20 / 116
第一章
第十八話・まるでルル●シュ
しおりを挟む
騙流のお姫様抱っことほぼ同時に、衣好花も顔を大悟に向けている。
「あたいはショタ大好物だです。豪慾の字。」
豪慾という二文字が額に浮かんだ。
「なんだこいつらは。ダルマ文字に額文字?ノーマルじゃねえ。」
《まる、アブノーマルプレイ、オッケー。》
再びダルマ文字が空中展開。
「ショタはアブノーマルじゃないぞです。範内の字。」
こちらは連続額文字。
さらにふたりは続けた。
《まる、ダルマ使い。ダルマ、操るのが得意。》
騙流はハムスターのリングのようにダルマ軍団を宙でぐるぐると回転させた。
「あたいはギミック魔法だです。その一部を恥ずかしげに公開するぞです。周恥の字。」
衣好花の額に心なしか紅色が差した。そして、衣好花はどこからともなく奇妙な物体を多数出してきた。
「これは、小さなマネキンの手足じゃないか。それもかなりリアルで、生きていたみたいだし。すごく不気味だぞ。」
「不気味とは失礼な。これは本来手足のないダルマに付けて使うものだです。使着の字。」
「つまり、騙流のダルマと衣好花のギミックを合成すると完成バージョンとなるということか。」
《その通り。バカと手足、使いよう。》
ダルマ文字が作られた。それを見た衣好花が表情をドス黒く変えた。
「そんなことを言うからあたいたちはうまくいかないんだです。憤過の字。」
《それ、まるのセリフ。悪いの、ギミック手足。付けても使いものにならない。》
衣好花はダルマに手足を付けて歩かせてみたが、すぐに倒れた。
「やっぱり役立たないだです。オマル以下。そこまで言うかです。ならばこうしてやるぞです。合隊の字。」
バラバラだった小さな手足がアリジゴクに落ちたアリのように集まっていく。これはかなりキモい。そしてそれらはだんだんと生物らしきモノを形成していく。
「完成したです。すばらしきショタ像だです。これぞ、名付けて、ショタイゴちゃん。擦魔の字。」
衣好花は恍惚としてショタイゴちゃんをすりすりしている。
「こいつら、ヤバい人種だ。家に連れて行って大丈夫か。」
こうして大悟たち一行は新たな居候を伴って帰宅した。
「これって、まるで小さい頃のお兄ちゃんじゃない!萌えた!パンチラ、パンチラ、パンチラ!」
桃羅は狂ったようにリンボーダンスを始めた。居候受入れ可の意思表明である。
家は大きいので、部屋(ハード)には問題がなかったが、人間関係(ソフト)はスーパーコンピューターでも解析できない複雑な状態を惹起した。
騙流たちがやってきた翌朝、ヒンニュウ着信音が目覚まし代わりにうるさく鳴った。
『大ちゃん、モモちゃんへ。朝からラージえっちはダメたからね。スモールえっちは一夜分が溜まってるから仕方ないけど。』
「朝からひどいメールだな。」
『そうだよ、お兄ちゃん。朝えっちはせめてミドルかメザニンじゃないと。』
「メザニン?中二階とかどういう意味だ?中二病の親戚か。」
『知りたいの?お兄ちゃん、朝からスモールえっちだね。』
「余計なことを聞いてしまった。それより続きを見なければ。」
『そうだよ。続きだよ。継続は力なりだよ。』
「母さんはこちらのボケ、ツッコミを読んでるな。まるでルル●シュだ。」
『駅近くのショッピングモールに饅頭人喰疑者が出たんだよ。放課後大至急急行してね。』
「放課後まで待ってって言ってるのに、大至急もなかろうに。」
『放課後になったら、急いでって意味だよん。あまりに早いとモモちゃんがかわいそうだからね。』
「意味不なことを言うな。」
『モモちゃんは教師のお仕事があるからだよ。社会人の責任は地球よりも重いんだよ。』
「大げさ過ぎるぞ。」
『今回から騙流ちゃんと衣好花ちゃんも一緒だよ。女の子ばかりでハーレムになるけど、大ちゃんのリビドーはママが独占採掘権を持ってるからよろしく。』
「ホントわからないメールだな。偽物の宝地図だよ。なあ桃羅。」
「むむむ。ママを侮れない。お兄ちゃんはモモが守りながら掘っちゃうからね。」
「ますますわからねえ。とても血のつながった親、兄妹と思えない。てか、エロさは塩基配列が見えるようだが。」
「お兄ちゃん、それは誉めすぎ。照れるよ、デレるよ。」
「誉めてないし、照れ、デレは出入り禁止だ!」
「あたいはショタ大好物だです。豪慾の字。」
豪慾という二文字が額に浮かんだ。
「なんだこいつらは。ダルマ文字に額文字?ノーマルじゃねえ。」
《まる、アブノーマルプレイ、オッケー。》
再びダルマ文字が空中展開。
「ショタはアブノーマルじゃないぞです。範内の字。」
こちらは連続額文字。
さらにふたりは続けた。
《まる、ダルマ使い。ダルマ、操るのが得意。》
騙流はハムスターのリングのようにダルマ軍団を宙でぐるぐると回転させた。
「あたいはギミック魔法だです。その一部を恥ずかしげに公開するぞです。周恥の字。」
衣好花の額に心なしか紅色が差した。そして、衣好花はどこからともなく奇妙な物体を多数出してきた。
「これは、小さなマネキンの手足じゃないか。それもかなりリアルで、生きていたみたいだし。すごく不気味だぞ。」
「不気味とは失礼な。これは本来手足のないダルマに付けて使うものだです。使着の字。」
「つまり、騙流のダルマと衣好花のギミックを合成すると完成バージョンとなるということか。」
《その通り。バカと手足、使いよう。》
ダルマ文字が作られた。それを見た衣好花が表情をドス黒く変えた。
「そんなことを言うからあたいたちはうまくいかないんだです。憤過の字。」
《それ、まるのセリフ。悪いの、ギミック手足。付けても使いものにならない。》
衣好花はダルマに手足を付けて歩かせてみたが、すぐに倒れた。
「やっぱり役立たないだです。オマル以下。そこまで言うかです。ならばこうしてやるぞです。合隊の字。」
バラバラだった小さな手足がアリジゴクに落ちたアリのように集まっていく。これはかなりキモい。そしてそれらはだんだんと生物らしきモノを形成していく。
「完成したです。すばらしきショタ像だです。これぞ、名付けて、ショタイゴちゃん。擦魔の字。」
衣好花は恍惚としてショタイゴちゃんをすりすりしている。
「こいつら、ヤバい人種だ。家に連れて行って大丈夫か。」
こうして大悟たち一行は新たな居候を伴って帰宅した。
「これって、まるで小さい頃のお兄ちゃんじゃない!萌えた!パンチラ、パンチラ、パンチラ!」
桃羅は狂ったようにリンボーダンスを始めた。居候受入れ可の意思表明である。
家は大きいので、部屋(ハード)には問題がなかったが、人間関係(ソフト)はスーパーコンピューターでも解析できない複雑な状態を惹起した。
騙流たちがやってきた翌朝、ヒンニュウ着信音が目覚まし代わりにうるさく鳴った。
『大ちゃん、モモちゃんへ。朝からラージえっちはダメたからね。スモールえっちは一夜分が溜まってるから仕方ないけど。』
「朝からひどいメールだな。」
『そうだよ、お兄ちゃん。朝えっちはせめてミドルかメザニンじゃないと。』
「メザニン?中二階とかどういう意味だ?中二病の親戚か。」
『知りたいの?お兄ちゃん、朝からスモールえっちだね。』
「余計なことを聞いてしまった。それより続きを見なければ。」
『そうだよ。続きだよ。継続は力なりだよ。』
「母さんはこちらのボケ、ツッコミを読んでるな。まるでルル●シュだ。」
『駅近くのショッピングモールに饅頭人喰疑者が出たんだよ。放課後大至急急行してね。』
「放課後まで待ってって言ってるのに、大至急もなかろうに。」
『放課後になったら、急いでって意味だよん。あまりに早いとモモちゃんがかわいそうだからね。』
「意味不なことを言うな。」
『モモちゃんは教師のお仕事があるからだよ。社会人の責任は地球よりも重いんだよ。』
「大げさ過ぎるぞ。」
『今回から騙流ちゃんと衣好花ちゃんも一緒だよ。女の子ばかりでハーレムになるけど、大ちゃんのリビドーはママが独占採掘権を持ってるからよろしく。』
「ホントわからないメールだな。偽物の宝地図だよ。なあ桃羅。」
「むむむ。ママを侮れない。お兄ちゃんはモモが守りながら掘っちゃうからね。」
「ますますわからねえ。とても血のつながった親、兄妹と思えない。てか、エロさは塩基配列が見えるようだが。」
「お兄ちゃん、それは誉めすぎ。照れるよ、デレるよ。」
「誉めてないし、照れ、デレは出入り禁止だ!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる