
男とも女ともとれる恰好だが、非難されるような恰好ではないはずだ。
しいて言えば身の丈に合わない剣を持ってるって所くらいか。
俺は受付まで進み、受付嬢に話しかけた。
「冒険者登録したいのだが」
「でしたら、この用紙に記入を」
氏名、年齢、職種、特記の項目があった。
ここで名前を偽るのは罪になると聞いた事があるから、本名「カロリーナ・アバークロンビー」を書いた。
年齢は10才、職業はなんだろうな、戦士でいいか。あと特記は「なし」と記入した。
受付嬢はそれを見て、プッと笑って吹き出しそうになるのを堪えたのだ。
それをみたカーティスが受付けの台を叩いた。
「この方はカートレット公爵令嬢様ですぞ!何を笑う所があるのか!」
「おい!ここでその名前を出すな!!!」
「しょ、少々お待ちください!」
受付嬢が奥に引っ込んでしまった。
俺としては登録さえできればいいのだが。
しばらくして、お偉いさんが出て来て俺に話しかけて来た。
「貴族の方でも忖度はできませんよ。それでも構いませんか?」
「ああ、構わない。一番下のランクからでいいぞ」
「では、最下級ランクの試験を受けて頂きます。これが通らないとダンジョンには潜れません」
「受けて立とう」
それで連れられたのは反射神経の技能試験だ。
ダンジョンは何時、どこから攻撃が来るかわからない。
得意の武器で四方八方から飛んでくる矢を避けるなり弾くなりしなくてはならないそうだ。
ちなみに、矢と言っても先っぽは重しが付いてるだけで、当たっても打撲程度の物らしい。
俺は部屋の中心に立たされた。
周りに矢の発射装置が12台、それが3段で36台あるのを確認する。
全て中心に向かって撃たれるのだが、中心には小さな円があり、そっから出てはいけないルールだ。
パシュッと一発目が発射され、それをあっさり避ける。
今回俺は、素手で行く事にした。
だから避ける以外の選択肢は、受け止めるか手刀で落とすかだ。
次は2発同時、3発同時と徐々に数が増えて行く。
全て余裕の表情で避けたり、落としたりしていると20発同時の次は全弾発射された。
それを回し蹴りと両手の手刀で全部落として俺の勝で終わった。
だがよく見ると、何本か矢じりが付いた普通の矢が混じっていた。
「おい、これはどういう事だ?」
「どうして本物の矢が…」
受付嬢も分からないらしい。
その話が徐々に周りの職員も騒ぎ始め、ついにはギルド長が現れた。
「試験の実施を行ったのは誰かね?」
「フランキーです」
「市長の息子か……」
「何か問題でもあるのか?」
「いや、先ずは確認させてもらう」
そこでノコノコとフランキーとやらが現れた。
なんというかチャライ若造、髪は逆立ち、服装も乱れ、顔面も乱れている。
「なんか用っすかぁ?」
「お前か、最下級ランクの試験に本物の矢を混ぜたのは」
「良いっしょ~?この方が緊迫感が出てぇ」
「良い訳があるか!下手したら死人がでるんだぞ!」
「死なないっしょ、これ位誰でも避けれるっしょ」
まるで人を見下したかの様な表情と、その言葉に俺は切れてしまった。
「それならお前もやれよ。最後の一斉射出だけでいいからよ!」
「最後の一斉射出とは何かね…?」
「文字通りだ。36機全部同時に撃ちやがった」
「お前そんな事をしたのか!?」
「そんな事しましたっけ~?子供だから嘘が上手いんじゃね~すかぁ?」
「とぼけるなら何射したか数えてみろ」
「めんどくさいっすよ~」
耳をほじくってやる気がないらしい。
仕方なく俺は計算して本数を教えてやった。
「20回目までは1本ずつ増え、21回目で全弾だ。合計246本だ。矢が山積みになる程撃ち込まれた、これは普通の試験なのか?」
「いや、最下位ランクは5回まで1本ずつ増えてくだけだぞ」
「それじゃ、15本だけだろ、この足元の本数が動かぬ証拠になるな、数えるまでもない」
「どういう事だ!正直に言え!」
「さぁ~、ガキは嘘つきだからねぇ~」
「同時20射でいい、本物の矢混じりで受けてみろ」
「何でやらなきゃいけないんっすかぁ!」
「お前が言い出した事だ、誰でも避けれるってな」
「うむ、俺も聞いた」
「待てよっ、待ってくれっすよ!」
さて、優しい俺は影魔法で奴の足元を固定した。
「陰に潜む精霊共よ、陰に忍びて固定せよ『シャドウロック』!」
「今のは何かね?」
「この場から逃げれなくなる魔法だ、些か不本意だが罰を与える為に使った、マズかったか?」
「いいや、丁度いい機会だ」
「おい!待てよ!逃げれないだろ!おおおおい!!!」
そして、発射された全弾を身に受け、ボコボコになった市長の息子は意識を失った。
*
「申訳ない!」
「いやいや、ギルド長が悪いわけではない」
「しかし、全弾発射ともなると、試験としては、ゴールドランク相当だ」
「ランクについて詳しく知らないのだが、教えてもらえるか?」
「ああ、最下級から順に、ブロンズ、アイアン、シルバー、ゴールド、プラチナの大きく5段階で、それぞれ5位から始まり1位まである」
「なるほど、まぁブロンズが貰えればそれでいい」
「だが、そうだな、今はブロンズ1位として、一つでもクエストをクリアすればアイアン5位にしよう。君には昇級試験の意味がないからな」
「それは有難い。ちなみに最初の試験を落ちた奴はダンジョンに潜れないにしても、ランクを付けてくれないのか?」
「ああ、それは札無しと呼ばれるランクになり、野外のクエストを受けれる様になるぞ」
「成程な」
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