ドラゴニック・ブラッド ~竜騎士だった俺の転生先は死んだ公爵令嬢だった。令嬢なんて面倒くせえ!勝手気ままに生きてやる!~

なのの

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5.モルバーン学園(一年生編)

5-75.バーランド近海にて(フランチェスカ視点)

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 5番艦だけじゃなく、4番艦まで轟沈したとの知らせが入る。
 敵は前面だけでなく、後方にも現れたという事に成す術もなかった。
 バーランド王国の軍艦はアレシフェルン王国の軍艦に対して攻撃を全くせず、静観していた分、砲手の体力も有り余っていた。
 そして至近距離からの攻撃に二隻は成す術もなく、沈没した。
 私は残る三隻を囲う様に防御術を展開するも、三隻を一斉に護ろうとすると、どうしてもバーランド王国の軍艦が防御術の範囲内に入ってしまう。
 せめて、旗艦が2隻目だったらギリギリどうにかバーランド王国の軍艦を除く事ができたというのに。
 結局、内側からは防御のしようがないという状況に陥った。
 しかも同等の火力というのは最悪の事態と言う事になる。

「大聖女殿、それでいい。防御術を続けてくれ」

 その言葉が出ると同時に、遠くの六番艦から声がする。
 声の主はあの聖騎士の人だった。
 要求は大聖女の身柄の要求と、降伏の勧告。
 その事にオルドリッジ様は激高した。

「砲兵!六番艦を狙い打て!」

 砲手が一斉に、反対側に移動した。
 大砲を発射の準備の音がする間に、三番艦が大破して航行不能に陥る。
 その時点でようやく残りの二隻で砲撃を開始、あれよあれよと言う間に六番艦は大破する。
 そんな状態になっても聖騎士の人は、降伏を要求した。
 それはもう、悪あがきをしているとしか言えない状況で。

 戦況は最悪な状態になっていた。
 残り二隻で半分程残った敵艦を倒せるのかと言うと、限りなく無理に見える。
 オルドリッジ様はそれでも前進を指示する。
 砲撃は続けながらの全身、掛け声にあわせて私が防御を解いて砲撃、そしてすぐに防御を張る。
 それは常に張り続けるよりも精神力を消耗する、それでも敵の砲撃の範囲に入っている。
 油断をすると、二隻のどちらも即座に沈みかねないという状況。

 私は防御術と同時に治療術も併用するようにした。
 疲れた砲兵の体力を回復させる事で、もうしばらく戦う気力を補充できればと考えての事。
 歓喜の声が甲板まで聞こえてきた。

 敵国の聖女も一人しかいないみたいで、防御ができているのは旗艦だけだった。
 私達の船はその進行ルートを避けるように距離を取れる位置取りで進んでいた。
 相手の軍艦は団子状になっていたのか、旋回を余儀なくされた時点で、船同士が接触するという事態に陥る。
 そもそもこの手の船は前方に大砲がないせいで、砲撃を始める場合は真横に向かなければいけない。
 そのため、団子になってるとどうしても渋滞が起こり、最悪は追突してしまうらしい。
 そんな相手のもたつきのお陰で、味方の二隻はどうにか一時的に追手を振り切り逃げる事ができた。

「砲手は休憩するように、寝れるのであれば交代で寝ておけ」

 オルドリッジ様は「くそっ」と誰に向けたかわからない怒りを露わにする。
 こんな時、父なら何というかな。
 そう考えると、自然に答えが出てきた。

「オルドリッジ様、今は嘆いている時ではありません、まだ戦闘は続くのですよね、ルートを考えてどうにかして母港に、いえ、いっそラミレス王国に帰るべきではないでしょうか」

「だが、逃げてしまえば、散っていった者たちに申し訳が立たん」

「ですが、オルドリッジ様が居れば再起できますよね、反抗する方法があるのなら死ぬような危険を冒してはダメです!」

「はは・・・まさか大聖女とは言え、9歳の子供に言われるとはな、礼を言うよ・・・」

「そんな・・・私はただ、軍人だった父ならそう言うと思っただけです」

「そうか、会ってみたいものだな」

 でも、そうやすやすと逃げる事も出来ない状況が訪れる。
 竜騎士団からの報告で判明したのは船速は相手の方が上で、追いつかれるのも時間の問題と言う事。
 さらに、敵軍は軍団を三つに分け、包囲殲滅する考えだという。

 *

「ほう・・・これは、運が向いてきたかもしれないな」
「どうするのですか?」
「三部隊の各船数は旗艦を含む16隻が前方に回り込み、14隻が側面から,20隻が後方から追いかけてきているそうだ、ならば俺が狙うのは───」
「・・・え?」
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