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5.モルバーン学園(一年生編)
5-2.
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朝起きるとセシリアが着替えている最中だった。
思わず「悪い」といってシーツを頭からかぶるのだが、今は同じ女性同士で気にする方が不自然だ。
12歳と言えば、前世の村では丁度、男女別々の風呂に入る時期。
ようやく女性として認める最低年齢だった。
明日からはどう接すれば良いのだろうかと悩んでいると、シーツを奪い取られた。
「起きたのなら、身支度を整えさせてください」
だが、彼女は下着姿。
見てはいけないという、前世の感性がまだ残っていたせいで目線を逸らしてしまう。
「何かやましい事があるのですか?」
「ないない、本当に何もない。パトロネスに誓う」
「そう?ならいいわ、早く着替えて食事に行きましょう」
年頃の女性が下着姿で目の前をウロチョロしていると気になって仕方がない。
いや、そういえばディーナは13歳になるんだったな。
あの子は体形的にまだ子供っぽさがあるのと、裸を見たとしても場所が温泉だったせいで特に気にしてなかった。
問題は、育ちの良いセシリアだ。
まったくもってけしからん、ちょっとは寄越してほしいものだ。
もし、俺が変な気になったらどうするんだ。
少しくらいは警戒して欲しいものだな。
朝食を食べにカフェテリアに向かう。
ここの量は女子寮と男子寮に分かれているのは当然として、その間にカフェテリアがある。
何故かカフェテリアと呼ぶらしいが、俺としては食堂でいいじゃないかと思うのだ。
ちなみに、学園にもカフェテリアがあり、料理人は昼だけ学園側に行っている。
パーティなんか学園側のカフェテリアで開くらしい。
そして、そのカフェテリアが無駄に広い、室外にもテーブルを用意する程だ。
セシリアと共に席に座ると、下っ端料理人が注文を聞きに来る。
適当に軽いものを頼むと、軽いお辞儀をして厨房に戻る。
飯がタダで食えるのはいいものだ。
料理人もここでお貴族様に慣れておくという訓練をしているらしい。
早速、一部の態度の悪いお貴族様が不満を下っ端料理人に文句を言っている。
まるまると太った男子が下っ端料理人を四つん這いにさせ、口でなじって偉そうに踏ん反り返る。
「あれはブヒトニー男爵ですわ、平民に対する高圧的な態度は変わらない様子ですね」
「嘆かわしいな、これだから貴族は・・・」
「カロリーナ様もその貴族なのですが・・・」
「妹に様付はやめろって、むず痒い」
朝から不愉快だ。
そして許可もなく同じテーブル着く者が居た。
アレグサンダー第一王子だ。
「やあ、カロリーナ、おはよう」
「おはようございます、アレグサンダー様」
下手をすれば食事時に毎回顔を合わす事になるのが何とも残念な話だ。
実際、学園なんて体裁ではあるが、ここは貴族間のお見合い会場みたいなものだ。
3年生になると16歳になる為、在学中に結婚する事も可能らしい。
ただ、これに関してはジンクスがあり、在学中に結婚した奴は早々に離婚するのだとか、恐らくは妬みから発生した捏造された噂なのだろうが、俺には全く関係の無い話だ。
「そうだ、カロリーナ、入学早々だが今日の昼にロイヤルカフェテリアに行くぞ」
ロイヤルカフェテリアは、カフェテリアの中に設けられた密室。
中から外は見えるが外からは何も見えない不思議な空間で、生徒会の人間か招待された者だけが入る事を許された空間だ。
「あれは一般生徒は立ち入り禁止なのでは?」
「3年の生徒会メンバーから招待を受けた、同伴で来られたし、とな」
「何の用なのでしょうね」
「決まっているだろう、次々期生徒会メンバーの確保、補助要員として雇用だ」
生徒会の入れ替え時期は10月となっている。
それまでは主要メンバーを3年で堅め、2年を補佐役、1年は2年の補助要員というポジションになる訳だ。
そして、各学年のメンバー数の比率は1年が一番多くするらしい。
徐々に減っていくデスマッチみたいな物で、しのぎを削り残った者が主要メンバーになる。
生徒会なんて、何とも面倒な肩書だ。
できれば関わりたくないのだが、新入生代表に選ばれた以上、逃れる事も叶わぬだろうと半ば諦めていたが、それが2日目に話があるとは生徒会は少々せかっちらしい。
あ、違う・・・そういう事か。
「生徒会の方々はアレグサンダー様目当てですね、早々に取り込んで関係を築きたいと言う事でしょう」
その言葉に、目を丸くしてこちらを見つめてくる。
まるで俺が突拍子もない事を言ったかの様子だ。
「いや、目的は君だろう、ルグランジでの経営手腕、迷宮探索の事が知れ渡っているだろうからね、俺から見ても十分に興味をそそる内容だよ」
「その割に聞かないですよね、本当に興味がおありですか?」
「あるのは本当だ、だが、俺にだって伝手がある。何も本人から聞くだけが手段じゃないさ」
誰だよ、裏切り者は。
*
「アレグサンダー様は生徒会長目指しますよね」
「そうだが・・・それにしても猫かぶり頑張ってるな・・・クックックッ」
「こ、これでも必死なんですよ、異端とみなされ苛めの対象にならないようにですね・・・」
「なんだよ、虐められたらやり返すだろ?」
「物理的にならそうですが、陰でこそこそするらしいですよ。(と、妻が言っていた)」
「確かにな、陰湿って言うからな、特に貴族はな」
思わず「悪い」といってシーツを頭からかぶるのだが、今は同じ女性同士で気にする方が不自然だ。
12歳と言えば、前世の村では丁度、男女別々の風呂に入る時期。
ようやく女性として認める最低年齢だった。
明日からはどう接すれば良いのだろうかと悩んでいると、シーツを奪い取られた。
「起きたのなら、身支度を整えさせてください」
だが、彼女は下着姿。
見てはいけないという、前世の感性がまだ残っていたせいで目線を逸らしてしまう。
「何かやましい事があるのですか?」
「ないない、本当に何もない。パトロネスに誓う」
「そう?ならいいわ、早く着替えて食事に行きましょう」
年頃の女性が下着姿で目の前をウロチョロしていると気になって仕方がない。
いや、そういえばディーナは13歳になるんだったな。
あの子は体形的にまだ子供っぽさがあるのと、裸を見たとしても場所が温泉だったせいで特に気にしてなかった。
問題は、育ちの良いセシリアだ。
まったくもってけしからん、ちょっとは寄越してほしいものだ。
もし、俺が変な気になったらどうするんだ。
少しくらいは警戒して欲しいものだな。
朝食を食べにカフェテリアに向かう。
ここの量は女子寮と男子寮に分かれているのは当然として、その間にカフェテリアがある。
何故かカフェテリアと呼ぶらしいが、俺としては食堂でいいじゃないかと思うのだ。
ちなみに、学園にもカフェテリアがあり、料理人は昼だけ学園側に行っている。
パーティなんか学園側のカフェテリアで開くらしい。
そして、そのカフェテリアが無駄に広い、室外にもテーブルを用意する程だ。
セシリアと共に席に座ると、下っ端料理人が注文を聞きに来る。
適当に軽いものを頼むと、軽いお辞儀をして厨房に戻る。
飯がタダで食えるのはいいものだ。
料理人もここでお貴族様に慣れておくという訓練をしているらしい。
早速、一部の態度の悪いお貴族様が不満を下っ端料理人に文句を言っている。
まるまると太った男子が下っ端料理人を四つん這いにさせ、口でなじって偉そうに踏ん反り返る。
「あれはブヒトニー男爵ですわ、平民に対する高圧的な態度は変わらない様子ですね」
「嘆かわしいな、これだから貴族は・・・」
「カロリーナ様もその貴族なのですが・・・」
「妹に様付はやめろって、むず痒い」
朝から不愉快だ。
そして許可もなく同じテーブル着く者が居た。
アレグサンダー第一王子だ。
「やあ、カロリーナ、おはよう」
「おはようございます、アレグサンダー様」
下手をすれば食事時に毎回顔を合わす事になるのが何とも残念な話だ。
実際、学園なんて体裁ではあるが、ここは貴族間のお見合い会場みたいなものだ。
3年生になると16歳になる為、在学中に結婚する事も可能らしい。
ただ、これに関してはジンクスがあり、在学中に結婚した奴は早々に離婚するのだとか、恐らくは妬みから発生した捏造された噂なのだろうが、俺には全く関係の無い話だ。
「そうだ、カロリーナ、入学早々だが今日の昼にロイヤルカフェテリアに行くぞ」
ロイヤルカフェテリアは、カフェテリアの中に設けられた密室。
中から外は見えるが外からは何も見えない不思議な空間で、生徒会の人間か招待された者だけが入る事を許された空間だ。
「あれは一般生徒は立ち入り禁止なのでは?」
「3年の生徒会メンバーから招待を受けた、同伴で来られたし、とな」
「何の用なのでしょうね」
「決まっているだろう、次々期生徒会メンバーの確保、補助要員として雇用だ」
生徒会の入れ替え時期は10月となっている。
それまでは主要メンバーを3年で堅め、2年を補佐役、1年は2年の補助要員というポジションになる訳だ。
そして、各学年のメンバー数の比率は1年が一番多くするらしい。
徐々に減っていくデスマッチみたいな物で、しのぎを削り残った者が主要メンバーになる。
生徒会なんて、何とも面倒な肩書だ。
できれば関わりたくないのだが、新入生代表に選ばれた以上、逃れる事も叶わぬだろうと半ば諦めていたが、それが2日目に話があるとは生徒会は少々せかっちらしい。
あ、違う・・・そういう事か。
「生徒会の方々はアレグサンダー様目当てですね、早々に取り込んで関係を築きたいと言う事でしょう」
その言葉に、目を丸くしてこちらを見つめてくる。
まるで俺が突拍子もない事を言ったかの様子だ。
「いや、目的は君だろう、ルグランジでの経営手腕、迷宮探索の事が知れ渡っているだろうからね、俺から見ても十分に興味をそそる内容だよ」
「その割に聞かないですよね、本当に興味がおありですか?」
「あるのは本当だ、だが、俺にだって伝手がある。何も本人から聞くだけが手段じゃないさ」
誰だよ、裏切り者は。
*
「アレグサンダー様は生徒会長目指しますよね」
「そうだが・・・それにしても猫かぶり頑張ってるな・・・クックックッ」
「こ、これでも必死なんですよ、異端とみなされ苛めの対象にならないようにですね・・・」
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