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4.迷宮都市ルグランジ(再び)
4-6.
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風呂上りに服を着ようとしたら、ショーツがねちょねちょになっていた。
そういえば、無理矢理手を突っ込まれて、ねちょねちょなったんだった。
そのせいで、ショートパンツも一緒にねちょねちょになっている。
これを着ると折角風呂に入ったのに、体にねちょねちょが付いてまた帰ってから風呂に入り直しだ。
そこで、リーダーが上着を渡してくれた。
「これを着てください」
「おお、ありがとうな」
前ボタンのシャツは俺が着ると膝まである。
これがスカートだと思えば、まだマシと思える。
「リーダーは寒くないのか?まぁそんな季節でもないが」
「男が上半身裸で歩くのはなんてことはない、元締めは立場があるでしょう」
「助かる」
「それと、隷属の解除ですが、全て終わっております、全員で25名でしたが、全員ウチで雇うんですか?」
「自立できる奴は自立を促せ、屋敷は新しいのを買って、当分そこに住まわせればいい」
「分かりました、後はお任せを。それでダニエストフィーはどうしますか」
「どうすっかなぁ、重犯罪者だからな、市警に突き出すか」
こうやって、この件は解決した。
そう思ってた。
*
「なんだって…?」
食堂に戻った俺はリーダーのシャツを着替える間もなく後始末の結果報告を聞いて唖然とした。
黒ずくめの男に金庫がまるまる盗まれた。
しかも、リーダーが手も足も出なかったとか。
金に困ってる訳ではないが、悪い事をしたお金なのだから俺が有効に活用して遣ろうと思ってただけに悔しい。
更に悔しいのはその手強い相手なら俺が相手をしたかった。
「金庫の在り処も知っていたみたいで、どうも知り合いのようですな」
「じゃあダニエストフィーが正体を知ってると言う事か」
「それなんですか、ダニエストフィーはその男に殺されていました、完全に口封じですね」
それから、奴隷になってた子供たちに話を聞いて回る。
すると黒ずくめの男は、ダニエストフィーに度々接触していたらしい。
生々しい話だが相手をさせられた奴もいて、その時に素顔を見たと言う。
その子の言う特徴を似顔絵に起こすと、それを持って市長の所に行く事にした。
「その前に着替えてください、彼シャツみたいになっていますよ」
「彼シャツってなんだ?まぁいい、市長の所ならドレスの方が良いか」
*
「これはこれは、カートレット公爵令嬢様、今日はどのようなご用件で…」
「ファルド市長、この男に心当たりはないか」
「この男ですか──」
市長は似顔絵を見て眉を顰め、そっぽを向いて否定した。
「いや、知りませんね」
なんて分かりやすい。
「いくらいる」
「100ゴールド。それだけの価値はあると思いますぞ」
完全にぼったくりだ!
威圧すればどうにでもなるが、今回は丁度いいネタがある。
「例の物件の顧客名簿ってのが出て来たんだよな」
「なんですと!」
そう、俺達は金庫を後回しにして顧客名簿を吟味していた。
面白い事に、市長やギルド長まで含まれてやがった。
もう、こんな腐った町、亡びてしまえなんて思うが、まぁそれは置いておこう。
「その名簿の一列を黒く塗りつぶす事が100ゴールド程の価値があると思うんですよね」
「鬼か!」
「おや、何の事でしょう?俺は、ただ、偶々見つけた物の話をしているだけだが?名簿と言ったが何の名簿かは知りませんよ?」
「分かった!話せばいいのだろ!」
そして出て来た名前は、想像を絶する人物だった。
ウエスター侯爵、現王の弟。
つまり王弟にあたる。
「それは本当か」
「ああ、嘘じゃない」
流石に俺の手にも余る。
王族がわざわざ裏金を作る理由が、ただ贅沢したいからだったらまだいい。
・・・面倒だ、考えない様にしよう。
俺はモヤモヤしながらも、食堂に戻る事にした。
*
「元締め、養子縁組と食堂の売り上げでだいぶ資金がたまってますよ」
「どれくらいだ?」
「純利で190ゴールド程になりますね、何か建てますか?」
「ああ、いいね、新しい屋敷も欲しいし、ついでに銭湯でも作るか」
「せんとう?アリーナみたいな物ですか?」
「リーダー、戦う方ではない、でかいお風呂を提供する場所だ」
「おお、いいですな、屋敷のは人が多く、風呂は順番待ちが出来る程ですから」
「やはりそうか、それならば早急に手配しよう、大きな風呂場を二つにお湯を沸かせる設備を作ろう」
イメージとしては以前住んでいた村に嫁が指示して作った銭湯の真似だった。
そういえば、無理矢理手を突っ込まれて、ねちょねちょなったんだった。
そのせいで、ショートパンツも一緒にねちょねちょになっている。
これを着ると折角風呂に入ったのに、体にねちょねちょが付いてまた帰ってから風呂に入り直しだ。
そこで、リーダーが上着を渡してくれた。
「これを着てください」
「おお、ありがとうな」
前ボタンのシャツは俺が着ると膝まである。
これがスカートだと思えば、まだマシと思える。
「リーダーは寒くないのか?まぁそんな季節でもないが」
「男が上半身裸で歩くのはなんてことはない、元締めは立場があるでしょう」
「助かる」
「それと、隷属の解除ですが、全て終わっております、全員で25名でしたが、全員ウチで雇うんですか?」
「自立できる奴は自立を促せ、屋敷は新しいのを買って、当分そこに住まわせればいい」
「分かりました、後はお任せを。それでダニエストフィーはどうしますか」
「どうすっかなぁ、重犯罪者だからな、市警に突き出すか」
こうやって、この件は解決した。
そう思ってた。
*
「なんだって…?」
食堂に戻った俺はリーダーのシャツを着替える間もなく後始末の結果報告を聞いて唖然とした。
黒ずくめの男に金庫がまるまる盗まれた。
しかも、リーダーが手も足も出なかったとか。
金に困ってる訳ではないが、悪い事をしたお金なのだから俺が有効に活用して遣ろうと思ってただけに悔しい。
更に悔しいのはその手強い相手なら俺が相手をしたかった。
「金庫の在り処も知っていたみたいで、どうも知り合いのようですな」
「じゃあダニエストフィーが正体を知ってると言う事か」
「それなんですか、ダニエストフィーはその男に殺されていました、完全に口封じですね」
それから、奴隷になってた子供たちに話を聞いて回る。
すると黒ずくめの男は、ダニエストフィーに度々接触していたらしい。
生々しい話だが相手をさせられた奴もいて、その時に素顔を見たと言う。
その子の言う特徴を似顔絵に起こすと、それを持って市長の所に行く事にした。
「その前に着替えてください、彼シャツみたいになっていますよ」
「彼シャツってなんだ?まぁいい、市長の所ならドレスの方が良いか」
*
「これはこれは、カートレット公爵令嬢様、今日はどのようなご用件で…」
「ファルド市長、この男に心当たりはないか」
「この男ですか──」
市長は似顔絵を見て眉を顰め、そっぽを向いて否定した。
「いや、知りませんね」
なんて分かりやすい。
「いくらいる」
「100ゴールド。それだけの価値はあると思いますぞ」
完全にぼったくりだ!
威圧すればどうにでもなるが、今回は丁度いいネタがある。
「例の物件の顧客名簿ってのが出て来たんだよな」
「なんですと!」
そう、俺達は金庫を後回しにして顧客名簿を吟味していた。
面白い事に、市長やギルド長まで含まれてやがった。
もう、こんな腐った町、亡びてしまえなんて思うが、まぁそれは置いておこう。
「その名簿の一列を黒く塗りつぶす事が100ゴールド程の価値があると思うんですよね」
「鬼か!」
「おや、何の事でしょう?俺は、ただ、偶々見つけた物の話をしているだけだが?名簿と言ったが何の名簿かは知りませんよ?」
「分かった!話せばいいのだろ!」
そして出て来た名前は、想像を絶する人物だった。
ウエスター侯爵、現王の弟。
つまり王弟にあたる。
「それは本当か」
「ああ、嘘じゃない」
流石に俺の手にも余る。
王族がわざわざ裏金を作る理由が、ただ贅沢したいからだったらまだいい。
・・・面倒だ、考えない様にしよう。
俺はモヤモヤしながらも、食堂に戻る事にした。
*
「元締め、養子縁組と食堂の売り上げでだいぶ資金がたまってますよ」
「どれくらいだ?」
「純利で190ゴールド程になりますね、何か建てますか?」
「ああ、いいね、新しい屋敷も欲しいし、ついでに銭湯でも作るか」
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「おお、いいですな、屋敷のは人が多く、風呂は順番待ちが出来る程ですから」
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