ドラゴニック・ブラッド ~竜騎士だった俺の転生先は死んだ公爵令嬢だった。令嬢なんて面倒くせえ!勝手気ままに生きてやる!~

なのの

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3.王宮

3-15.

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 俺と兄とセシリアの三人は揃って謁見室に入った。
 そこで待ち受けていたのは、有力な貴族達に王様、王妃様、王太子、第二王子、王女様まで。
 王女様は王妃様の胸元で寝ていて、とても可愛らしい。
 俺達の立ち位置は、王様の真正面。
 さらに王太子がセシリアの横に立った。

「この度、呼び出した理由はわかっておるかの」
「はっ、私達の婚約の事ですね」
「アレグサンダー、もう心は決まっておるのか」
「はい、私は、王位を放棄しても、彼女との婚約を続けたく思います!」

 ざわざわと周りが騒ぐ中、俺は少し嬉しくなっていた。
 『男を見せたじゃねーか』って声をかけてやりたいくらいだ。

 それを聞いて、セシリアが大粒の涙を溢し始めた。
 まぁ、そうなるだろう、良かったなセシリア。

「じゃが、セシリア嬢はもはやただの平民じゃぞ、後ろ盾も何もない」
「気にしません。僕はそれだけ彼女を愛しています!}
「じゃがのぅ……」

 誰も救いの手を伸ばさない。
 それもそうだ、落ち目の派閥、いや、もう消滅したと言っていい派閥の令嬢…令嬢ですらないか。
 いくら王太子殿下が婚約破棄をしないと言っても、陛下がそれを許すとは思えない。
 仮に王太子が王位を継いで彼女が王妃になったとしても、後ろ盾が居ない以上、その子供にまで影響が出る。
 この場合は側室に出来た子供に王位を譲るとかでゴタゴタになる事は間違いない。
 側室の子に王位を譲るなんて前代未聞だがな。
 恐らくは、正妃を挿げ替えられるのだろう、内々で。

「ならば私も平民に落ちるまで!」
「アレグサンダー様!それはなりません!おやめください、そのお気持ちだけで十分ですからっ!」

 もはや茶番にも聞こえるが、二人は真剣そのものだ。
 貴族の中からは、セシリアの方から棄権するのが順当だと言う声がで始める。
 その言葉に押されてか、セシリアはこれまで呑み込んでいた言葉を出そうとしていた。

「わかりました、でしたら、わたくしが婚約者の座を……」

 ちなみにこの参列の中に、父親も混ざっている。
 ならば丁度良い。
 俺は二人を支援する為、声を張り上げた。

「そこで一つ提案があります」
「カロリーナ、なんじゃ申してみろ」
「はっ、このセシリアを、私の養女にしようと思います!」
「何!?公爵!これはどういう事なのか!?」
「少々おまちを!!!」

 父親が俺を担いで、謁見室の端っこに連れ去り、ヒソヒソ話で問い詰めて来た。
 それはもう、鬼の形相で。

「どういう事なんだ、カロリーナちゃん!パパに説明しなさい!」
「いや、本当は父の養女にするのがベターなんだが、相談してなかったから仕方なくな?」
「だとしても、敵対派閥なんだぞ!」
「もう、その派閥ないんだろ?親の罪が娘に行かないのなら、別にいーじゃねえか。派閥に取り込んじゃえ」
「うううううむ、いや、まぁ、そうだが、あー、もう、わかった!パパの養女にする!それなら文句はないな!?」
「ああ、頼んだぜ!」

 そうして、俺には姉が出来た。
 いや、妹か?
 後で知った事だが、長女は俺のままで、セシリアは『養女』となるらしい。
 姉でも妹でも次女ですらなったよ。
 まぁ、定義何でものはどうでもいいや。

 *

「それで、本当によかったのですの?」
「何がだ?」
「わたくしが貴女の姉妹になる事ですわ」
「何がマズイのかわからん。呼び方か?まぁ年功序列でセシリアが姉でいいんじゃないか?」
「まさか、わたくしに妹ができるなんて……もぅ、仕方ありませんわ」
「ぶしつけな話になるが、結局元の父親はどうなったんだ?」
「国外追放ですわ」
「俺が聞く事じゃねーが、親子の感情的には大丈夫だったのか?」
「本当になんでもきいてきますわね。元々疎遠でしたから、きにしてはいません」
「そうか、ならいいんだ」
「ただ……」
「ただ?」
「母が公爵様に熱烈アタックをはじめまして……」
「んんん?離婚したのか!?」
「そうみたいですわ」
「これで父と結婚すれば、実母の継母が誕生するのか、おもしれーな」
「面白くないですわ!!」
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