パイオニアオブエイジ~NWSかく語りき〜

どん

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第18話『人のために作られた料理は……』

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「せっかくだから、外で食べませんか?」
 タイラーが言うので外に出てみると、円卓と椅子四脚が設えてあった。
 感動して声も出ないサバラス老人。
「すごーい、これどうしたの?」
 オリーブが料理の仕上げを終わらせて話すと、タイラーは言った。
「オリーブたちが食材の準備をしている間、マルクたちと相談して作ったんだ。なかなかの出来だろ?」
「うんうん、でも椅子は四脚なんだね」
「ああ、三脚よりは据わりがいいからな」
「ま、いいか。タイラー、料理運ぶから手伝って」
 深く考えずオリーブが言った。
「わかった」
「儂も手伝うぞ」
 サバラス老人は口には出さなかったが、遠くから自分を気遣ってくれるNWSリーダーたちに心から感謝していた。
 しかし、感謝するのはここからだった。
 熱々の野菜スープがトレイに載せられ運ばれてきた。
「ほう! 美味そうだ」
 ほんのりバターの香りがするバゲットやトマトやキュウリ、レタスのこんもりサラダ。手羽先の照り焼き。
 見るからに美味しそうな匂いが立ち昇っている。
「さぁ、座って座って!」
 オリーブが満面の笑みで両手を広げる。
「どうぞ召し上がれ!」
「……いただきます」
 神に感謝の祈りを捧げてから、サバラス老人がスプーンでスープを口に運んだ。
「——うまい」
 その一言だけが漏れた。
 それからバゲットをちぎって頬張り、サラダをパリパリッと噛みしめ、手羽先にかぶりついてごくんと飲み込んだ。
「うまい……うまい……」
 それ以外の言葉を忘れたように呟き、涙を幾筋も流した。
 見守っていたタイラーとオリーブが、顔を見合わせて微笑む。
 自分のために作られた料理を感謝していただく。
 一体、何か月ぶりのことだろう。
 体中に滋養が染み渡る。
 ただおいしいという以上の癒しがそこにあった。
「タイラー君は幸せ者だなぁ。こんなに元気で明るい、料理上手なお嬢さんを恋人にできて」
「やった!」
 喜ぶオリーブ。差し詰め、「案ずるより産むがやすし」というところか。
「——恋人だけじゃ、もう物足りないですよ」
 「えっ?」という顔のオリーブ。「ほう!」と感嘆するサバラス老人。
 ニッと笑って、タイラーは言った。
「俺のお嫁さんになってくれませんか? オリーブ」
「……え――っ⁈」
 こんな唐突なプロポーズあり⁈
 オリーブは両頬に両手を当てて、口を縦に開く。
 信じられない、とその顔が言っている。
「返事は?」
「え、えーと……私でいいの?」
「もちろん、俺でよければな」
「う、うん。じゃあ喜んで」
「本当に?」
「本当に」
「ありがとう。今日のことは一生忘れない」
「……」
 オリーブは起こったことがよくわかっていないのか、ずっとぼんやりしていた。















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