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12.雇用
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雇用
「...はぁ。」
エティーナのため息にルーカスが肩を揺らした。
「あ、で、でも!最近、心が全く読めなくなる指輪を開発したんだ!それをつけるようにする!」
「別に、あなたが不安なら好きにすればいいじゃない。さっきあなたが言ったように言わなければバレないんだから。」
エティーナの言葉にルーカスは大きく首を振る。
「っ、だ、だめだ!だって、君は嫌なんだろう?俺は、君の嫌がることはしたくない。...それに、新しく作った指輪は君の色と同じ赤色なんだ。」
「だから何よ。」
「だ、だから、えっと、ちゃんと、誰の心も読まないようにするから、ここで雇ってくれ!」
頼む!!ルーカスはがば!と頭を下げた。
その後頭部にエティーナは疑問をぶつける。
「...あなた、そんなにお金に困っているの?だったらもっと給料の良いところを選びなさいよ。」
「違う!お、俺はっ、なるべく君の近く「ねえさま!ぼく、このせんせいがいいです!!」」
ルーカスが顔を赤くしながら意を決して言った言葉を、ルシエルがぶった斬る。しかし、そんな事は気にしないエティーナは良いの?と隣のルシエルに問いかけた。
「はい!だって、このひとはぼくのまほうも、ちゃんとふせいでいました!じつりょくはあるはずです!」
「そう...ルシエルが良いなら良いわ。...金髪の魔法使いさん。あなたをうちで雇うわ。弟をよろしくね。」
「俺にはルーカスという名前があるんだが...。」
「あら、貴方は金髪先生で十分よ。わかりやすくて良いでしょう。」
でも響きが前世で聞いた事のある金◯先生みたいね、と思い出してエティーナがふふふっと笑った。
ルーカスはその年相応なエティーナの笑顔に見惚れて自分が名前で呼ばれないことなどどうでも良くなった。
「よろしくおねがいします!ルーカスせんせい!(姉様に手を出さないように監視しなきゃ。)」
「...あ、ああ。よろしく頼む。」
真正面から目を合わせて握手を求めたルシエルの小さい手をルーカスは引き攣った笑顔で握り返した。
▼
「...ふぅ、疲れたわね。」
日も暮れ、お風呂からあがったエティーナはルルネに髪を乾かしてもらいながらため息をついた。
ルシエルをいじめていた家庭教師を牢に入れ、伯爵夫人も離れに追いやり、魔法の先生としてルーカスを雇った。まだエティーナになって1日しか経っていないと言うのに密度の高い出来事ばかりだ。
はぁ~~と長いため息をつくエティーナにルルネはお疲れ様です、と声をかけて労う。
「そういえば、お嬢様が夫人にお説教をしているのを、ルシエル様はずっと扉の外で聞いていたんですよ。...涙目になっていました。きっと、お嬢様の言葉に心が救われたんでしょうね。」
「あら、そうだったの?部屋に戻ってくる頃には流暢に喋るようになっていたけど、お母様が居ないからだと思っていたわ。」
エティーナは鏡越しにルルネを見つめながらそう答える。
ルシエルは今日の朝食の場ではおどおどした喋り方だったが、背中の治療を終えてからはとても甘えん坊で可愛らしい様子だった。
「(あれが本来のルシエルの姿なのね。)...順調だわ。」
「順調?」
「ええ。朝に言ったでしょ?私は自由に生きるって。」
「あ、じゃあ今日のあれも...?」
「ええ。私が自分のやりたいようにやった結果よ。それでルシエルが救えたのなら、一石二鳥ね。」
「ふふっ、そうですね。」
ルルネはエティーナの髪を乾かし終わると、「おやすみなさいませ、お嬢様。」と言って部屋を出て行った。
エティーナはそれにおやすみ、と返して新しいマットレスが置かれたベッドに腰を下ろす。
「...明日は何をしようかしら。」
「それならぜひ俺の授業を見に来てくれ。」
「...はぁ。」
エティーナのため息にルーカスが肩を揺らした。
「あ、で、でも!最近、心が全く読めなくなる指輪を開発したんだ!それをつけるようにする!」
「別に、あなたが不安なら好きにすればいいじゃない。さっきあなたが言ったように言わなければバレないんだから。」
エティーナの言葉にルーカスは大きく首を振る。
「っ、だ、だめだ!だって、君は嫌なんだろう?俺は、君の嫌がることはしたくない。...それに、新しく作った指輪は君の色と同じ赤色なんだ。」
「だから何よ。」
「だ、だから、えっと、ちゃんと、誰の心も読まないようにするから、ここで雇ってくれ!」
頼む!!ルーカスはがば!と頭を下げた。
その後頭部にエティーナは疑問をぶつける。
「...あなた、そんなにお金に困っているの?だったらもっと給料の良いところを選びなさいよ。」
「違う!お、俺はっ、なるべく君の近く「ねえさま!ぼく、このせんせいがいいです!!」」
ルーカスが顔を赤くしながら意を決して言った言葉を、ルシエルがぶった斬る。しかし、そんな事は気にしないエティーナは良いの?と隣のルシエルに問いかけた。
「はい!だって、このひとはぼくのまほうも、ちゃんとふせいでいました!じつりょくはあるはずです!」
「そう...ルシエルが良いなら良いわ。...金髪の魔法使いさん。あなたをうちで雇うわ。弟をよろしくね。」
「俺にはルーカスという名前があるんだが...。」
「あら、貴方は金髪先生で十分よ。わかりやすくて良いでしょう。」
でも響きが前世で聞いた事のある金◯先生みたいね、と思い出してエティーナがふふふっと笑った。
ルーカスはその年相応なエティーナの笑顔に見惚れて自分が名前で呼ばれないことなどどうでも良くなった。
「よろしくおねがいします!ルーカスせんせい!(姉様に手を出さないように監視しなきゃ。)」
「...あ、ああ。よろしく頼む。」
真正面から目を合わせて握手を求めたルシエルの小さい手をルーカスは引き攣った笑顔で握り返した。
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「...ふぅ、疲れたわね。」
日も暮れ、お風呂からあがったエティーナはルルネに髪を乾かしてもらいながらため息をついた。
ルシエルをいじめていた家庭教師を牢に入れ、伯爵夫人も離れに追いやり、魔法の先生としてルーカスを雇った。まだエティーナになって1日しか経っていないと言うのに密度の高い出来事ばかりだ。
はぁ~~と長いため息をつくエティーナにルルネはお疲れ様です、と声をかけて労う。
「そういえば、お嬢様が夫人にお説教をしているのを、ルシエル様はずっと扉の外で聞いていたんですよ。...涙目になっていました。きっと、お嬢様の言葉に心が救われたんでしょうね。」
「あら、そうだったの?部屋に戻ってくる頃には流暢に喋るようになっていたけど、お母様が居ないからだと思っていたわ。」
エティーナは鏡越しにルルネを見つめながらそう答える。
ルシエルは今日の朝食の場ではおどおどした喋り方だったが、背中の治療を終えてからはとても甘えん坊で可愛らしい様子だった。
「(あれが本来のルシエルの姿なのね。)...順調だわ。」
「順調?」
「ええ。朝に言ったでしょ?私は自由に生きるって。」
「あ、じゃあ今日のあれも...?」
「ええ。私が自分のやりたいようにやった結果よ。それでルシエルが救えたのなら、一石二鳥ね。」
「ふふっ、そうですね。」
ルルネはエティーナの髪を乾かし終わると、「おやすみなさいませ、お嬢様。」と言って部屋を出て行った。
エティーナはそれにおやすみ、と返して新しいマットレスが置かれたベッドに腰を下ろす。
「...明日は何をしようかしら。」
「それならぜひ俺の授業を見に来てくれ。」
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