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6.モルバーン学園(二年生編)
6-24.プルサウンにて
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正直に言ってこの国の飯は美しくない。
というより食べ方が汚い。
なんでもかんでも一つのどんぶりに入れて、ぐちゅぐちゅになるまでかき混ぜてから食べる。
その国の風習というのは何らかの理由があると言うが、この食べ方にも理由があるそうだ。
なんでも皇帝がどうしても食べたくない野菜があったのだが、それを美味しく食べさせる方法として、今のようなぐちゃまぜ方式を編み出したとか。
混ぜれば区別がつかないというのは暴論のようにも思えるが、好き嫌いを無くすためだと言えば悪い話ではない。
だが、その食べ方を国民全員に強制するのは意味のない事だし、間違えてるとしか思えない。
目の前のテーブルにはそこそこの大きさのドンブリに飯といくつかの具材が乗っている。
これを食べる時は混ぜる事を強制されるのだが、普通のドンブリ物として食べたいものだ。
まぁそれはいいとして当の皇帝が居ない。
到着が遅れているという説明はあったが、遅れるのはまあいい。
だが、飯が冷めるのどうだろうか。そもそも出すタイミングが早すぎる。
そんな不満を抱いていると、部屋に入って来る者が居た。
身なりとしては貴族かと思えたが皇帝と言う程着飾っている訳ではない。
それにこの国に貴族制度はないから、位の高い官僚の子息といったところであろう。
そう思っていると、横柄な態度で私の前の席に座った。
「俺の名前はマサムネだ、なぜお前のようなガキがそこに座っている。あれか?王の代理か?こんなまな板のガキがか?一体なんのつもりだよ王は何処にいる!」
「無礼者が、我が国には女王しかいない。そして、お前の目の前に居るのが女王本人だ。それで皇帝はどうした。そちらこそ替え玉で済ますというのか?」
年齢は18くらいだろうか。
髪は乱雑に切られて揃っていないし、椅子の座り方もなってない。
竜騎士団でももうちっとマシな礼儀を身につけている。
なによりも、私を見る視線が気に食わない。
仲良くなれないタイプだと一瞬で理解した。
「皇帝はお前とは会う程暇じゃないってさ。残念だったな、取り入ろうとしたのが無駄になっちまって。綺麗な服を着ても色香が全くたりてねぇから出直してこいや。ガキが来るところじゃねーんだよ」
礼儀として全体的に重苦しいドレスを着てきたがこうなると失敗だと言わざるを得ない。
しかも動きづらい、戦闘なんて以ての外だ。
今すぐにでも叩きのめしたいというのに。
「そうか、ならば帰るとしよう。そもそも私から申し入れをした話ではないので残念でも何でもない、いや、時間の無駄だったと言うところと、無礼な奴に会ったと言う点に置いては残念だと言わざるを得ないな」
「あ゛ッ!?なんだとォ?もう一回言ってみろや」
そう言って速足で近づいて来ようとするが、轟音を立てながら前のめりにコケた。
会った瞬間に、こうなる事を見越して嫌がらせ程度に足元を這わせた魔操糸術に躓いたのだ。
私に見下ろされながら悔しそうな顔を上げるが、私はそれを見て口角を上げて笑った。
「はは、足元には気を付けるんだな」
「貴様ッッ!!!」
ゆるりと立ち上がったマナムネは怒りに我を忘れていた。
彼は転移者であり、勇者だとすると私で太刀打ちできない可能性はある。
その時、今が夜だと言う事をすっかり忘れていた。
いやはや、私も頭に血が上り過ぎた。
この事態をどう収拾つけるかを考え始めた。
一応、ミザリーは隠密状態で近くに居てくれると言っていたが、その手を借りるのは最終手段だ。
一人で出来るところまでは一人でやっておきたい。
「もういい・・・お前はこの場で殺す・・・後悔の時間はもう過ぎた。手後れだからな!」
「そうかい、ソルレーンだけでなく、ラミレスや我が国とも戦火を交えると言うのだな。それは皇帝の代理発言と取るが本当にいいんだな?」
「ああ、俺は何かあればお前を殺したっていいと言───」
突如現れた15歳程の男子がマサムネの口を塞いだ。
「マーサームーネー、ちょっとこっち来い。あ、君はそこで待っていたまえ。
ほら、マサムネ!早くっこっちに!」
誰か分からんがなんとなく察した。
マサムネを御す事の出来る存在なんて、一人しか思い当たらん。
二人が話し合った結果、マサムネは不貞腐れて壁にもたれかかっている。
そして割り込んだ人物が私に笑顔を向けて握手を求めてきた。
「私が皇帝のリーシュナルだ。君とは是非とも仲良くしたい」
*
(マサムネを引き留める少し前の話)
「おい、そこのコック!あの子供がバーランド女王というのか?答えろ!」
「は、はい、そうでございます皇帝」
「アレを落とせばあの国が手に入るというのか・・・」
「その通りでございます」
「おい、新しい食事と別の部屋を用意しろ、その食事には遅効性の眠り薬を仕込んでおけ」
「承知しました」
「とびきり強いのを頼むぞ、ふはははは」
というより食べ方が汚い。
なんでもかんでも一つのどんぶりに入れて、ぐちゅぐちゅになるまでかき混ぜてから食べる。
その国の風習というのは何らかの理由があると言うが、この食べ方にも理由があるそうだ。
なんでも皇帝がどうしても食べたくない野菜があったのだが、それを美味しく食べさせる方法として、今のようなぐちゃまぜ方式を編み出したとか。
混ぜれば区別がつかないというのは暴論のようにも思えるが、好き嫌いを無くすためだと言えば悪い話ではない。
だが、その食べ方を国民全員に強制するのは意味のない事だし、間違えてるとしか思えない。
目の前のテーブルにはそこそこの大きさのドンブリに飯といくつかの具材が乗っている。
これを食べる時は混ぜる事を強制されるのだが、普通のドンブリ物として食べたいものだ。
まぁそれはいいとして当の皇帝が居ない。
到着が遅れているという説明はあったが、遅れるのはまあいい。
だが、飯が冷めるのどうだろうか。そもそも出すタイミングが早すぎる。
そんな不満を抱いていると、部屋に入って来る者が居た。
身なりとしては貴族かと思えたが皇帝と言う程着飾っている訳ではない。
それにこの国に貴族制度はないから、位の高い官僚の子息といったところであろう。
そう思っていると、横柄な態度で私の前の席に座った。
「俺の名前はマサムネだ、なぜお前のようなガキがそこに座っている。あれか?王の代理か?こんなまな板のガキがか?一体なんのつもりだよ王は何処にいる!」
「無礼者が、我が国には女王しかいない。そして、お前の目の前に居るのが女王本人だ。それで皇帝はどうした。そちらこそ替え玉で済ますというのか?」
年齢は18くらいだろうか。
髪は乱雑に切られて揃っていないし、椅子の座り方もなってない。
竜騎士団でももうちっとマシな礼儀を身につけている。
なによりも、私を見る視線が気に食わない。
仲良くなれないタイプだと一瞬で理解した。
「皇帝はお前とは会う程暇じゃないってさ。残念だったな、取り入ろうとしたのが無駄になっちまって。綺麗な服を着ても色香が全くたりてねぇから出直してこいや。ガキが来るところじゃねーんだよ」
礼儀として全体的に重苦しいドレスを着てきたがこうなると失敗だと言わざるを得ない。
しかも動きづらい、戦闘なんて以ての外だ。
今すぐにでも叩きのめしたいというのに。
「そうか、ならば帰るとしよう。そもそも私から申し入れをした話ではないので残念でも何でもない、いや、時間の無駄だったと言うところと、無礼な奴に会ったと言う点に置いては残念だと言わざるを得ないな」
「あ゛ッ!?なんだとォ?もう一回言ってみろや」
そう言って速足で近づいて来ようとするが、轟音を立てながら前のめりにコケた。
会った瞬間に、こうなる事を見越して嫌がらせ程度に足元を這わせた魔操糸術に躓いたのだ。
私に見下ろされながら悔しそうな顔を上げるが、私はそれを見て口角を上げて笑った。
「はは、足元には気を付けるんだな」
「貴様ッッ!!!」
ゆるりと立ち上がったマナムネは怒りに我を忘れていた。
彼は転移者であり、勇者だとすると私で太刀打ちできない可能性はある。
その時、今が夜だと言う事をすっかり忘れていた。
いやはや、私も頭に血が上り過ぎた。
この事態をどう収拾つけるかを考え始めた。
一応、ミザリーは隠密状態で近くに居てくれると言っていたが、その手を借りるのは最終手段だ。
一人で出来るところまでは一人でやっておきたい。
「もういい・・・お前はこの場で殺す・・・後悔の時間はもう過ぎた。手後れだからな!」
「そうかい、ソルレーンだけでなく、ラミレスや我が国とも戦火を交えると言うのだな。それは皇帝の代理発言と取るが本当にいいんだな?」
「ああ、俺は何かあればお前を殺したっていいと言───」
突如現れた15歳程の男子がマサムネの口を塞いだ。
「マーサームーネー、ちょっとこっち来い。あ、君はそこで待っていたまえ。
ほら、マサムネ!早くっこっちに!」
誰か分からんがなんとなく察した。
マサムネを御す事の出来る存在なんて、一人しか思い当たらん。
二人が話し合った結果、マサムネは不貞腐れて壁にもたれかかっている。
そして割り込んだ人物が私に笑顔を向けて握手を求めてきた。
「私が皇帝のリーシュナルだ。君とは是非とも仲良くしたい」
*
(マサムネを引き留める少し前の話)
「おい、そこのコック!あの子供がバーランド女王というのか?答えろ!」
「は、はい、そうでございます皇帝」
「アレを落とせばあの国が手に入るというのか・・・」
「その通りでございます」
「おい、新しい食事と別の部屋を用意しろ、その食事には遅効性の眠り薬を仕込んでおけ」
「承知しました」
「とびきり強いのを頼むぞ、ふはははは」
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