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4.手を繋ぎたい①
しおりを挟むハロー皆さん。
最近長年好きだった幼馴染みに告白をして、晴れて恋人になれた宮田ヒロキです。
早くも倦怠期が来たかもしれません。なぜなら
『ハルカ、』
そう言ってそーっとハルカの手に自分の手を重ねようとした瞬間。
バシッ
『…え?』
『あっ、ごめ、いきなりだったから緊張しちゃった』
繋ごうとした瞬間手を振り払われたのだ。
その時は人がいなかったと言っても、学校内だったから断ったんだと思ってた。でもその後も手を繋ぎたいとやんわり言うと、何かと理由をつけて断られる。
『い、今は人が来ちゃうよ』
『緊張するから』
見事俺は玉砕中
最初はそんなもんかと思ってたけど、何回も断られるとやっぱりきゅっと心が締まる。
俺はただハルカと手を繋ぎたいだけなんだけどなぁ
今日もいつも通り一緒に帰る予定です。なので問い詰めます。何で手を繋いでくれないのかと、はぐらかすのかと、問い詰めます!!!!!
キーンコーンカーンコーン
「はい、それではこれで終わります。皆さん気をつけて帰ってね。」
ガヤガヤ
「ヒロキ、帰ろっか」
「うん」
ヒロキは返事をすると、筆箱と学校から渡った手紙を乱雑にリュックの中に入れた。
「…」
「…」
くだらない話をして帰るこの時間が何よりも大好き。でも今日は違う。俺がずっと無言だからハルカも何も喋らない。
こんな下校は初めてだった。
「ねぇ、ヒロk、、、」
「ハルカ」
ハルカが口を開いた瞬間、俺は遮るように名前を呼んだ。
「えっと、どしたの?」
自分の声が遮られたハルカは困惑している。それもそうだろう、俺はハルカにこんな態度とったことない。
「…あのさ」
ジャリッ
急ブレーキをかけるようにヒロキの足は止まる。
ドッドッドッド
--あー、なんで俺こんな緊張してんだろ。
「うん?」
俺に合わせるように止まってくれたハルカが不思議そうにこちらを見る。
「俺さ」
「手繋ぎたい。」
ねぇ、ハルカ。もうこれで逃げられないよ。毎回はぐらかすけど今回だけはもう逃がさない。
俺に手を繋がない理由を教えて?
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