異次元で女子物色をほどほどに抑えなかった結果、

木mori

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第二章

第三十一部分

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ここは学校。ちょうど放課後になり、遼斗は特進クラスの教室を出た。メイド長の授業が長引き、同行する玲羅も遼斗のそばにいなかった。それだけでなく、他の黒メイドたちも姿を見せていない。
「どうして誰もいないんだろう。授業終了が長引いているのかな?」
首を傾げながら、校門に続く長い廊下をひとりで歩いている遼斗の前に、女子生徒が現れた。頬かむりをしており、顔が見えない。
「見たことのない女子だな。」
「そうじゃな。ワシはずっと前から王子のことを知っているんじゃからな。ククク。」
低くハスキーな声に、遼斗は聞き覚えがなかった。
「まさか、他の製薬会社の刺客か?」
キャンセラーグラスを煌めかせて身構える遼斗。
「あれ?王子ともあろうお方が戦闘態勢を取るのかのう。いつも黒メイド隊に守られているから、何もできないと思っておるがのう。でもムダな努力はどこまで行っても報われないのが人生じゃがな。ククク。」
「ここに黒メイドたちが来ないのは、貴様のせいか。いやそうなんだな。」
「ご名答じゃな。授業ですぐに解決できるようなトラブルが発生したら、多少の延長はやってしまうよな。花瓶が落ちて水がこぼれたとか、時計が少し遅れたとか、たまたまチョークが切れて補充が必要になったとか、そんな事象が授業の終わる寸前に発生したら、騒ぎにならずに、終了時間が延びてしまうよな。小さなことだから、同時にすべての教室で起こったとしても、他のクラスのことはすぐにはわからないんじゃな。それだけのことじゃ。ククク。」
『ビュッ!』
頬かむり女が何かを遼斗に投げつけた。遼斗の頬に一筋の赤い線が走った。それは遼斗の頬をかすり、後ろの壁でへしゃげた。
「ワシのリンゴ攻撃を、まさに紙一重でかわしよったな。」
「痛いなあ。まさか毒リンゴじゃないだろうな。」
「それは大丈夫じゃ。学校で殺人をするのは校則違反じゃろうから。」
「殺人していい、いけないとか、校則に規定はないぞ。ということは、殺人してもいいということになるのかな?不思議だ。」
「ずいぶん余裕な発言じゃな。校則よりも上位法の刑法に抵触すると思われるんじゃが。」
「どうしてオレの命を狙うんだ?」
「いまさら聞くのがそこなのか。まあ殺される運命にあるかもしれないとでも言っておこうかの。」
 言葉を発しながらリンゴ飛ばしを続ける頬かむり女。いずれも遼斗の体を掠める程度で、ダメージを与えるには至っていない。
「この攻撃の効果はじっくり、ねっとり、びちゃびちゃじゃしっとり肌から、ワシのように。」
「言ってる意味がさっぱりわからないぞ。老婆にしっとり肌とか、物理的にあり得ないだろう。」
「老婆じゃと!最も言ってはならんことを口にしおって。こんな若い高田馬場によくも、よくも!」
「自分でババ言ってるし。」
「まあよいわ。もう答えは出ておるし。」
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