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第9話『タイラーの怒り』
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「つまりはさ、関係者が一人ひとり、自分が万世の魔女だったら名のない力をどう捉えるか、考えてみればいいんだよ。でもって、それが万世の魔女を助けられるような有用なイメージなら、天窓の鍵が採用してくれるってわけ。そういうことだろ?」
「強引にまとめたなぁ。大筋その通りだが」
ポールの言葉にマルクが呆れたが、ナタルがおずおずと言った。
「その場合さぁ、俺みたいなビビりが恐怖に駆られたイメージ全開になったら、天窓の鍵は採用しないのかなぁ」
「役に立たないイメージを採用してどうする? そんなのは論外だ。もっとも、この期に及んで尻込みするなら、役に立とうとしなくて結構だがな」
「えっ……」
タイラーの語気の強さに、ナタルが放心する。
「ちょっと、タイラー! 言い過ぎ」
オリーブの制止も聞かず、タイラーは言った。
「こいつはそう言い出すんじゃないかと思ったんだ。安全なところにばっかり逃げやがって。おまえにも生命の樹と万世の魔女の夢がはっきり見えたんじゃねぇのか! しまいにゃずっと年下の代表の後ろに立つ気かよ。いい加減にしねぇと仲間と認めねぇぞ!!」
しんと静まり返った。
ナタルはやっと絞り出すように言った。
「……それは、嫌だ……」
「ああ? 女かおまえは」
「俺だって、レンナちゃんの役に立ちたい」
「——だったら最初からそう言え。俺たちの前でも泣き言いうな。わかったな!」
「……わかった」
ナタルが固く決心した様子が窺えた。
ポールが場を取りなすように言った。
「……よく緊張したら、手のひらに人の字を3回書いたら落ち着くとかって言うじゃん。あんな感じでいいと思うんだよね。名のない力を食べきれないほどのカボチャに見立てるとか。もっとキレイに白い雲にするとか。俺だったら世界一の図書館に仕立てて豪華版にするんだけど」
「いいね! だったら僕は名のない力を大量の食材にして、それを調理する大厨房をイメージするな。そして腹ペコ軍団でみんな食べ尽くしちゃうってわけ」
キーツがおどけて言った。
「なるほどな。俺だったら大量の建材が整然と並んでるところをイメージするな。虹球界に移住するには家を造る材料が必要だろ」
マルクらしい考えだった。それに続くアロン。
「俺なら実家が綿の卸商だから、大量の綿花を空から降らせるイメージかな。ロクに服も手に入れられない難民の人たちを包む肌着にするんだ」
トゥーラが感じ入って言った。
「素敵ね……それなら私は、妖精の仕立て屋さんと人間の職人がパートナーシップ運営する工房をイメージするわ。そこで作られた服は不思議と肌に合って、すこぶる着心地がいいの」
「トゥーラらしいね。私だったら常夏のフルーツパーラーをどーんと用意しちゃうかな。名のない力を完熟フルーツ盛りだくさんにして、スイーツ目白押しの大盤振る舞い! なんてね」
「そのパーラーはもちろん熱帯産の素材で造るんだろ? 風通しのいいハリケーンにもビクともしないやつを造ってやるぜ」
オリーブとタイラーはイメージを共有していた。
「私たちはどうしましょうか? ルイスさん」
ランスが聞くと、ルイスは嬉しそうに言った。
「そうですね……どうせなら六芒宇宙の仲間を集めて、大宴会を開きたいなぁ」
「楽しそうですね! 私たちはホスト役になって、彼らをもてなすんです。世界の大変革の大成功を祈る前夜祭を開きましょう」
「ランスさんがホスト⁈」
「世も末だなぁ」
ポールとキーツがげらげら笑った。
「強引にまとめたなぁ。大筋その通りだが」
ポールの言葉にマルクが呆れたが、ナタルがおずおずと言った。
「その場合さぁ、俺みたいなビビりが恐怖に駆られたイメージ全開になったら、天窓の鍵は採用しないのかなぁ」
「役に立たないイメージを採用してどうする? そんなのは論外だ。もっとも、この期に及んで尻込みするなら、役に立とうとしなくて結構だがな」
「えっ……」
タイラーの語気の強さに、ナタルが放心する。
「ちょっと、タイラー! 言い過ぎ」
オリーブの制止も聞かず、タイラーは言った。
「こいつはそう言い出すんじゃないかと思ったんだ。安全なところにばっかり逃げやがって。おまえにも生命の樹と万世の魔女の夢がはっきり見えたんじゃねぇのか! しまいにゃずっと年下の代表の後ろに立つ気かよ。いい加減にしねぇと仲間と認めねぇぞ!!」
しんと静まり返った。
ナタルはやっと絞り出すように言った。
「……それは、嫌だ……」
「ああ? 女かおまえは」
「俺だって、レンナちゃんの役に立ちたい」
「——だったら最初からそう言え。俺たちの前でも泣き言いうな。わかったな!」
「……わかった」
ナタルが固く決心した様子が窺えた。
ポールが場を取りなすように言った。
「……よく緊張したら、手のひらに人の字を3回書いたら落ち着くとかって言うじゃん。あんな感じでいいと思うんだよね。名のない力を食べきれないほどのカボチャに見立てるとか。もっとキレイに白い雲にするとか。俺だったら世界一の図書館に仕立てて豪華版にするんだけど」
「いいね! だったら僕は名のない力を大量の食材にして、それを調理する大厨房をイメージするな。そして腹ペコ軍団でみんな食べ尽くしちゃうってわけ」
キーツがおどけて言った。
「なるほどな。俺だったら大量の建材が整然と並んでるところをイメージするな。虹球界に移住するには家を造る材料が必要だろ」
マルクらしい考えだった。それに続くアロン。
「俺なら実家が綿の卸商だから、大量の綿花を空から降らせるイメージかな。ロクに服も手に入れられない難民の人たちを包む肌着にするんだ」
トゥーラが感じ入って言った。
「素敵ね……それなら私は、妖精の仕立て屋さんと人間の職人がパートナーシップ運営する工房をイメージするわ。そこで作られた服は不思議と肌に合って、すこぶる着心地がいいの」
「トゥーラらしいね。私だったら常夏のフルーツパーラーをどーんと用意しちゃうかな。名のない力を完熟フルーツ盛りだくさんにして、スイーツ目白押しの大盤振る舞い! なんてね」
「そのパーラーはもちろん熱帯産の素材で造るんだろ? 風通しのいいハリケーンにもビクともしないやつを造ってやるぜ」
オリーブとタイラーはイメージを共有していた。
「私たちはどうしましょうか? ルイスさん」
ランスが聞くと、ルイスは嬉しそうに言った。
「そうですね……どうせなら六芒宇宙の仲間を集めて、大宴会を開きたいなぁ」
「楽しそうですね! 私たちはホスト役になって、彼らをもてなすんです。世界の大変革の大成功を祈る前夜祭を開きましょう」
「ランスさんがホスト⁈」
「世も末だなぁ」
ポールとキーツがげらげら笑った。
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