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第三章
第十八話
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「ふむふむ。悪魔はこのようなパンツを穿くんだ~。勉強になったよ~。」
(いきなり、何するのよ!これはアタシが選んだパンツじゃないんだからねっ。)
大悟・楡浬は、楡浬の完全支配の下で、テニスシャツの裾をさかんに延ばして、縞々を隠そうとしている。ここに書かれた文字を委員長が読んだらゲームオーバーになることを忘れてはならない。
「ほら、これを穿くんだよ~。」
傘お化けは、傘の中から何か取り出した。番傘の紙生地でできているズボン。どこかでしまっていたのか、色の煤けもなく、実にきれいな黄色をしている。
「これを?オレが穿くんですの?なんだかすごく懐かしい感じですわ。男子復活の夢が近づいてきたようで、空気が軽くなりますわ。」
「これを穿かせるのが夢だったんだ。傘お化けに伝わる伝家の宝刀ズボンなんだけど、穿かせる男子はいないからね。こんな所に来る客いないし。」
「ジーっ」
背中を丸めていた委員長が、大悟のズボンを見ている。それもジッパーが付いている大事な場所である。
「ちょっと、委員長。その熱過ぎる視線は、かなり一般的によろしくない部分にフォーカスされていませんか。さすがに恥ずかしいんですが。」
どうして委員長が判読できているのか。番傘の紙はけっこうな割合で透過性が高い素材であることに帰結する。
「ふむふむ。ここに書かれている言葉は、『アタシは大悟のことがす、す・・・。』。こ、こんなの読めるか!」
「ピピピー!ゲーム終了!パンツの言葉を見られて、アンちゃん委員長がそれを読めば勝ちだったのに、自分で放棄しちゃったよ。だから、この勝負は引き分けだよ!」
「納得いくか!」
「オレも不本意ですわ。勝手に着替えさせられて、パンツ見られたというのは屈辱感が消化不良を起こしてますわ。少なくとも楡浬はひねくれキャラモノパンツを穿いてますわ。」
(何勝手にカミングアウトしてるのよ。今の大悟の戯れ言は讒言よ。頭の中から漸減、いや全減させなさいよ。)
「この勝負引き分けなんて、あたいは納得できないよ。勝負の続きは地上に持ち帰るよ。」
「いいでしょう。オレも白黒つけたいと思っていましたわ。」
(アタシも依存はないわ。委員長が床にひれ伏してアタシに謝罪する姿を所望するわ。)
「その勝利前提の話し方、気にくわないけど。ついでにそこの傘お化け、なんとか言いなよ。あれ?あんた、いったい何やってるんだよ。」
傘お化けは傘を脱ぎ始めている。
楡浬と委員長が少々慌てて、睥睨している。と言っても視線の先は大悟の眼であったが。
(いきなり、何するのよ!これはアタシが選んだパンツじゃないんだからねっ。)
大悟・楡浬は、楡浬の完全支配の下で、テニスシャツの裾をさかんに延ばして、縞々を隠そうとしている。ここに書かれた文字を委員長が読んだらゲームオーバーになることを忘れてはならない。
「ほら、これを穿くんだよ~。」
傘お化けは、傘の中から何か取り出した。番傘の紙生地でできているズボン。どこかでしまっていたのか、色の煤けもなく、実にきれいな黄色をしている。
「これを?オレが穿くんですの?なんだかすごく懐かしい感じですわ。男子復活の夢が近づいてきたようで、空気が軽くなりますわ。」
「これを穿かせるのが夢だったんだ。傘お化けに伝わる伝家の宝刀ズボンなんだけど、穿かせる男子はいないからね。こんな所に来る客いないし。」
「ジーっ」
背中を丸めていた委員長が、大悟のズボンを見ている。それもジッパーが付いている大事な場所である。
「ちょっと、委員長。その熱過ぎる視線は、かなり一般的によろしくない部分にフォーカスされていませんか。さすがに恥ずかしいんですが。」
どうして委員長が判読できているのか。番傘の紙はけっこうな割合で透過性が高い素材であることに帰結する。
「ふむふむ。ここに書かれている言葉は、『アタシは大悟のことがす、す・・・。』。こ、こんなの読めるか!」
「ピピピー!ゲーム終了!パンツの言葉を見られて、アンちゃん委員長がそれを読めば勝ちだったのに、自分で放棄しちゃったよ。だから、この勝負は引き分けだよ!」
「納得いくか!」
「オレも不本意ですわ。勝手に着替えさせられて、パンツ見られたというのは屈辱感が消化不良を起こしてますわ。少なくとも楡浬はひねくれキャラモノパンツを穿いてますわ。」
(何勝手にカミングアウトしてるのよ。今の大悟の戯れ言は讒言よ。頭の中から漸減、いや全減させなさいよ。)
「この勝負引き分けなんて、あたいは納得できないよ。勝負の続きは地上に持ち帰るよ。」
「いいでしょう。オレも白黒つけたいと思っていましたわ。」
(アタシも依存はないわ。委員長が床にひれ伏してアタシに謝罪する姿を所望するわ。)
「その勝利前提の話し方、気にくわないけど。ついでにそこの傘お化け、なんとか言いなよ。あれ?あんた、いったい何やってるんだよ。」
傘お化けは傘を脱ぎ始めている。
楡浬と委員長が少々慌てて、睥睨している。と言っても視線の先は大悟の眼であったが。
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