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第一章
第二十話・大悟倒れる
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大悟は箱の中身当てとポッキーゲームのブースを行ったり来たり。すごい数の処理をこなしていたが、なかなか饅頭人にヒットしない。滝のように汗が流れ、息も完全に上がっていた。
来る女子も若い子はほとんどなく、オバサンがたくさん来て体力消耗する大悟。
「使えないわね。何ダレてるのよ。キッシンジャーの名前が泣いてるわよ。第一、今まで趣味のように楽しんでいたんじゃないの。いつもの生き生きとした野良犬根性はどこに置き忘れたのよ。」
「だ、誰が野良犬だ!ハアハアハア。」
すでに大悟はパンクした自転車のようだった。
騙流はダルマショップで店の商品ダルマに、自分のダルマにならないかとナンパしているし、衣好花は駄菓子屋の食玩的オモチャを見て、どれが自分の武器に使えるかという物色活動に忙しかった。
大悟はふたつの地獄ブースに、地獄ウサミミ楡浬の毒舌という三面楚歌地獄に喘いでいた。心頭滅却すれば火もまた涼しとは言うが、どんな物質にも沸点があるように、耐えるには限界がある。
『バタン。』
大悟はイベント広場の床で大文字焼きとなった。ビックリして楡浬が大悟に駆け寄り、からだを揺するが、呼吸している様子のない大悟。心肺停止の状態である。あまりに過度な強制労働で、心臓がパンクしたらしい。
「ちょ、ちょっと大悟。どうしたのよ。息してないわ。これは命令よ。早く呼吸を開始して、心臓を動かしなさいよ。キッシンジャーならできるはずよ。できないなら、キッシンジャーの免許取り消すわよ。」
床で不動明王の大悟に、すっかり気が動揺している楡浬。大悟の胸に耳を当てると、あるべき振動、心音がどちらも伝わって来ない。
「う、ウソでしょ。すぐに起きてウソだと言わないと殺すわよ。・・・。だ、だれか助けて~!」
イベント広場中を揺らすような楡浬の声にも反応なし。膝から崩れ落ちる楡浬。
来る女子も若い子はほとんどなく、オバサンがたくさん来て体力消耗する大悟。
「使えないわね。何ダレてるのよ。キッシンジャーの名前が泣いてるわよ。第一、今まで趣味のように楽しんでいたんじゃないの。いつもの生き生きとした野良犬根性はどこに置き忘れたのよ。」
「だ、誰が野良犬だ!ハアハアハア。」
すでに大悟はパンクした自転車のようだった。
騙流はダルマショップで店の商品ダルマに、自分のダルマにならないかとナンパしているし、衣好花は駄菓子屋の食玩的オモチャを見て、どれが自分の武器に使えるかという物色活動に忙しかった。
大悟はふたつの地獄ブースに、地獄ウサミミ楡浬の毒舌という三面楚歌地獄に喘いでいた。心頭滅却すれば火もまた涼しとは言うが、どんな物質にも沸点があるように、耐えるには限界がある。
『バタン。』
大悟はイベント広場の床で大文字焼きとなった。ビックリして楡浬が大悟に駆け寄り、からだを揺するが、呼吸している様子のない大悟。心肺停止の状態である。あまりに過度な強制労働で、心臓がパンクしたらしい。
「ちょ、ちょっと大悟。どうしたのよ。息してないわ。これは命令よ。早く呼吸を開始して、心臓を動かしなさいよ。キッシンジャーならできるはずよ。できないなら、キッシンジャーの免許取り消すわよ。」
床で不動明王の大悟に、すっかり気が動揺している楡浬。大悟の胸に耳を当てると、あるべき振動、心音がどちらも伝わって来ない。
「う、ウソでしょ。すぐに起きてウソだと言わないと殺すわよ。・・・。だ、だれか助けて~!」
イベント広場中を揺らすような楡浬の声にも反応なし。膝から崩れ落ちる楡浬。
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