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4.迷宮都市ルグランジ(再び)
4-7.
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「お姉さん、大きなお風呂できたの、一緒に行こ」
アニータが目を輝かせて俺を銭湯に誘う。
流石に、あの時のマッサージされた後の姿というのは醜態だと思っている。
それを人の目がある所でされる訳にはいかない。
「アニータ、いいか、マッサージはやらなくていい、やらなくても十分食えているだろ?」
「うん、毎日沢山食べれる。私幸せ。だから感謝の気持ち、気持ち良くするのがお返し」
「だからだな、そんな事しなくていいんだって」
そう、あの屋敷で奴隷として使われてた者達は精神的に重症だった。
アニータは誰かを気持ちよくさせないと落ち着かないし、他の者達に至っては過食症に陥る者、対人恐怖症、男性恐怖症と症状は様々だ。
その根底にあるのは、また奴隷になるかもしれないという恐怖、更には自分の価値を貶める劣等感。
総じて人としての尊厳を踏みにじられた者達の症状が顕著に表れている。
そのあたりのセラピーをどうするかは悩ましく、一旦棚上げした。
それとは関係なく、呼び名に困るのにで彼女らにはグループBと名付けた。
殆どの者が読み書き算術が出来ず、店に出れる訳じゃない。
そのグループBの者達には食器洗い等の学が無くても出来る仕事を与えた。
それだと圧倒的に人手が余るので、銭湯に宿泊施設も用意した。
グループBにはベッドメイキングや掃除といった仕事を任せた。
当然、ルームサービスの類は無しだ!
グループBには未だに物を盗む癖を持つ者もいるので、連泊したいと言う客には荷物を都度、貸金庫に預けさせる。
更に服の洗濯も受付け、任せた。
他にも、鍛冶屋や雑貨屋を巻き込み、防具や剣の手入れ、ポーションの仕入れと小売りといった受付け・委託販売所なる物も用意した。
そこまですると、瞬く間に宿はいっぱいになって順番待ちとなってしまい、従業員の手が足りなくなってしまった。
そして問題は銭湯から近くて宿屋に改造が出来る屋敷が皆無だった事だ。
従業員は募集をすれば増やす事は出来るのだが、それを建てるとなると些か時間がかかってしまう。
更には読み書き計算できる者の不足だ、この点についてはグループA(今までの従業員)の中から出来る者を選抜し、グループSとした。ここでちょっとしたランク性が生まれた訳だ。
意識改革が必要なグループBからは、勉強や仕事を通じて、自分の価値を再認識すればグループAに昇格とした。
その上、グループAから読み書き計算が十分できる様になればグループSへの昇格とする。
そうやって競争意識を持たせる事にした。
グループSの筆頭は猫科獣人族のディーナとなった。
「ディーナ、全てはお前にかかってる、期待してるぞ」
「はい、任せてください元締め様!」
グループSの仕事は多忙だった。
誘拐犯グループの大半が計算ができない事から、未だにグループA止まりでSは6人しかいない。
食堂のレジ係、銭湯の会計、養子縁組兼託児所、宿屋の清算係、委託販売所の5人必要だから、2人倒れたら何かが止まる。
グループAには読み書きだけ、計算だけ出来る者がいるから、いざとなればそういうのを起用するしかない。
さらに余った一人は教師役として周りに教える事となっている。
そうして数日が経過し、グループSが8人となった時、事件が起きた。
「カロリーナ様」
「なんだ、ギルド長じゃないか」
ギルド長とは冒険者ギルド以外で会った事は無い。
こんなところに来るなんて、面倒事があるに違い無い。
「今日は折り入って頼みがあるんだ」
「嫌だ」
「どうしてだ!」
「なんか面倒な事を押し付けるつもりでしょう」
「まぁその通りだが・・・」
*
「それでなんだ、言ってみろ」
「それがだな、教会と共同で学校をやらないか?」
「教会でも教えてるのか?」
「パトロネス教の布教と共にやっているらしい、どうせなら規模を大きくしたいと思わないか」
「そこにギルド長が絡む意味が分からん」
「それは冒険者の中に、そういう知識が欠けている奴が多いからだ」
「じゃあ教会に一任すればいいではないか」
「最近、冒険者の一人が教会の授業を手伝う様になったおかげで少しマシになっているのだが、人手が足りないんだ」
「カーティス、そんなに忙しかったのか…」
***
【文中で判りづらかったかもしれないのでまとめ】
・グループB
何らかの理由で接客が難しい者。
現在25名程。
・グループA
接客は出来るが、読み書き算術が出来ない者。
殆どが誘拐犯に捕まった者達。店を開いてから参加したメンバーも居る。
・グループS
接客、読み書き算術が出来る者。
目標は全員このグループに所属させる事。
アニータが目を輝かせて俺を銭湯に誘う。
流石に、あの時のマッサージされた後の姿というのは醜態だと思っている。
それを人の目がある所でされる訳にはいかない。
「アニータ、いいか、マッサージはやらなくていい、やらなくても十分食えているだろ?」
「うん、毎日沢山食べれる。私幸せ。だから感謝の気持ち、気持ち良くするのがお返し」
「だからだな、そんな事しなくていいんだって」
そう、あの屋敷で奴隷として使われてた者達は精神的に重症だった。
アニータは誰かを気持ちよくさせないと落ち着かないし、他の者達に至っては過食症に陥る者、対人恐怖症、男性恐怖症と症状は様々だ。
その根底にあるのは、また奴隷になるかもしれないという恐怖、更には自分の価値を貶める劣等感。
総じて人としての尊厳を踏みにじられた者達の症状が顕著に表れている。
そのあたりのセラピーをどうするかは悩ましく、一旦棚上げした。
それとは関係なく、呼び名に困るのにで彼女らにはグループBと名付けた。
殆どの者が読み書き算術が出来ず、店に出れる訳じゃない。
そのグループBの者達には食器洗い等の学が無くても出来る仕事を与えた。
それだと圧倒的に人手が余るので、銭湯に宿泊施設も用意した。
グループBにはベッドメイキングや掃除といった仕事を任せた。
当然、ルームサービスの類は無しだ!
グループBには未だに物を盗む癖を持つ者もいるので、連泊したいと言う客には荷物を都度、貸金庫に預けさせる。
更に服の洗濯も受付け、任せた。
他にも、鍛冶屋や雑貨屋を巻き込み、防具や剣の手入れ、ポーションの仕入れと小売りといった受付け・委託販売所なる物も用意した。
そこまですると、瞬く間に宿はいっぱいになって順番待ちとなってしまい、従業員の手が足りなくなってしまった。
そして問題は銭湯から近くて宿屋に改造が出来る屋敷が皆無だった事だ。
従業員は募集をすれば増やす事は出来るのだが、それを建てるとなると些か時間がかかってしまう。
更には読み書き計算できる者の不足だ、この点についてはグループA(今までの従業員)の中から出来る者を選抜し、グループSとした。ここでちょっとしたランク性が生まれた訳だ。
意識改革が必要なグループBからは、勉強や仕事を通じて、自分の価値を再認識すればグループAに昇格とした。
その上、グループAから読み書き計算が十分できる様になればグループSへの昇格とする。
そうやって競争意識を持たせる事にした。
グループSの筆頭は猫科獣人族のディーナとなった。
「ディーナ、全てはお前にかかってる、期待してるぞ」
「はい、任せてください元締め様!」
グループSの仕事は多忙だった。
誘拐犯グループの大半が計算ができない事から、未だにグループA止まりでSは6人しかいない。
食堂のレジ係、銭湯の会計、養子縁組兼託児所、宿屋の清算係、委託販売所の5人必要だから、2人倒れたら何かが止まる。
グループAには読み書きだけ、計算だけ出来る者がいるから、いざとなればそういうのを起用するしかない。
さらに余った一人は教師役として周りに教える事となっている。
そうして数日が経過し、グループSが8人となった時、事件が起きた。
「カロリーナ様」
「なんだ、ギルド長じゃないか」
ギルド長とは冒険者ギルド以外で会った事は無い。
こんなところに来るなんて、面倒事があるに違い無い。
「今日は折り入って頼みがあるんだ」
「嫌だ」
「どうしてだ!」
「なんか面倒な事を押し付けるつもりでしょう」
「まぁその通りだが・・・」
*
「それでなんだ、言ってみろ」
「それがだな、教会と共同で学校をやらないか?」
「教会でも教えてるのか?」
「パトロネス教の布教と共にやっているらしい、どうせなら規模を大きくしたいと思わないか」
「そこにギルド長が絡む意味が分からん」
「それは冒険者の中に、そういう知識が欠けている奴が多いからだ」
「じゃあ教会に一任すればいいではないか」
「最近、冒険者の一人が教会の授業を手伝う様になったおかげで少しマシになっているのだが、人手が足りないんだ」
「カーティス、そんなに忙しかったのか…」
***
【文中で判りづらかったかもしれないのでまとめ】
・グループB
何らかの理由で接客が難しい者。
現在25名程。
・グループA
接客は出来るが、読み書き算術が出来ない者。
殆どが誘拐犯に捕まった者達。店を開いてから参加したメンバーも居る。
・グループS
接客、読み書き算術が出来る者。
目標は全員このグループに所属させる事。
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