特売フイギュアワゴンの中に手を入れたら、人生変わるので注意してください。

木mori

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第三章

第十九話

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(傘お化け、ちょっと待ってよ。こんな公衆の面前で、いきなり何破廉恥なこと、始めようとしているのよ。)

「そうだよ。いくらここが暗くても、その傘を取ったら、男子の前頭葉に血液を集中させるようなシチュエーションしか思い浮かばないよ。」

「男子ったら、お兄ちゃんしかいないし。お兄ちゃんにはまだ早いよ。その地鎮祭はモモの役割なんだから。ジチンサイ・・・なんか、好きな言葉。うふッ。」
 いつの間にかお化け屋敷の中に入っていた桃羅がうっとりしているうちに、傘お化けは完全に傘を脱いでしまった。

「きゃああああ!」
 悲鳴を上げたのは大悟のみ。両手で顔を覆っている。

(大悟。アタシの指で目を隠すというのは、そんなに指と指の間隔を大きく取る必要があることかしら?)

「べ、別に、変な意味ではなく、足だけがすべてを晒すというのはいったいどんな社会現象かということを確認したいという純粋で純潔・純真な好奇心であって、この好奇心こそが、ダーウィンの進化論の基礎となったわけですわ。」

(ビタイチわからない理論を述べても零点だわよ。)

「そこで騒いでる場合じゃないよ。あれを見なよ!」
 委員長が指示したところには、傘を脱いだ完全体の傘お化け・・・足のみがそこに存在するというのは、かなりの確率でオカルトである。

「約束が違う。いや違い過ぎるよ。モモもこれは聞いてなかったよ!」
 桃羅たちの前に現れたのは、純白のワンピースを着た八頭身の女の子。みつあみの白いツインテ、満月のような黄色い瞳は傘お化け時代を彷彿させる怪しさも合わせ持ち、小ぶりな鼻に、形のしっかりした耳に、透き通るような頬と肌。楡浬たちの間に入っても十分対抗、いや見方によっては、それを凌駕するかもしれないほどの美少女。

「まさか、傘の下は足だけでなく、全身が隠れていたとは、驚きですわ。」

「傘があったから、本体を外に出さなかっただけだし~。この姿だと、お化けのカテゴリーから完全に外れちゃうじゃん。だから、普段は傘を被ってるんだよ~。この方が開放感はあるんだけどさ~。」

「いえ、あなたはそのままの方が魅力的ですわ。ぜひ、そのままでいてくださいな。」

(ちょっと、大悟、余計なことを言ってないで、地上に戻るわよ。)

「そうだよ。お兄ちゃんをここに置いておくとひどく危険なニオイがするよ。」

「あたいも早く次のバトルに移りたいからな。」
 桃羅たちに引っ張られて、ヘリコプターで学校に戻った大悟たち。
 傘お化けがひとりポツンと残り、ひどく寂しげに見えた。
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