甘い友達〜僕たちは友達…これからもずっと〜

こぉぷ

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僕たちは友達…(望編)

8.夢?

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 千遥チハルを泊めて
 酒に弱い僕たちは
 盛り上がって流れで躰を重ねた

 満足した僕は
 千遥をいたわることもなく眠りに落ちた

 思えば最低だったよな……


 ෆ‪┈┈┈┈┈┈ ෆ ┈┈┈┈┈┈ෆ‪


 •*¨*•.♬

 スマホのアラームが鳴る
 布団から這い出し
 両手を上げ伸びをする

「ん~~~っ!」

 両手をダランと下ろし部屋を見回す
 狭い部屋に千遥の気配はない

「千遥?」

 部屋はスッキリと片付けられ
 昨日2人で飲んだ形跡はなく
 玄関にも僕の靴しかない

「……え? 夢見てたのか?」

 ボリボリと頭を搔く…

 半ボケの頭を巡らし
 昨晩の痕跡を求め風呂場の戸を開く

「あ~風呂セットは
 僕のを使ったんだったな…」

 キッチンスペースへ視線を移す
 お泊まりセットと称して買っていた
 歯ブラシもない……

「え?……本当に夢???」

 慌ててスマホを掴む
 連絡先は交換してないけど
 SNSを開きDMを見てみる

 そこには確かに昨日
 会う約束をした会話が残っていた

「黙って帰るなよ」

 そう打ち込んで送信
 仕事に行く準備をしながら
 待ってみても返事はない

「んん?どゆこと?マジで夢なの?
 どこからが夢? 飯食って帰ったっけ?
 でもあんなリアルな……あっ!」

 ゴミ箱を漁る

「あった!……えっ!?  な、なんで……」

 手に取った使用済みのモノを
 包んだティッシュ
 それには血が滲んでいた


 ──理由は1つ


 慣れていると思ったのに
 千遥は初めてだった?

「嘘……だろ?」

 昨夜の状況を慎重に思い出してみる

 感じやすい躰だった
 いい反応してたし……
 だけど挿入れてからはどうだった?
 顔を隠して声を殺して……
 痛みを我慢してた?

「僕は……なんてことを…」

 再びSNSを開くも
 DMは既読になっておらず

「千遥、話したい連絡待ってる」

 もう一言追加してSNSを閉じた

 今出来ることはした

 出勤準備をしながら
 布団に落ちた千遥の髪を数本見つけ
 やはり夢じゃないことを確信する

「千遥……なんで?」

 昨夜の楽しかった時間を思い出して
 ボソリとこぼれた独り言

 あの時間は
 僕の独りよがりだったのか?

 僕は店に出勤し
 いつも通りに働いた
 でも休憩時間も仕事終わりも
 千遥のことで頭はいっぱいだった

 その後も何度DMを確認しても
 既読になることはなく
 時間だけが虚しく過ぎていった


 ──時間って怖い
 半年近くも過ぎると
 あんなことがあった記憶も薄れ始め
 今まで通りの生活を送る毎日

 千遥への想いも
 過去の思い出に埋もれ
 
 あっという間に秋が過ぎ冬が来て
 クリスマス前は店も大忙しで
 千遥のことは忘れたまま
 年越しを迎えた


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 1年ぶりに実家に帰省して
 コタツでゴロゴロ寝正月を過ごす

 ドカッ

「痛てぇな!」

「正月しか顔出さん親不孝者が
 ゴロゴロしてんじゃないよ!
 ちょっとくらい手伝わんかい!」

 2つ上の姉貴は大きな腹を抱えて
 布巾片手に僕を足蹴にしている

「人を足蹴にするなんて胎教に悪いぞ」

 ベシッ

 今度は布巾が飛んできた

「なら手伝え!!!」

 コタツの中から半身を起こし
 飛んできた布巾で台の上を拭く

ノゾム、これお前宛の年賀状」

「お? サンキュ父さん」

 受け取ったのはわずか数枚の年賀状
 まだ年賀状出す奴いるんだな…

 パラ…パラ……

「なんだよ店の宣伝ばっかじゃん」

 車の販売店や保険代理店にメガネ屋
 そしてどこかの風景写真に
 [ 賀正 ]の文字のみの年賀状

「誰だ?」

 裏返す

「……!?」

 差出人は千遥だった

 驚いて固まる

 そして忘れていた
 半年前の記憶が蘇る

 6年過ぎても変わらず
 綺麗なままだった千遥の髪
 変わらなかった無防備な笑顔
 あの日 知った
 白くて柔らかな肌の感触
 そして滲んだ血……

 罪悪感と共に
 どうしようもなく会いたくなった

 再び年賀状に視線を戻す
 差出人には名前だけしかない

 [ 櫻坂オウサカ 千遥チハル ]

「いまどき筆ペンの直筆て
 ババァかよ……」

 裏返すが何度見ても
 あるのは風景写真と “賀正” のみ

 でも年賀状をくれたってことは
 僕の独りよがりじゃなかった
 ってことだよな?

「なんか情報ねぇか~?(ボソッ)」

 コタツの上のスマホを手に取る
 仕事中は見れないから
 SNSの通知はオフってある

 SNSを開くとフォロアカ
 最新情報が上がってきた

「あっ!」

【Chiharurun♪】

 千遥のアカも更新されていた



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