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第22話『リアルな未来』
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あっさり話を打ち切られて、呆気に取られるNWSリーダーたち。
ハンスがフォローに入る。
「……あれでもエンドルフィンさん、NWSと話すのすごく楽しみにしてたんだぜ」
「相手にされなかった気がするぞ」
マルクが端的に感想を述べた。
「忙しい人だからね。話し込んでも区切りがつかないから、実体験には言及しなかったんだろう。でも、ポールは絶対気に入ったと思うよ。あの絡みようは間違いないね」
「アウェンティヌスで通用するのは、ポールだけか……」
タイラーが言ったが、ハンスはそれを打ち消した。
「いやいや……ポールが例の本化を実現できたのも、NWSって下地があってのことだろ? そこはエンドルフィンさんも言ってる通り、適材適所のなせる業なんだと思うよ」
「それは確かにね。エンドルフィンさんを見ててもわかるけど、キレキレでビビットな南国フルーツみたいだし。パラティヌスの人は花みたいに呑気さが売りだもんね」
ポールが頷きながら言った。
「置かれた場所で一生懸命に仕事しなさいってことか。マルクが将来に備えたい気持ちもわかるけど、あちこちに手を出すよりは、童話の里の将来傾向を掴む方が先かもな」
アロンが吐息をついた。
「そうですね……世界の大変革を境に、童話の里も社会悪の受け皿になるわけですし。どちらかというと、それらと疎遠だった私たちの対処法を決めておく方が重要かもしれませんね」
ランスが円卓の上で手を組んで言った。
「開けっ放しの富みっぱなし、野放図で家には鍵もないし。ツケはし放題で、それをうるさく咎める人もいない。社会悪にはカルチャーショックだよね」
キーツが頬杖をついて眉をしかめる。
「因果界と真央界が切り離されれば、無限の富も有限になるし。持ち込む物も最小限となると……欲に目が眩んでるだけに、盗むことには抵抗ないだろうな。まず、食べ物をめぐって小競り合い、大ゲンカ、はては暴動。住む場所を争って以下同文。喩え住居を人数分用意したとしても立地条件で揉める。払う必要がない金への執着は、同じく未練がましい同士の間で賄賂になり、童話の里の住人をたらしこもうとする……」
タイラーが淀みなく語るので、どよーんとした空気が流れる。
「リアル――! それ真に迫りすぎっしょ」
ハンスが青くなって身を乗り出す。オリーブが億劫そうに言った。
「やっぱりそうよねぇ……NWSは童話の里を拠点にすることができなくなるわね」
「それもありますけど、里の人間の倫理観がこれまで以上に問われませんか? 賄賂なんかもらったら、その場で因果界に転落間違いなしですよ」
「というか、面倒くさくなって、因果界の世話を放棄するかも」
「うん、言えてる」
ルイスの言葉にナタルが付け加え、キーツが頷いた。
「盗んでも、食べた修法作物のプラスエネルギーで、改善する可能性はあるけれど……里の体裁をそれまで保つには、並々ならぬ努力が必要ね」
トゥーラも速記の手を休めて言った。
「素人がダンジョンに入り込んで、トラップから命からがら抜けた先に、希望の光があるかってことだね」
もっともらしくポールが締めた。
ハンスがフォローに入る。
「……あれでもエンドルフィンさん、NWSと話すのすごく楽しみにしてたんだぜ」
「相手にされなかった気がするぞ」
マルクが端的に感想を述べた。
「忙しい人だからね。話し込んでも区切りがつかないから、実体験には言及しなかったんだろう。でも、ポールは絶対気に入ったと思うよ。あの絡みようは間違いないね」
「アウェンティヌスで通用するのは、ポールだけか……」
タイラーが言ったが、ハンスはそれを打ち消した。
「いやいや……ポールが例の本化を実現できたのも、NWSって下地があってのことだろ? そこはエンドルフィンさんも言ってる通り、適材適所のなせる業なんだと思うよ」
「それは確かにね。エンドルフィンさんを見ててもわかるけど、キレキレでビビットな南国フルーツみたいだし。パラティヌスの人は花みたいに呑気さが売りだもんね」
ポールが頷きながら言った。
「置かれた場所で一生懸命に仕事しなさいってことか。マルクが将来に備えたい気持ちもわかるけど、あちこちに手を出すよりは、童話の里の将来傾向を掴む方が先かもな」
アロンが吐息をついた。
「そうですね……世界の大変革を境に、童話の里も社会悪の受け皿になるわけですし。どちらかというと、それらと疎遠だった私たちの対処法を決めておく方が重要かもしれませんね」
ランスが円卓の上で手を組んで言った。
「開けっ放しの富みっぱなし、野放図で家には鍵もないし。ツケはし放題で、それをうるさく咎める人もいない。社会悪にはカルチャーショックだよね」
キーツが頬杖をついて眉をしかめる。
「因果界と真央界が切り離されれば、無限の富も有限になるし。持ち込む物も最小限となると……欲に目が眩んでるだけに、盗むことには抵抗ないだろうな。まず、食べ物をめぐって小競り合い、大ゲンカ、はては暴動。住む場所を争って以下同文。喩え住居を人数分用意したとしても立地条件で揉める。払う必要がない金への執着は、同じく未練がましい同士の間で賄賂になり、童話の里の住人をたらしこもうとする……」
タイラーが淀みなく語るので、どよーんとした空気が流れる。
「リアル――! それ真に迫りすぎっしょ」
ハンスが青くなって身を乗り出す。オリーブが億劫そうに言った。
「やっぱりそうよねぇ……NWSは童話の里を拠点にすることができなくなるわね」
「それもありますけど、里の人間の倫理観がこれまで以上に問われませんか? 賄賂なんかもらったら、その場で因果界に転落間違いなしですよ」
「というか、面倒くさくなって、因果界の世話を放棄するかも」
「うん、言えてる」
ルイスの言葉にナタルが付け加え、キーツが頷いた。
「盗んでも、食べた修法作物のプラスエネルギーで、改善する可能性はあるけれど……里の体裁をそれまで保つには、並々ならぬ努力が必要ね」
トゥーラも速記の手を休めて言った。
「素人がダンジョンに入り込んで、トラップから命からがら抜けた先に、希望の光があるかってことだね」
もっともらしくポールが締めた。
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