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4.始まらない冬休み
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冬休み3日目。
冬休みは期間が短いので、すぐに終わってしまう。
春・夏・冬とある中で、1番あっけない長期休暇だ。
なので1日1日を大切に過ごさなければいけない超貴重な休みでもあるのだが。
オレは昨日、一昨日と本当にもったいない過ごし方をしてしまった。
それもこれも茉のせいだ。
1日目は誕生日であるにも関わらず、エヌマーが欲しいという茉に付き合わされてゲームセンター行きだ。
オレは茉にエヌマーをたくさんやったが、よく考えたら茉からは何も貰っていない。
誕生日なのに。
デートしてあげる、なんて言われたがオレは頼んでもいないしできれば願い下げだったので、バッドバースデイだったことは確かだ。
2日目は頼んでもいないのに茉がわざわざ家にオムライスを作りにきたせいで、家の空気が一気に悪くなった。
兄キは茉が苦手なのだ。
ゲームの中ボス、メデューサと名づけるくらい。
オムライスは確かにおいしかった。
それは認める。
しかしそれ以外は最悪だった。
できればもうこんな騒がしい日々を過ごしたくはない。
冬休みなんだ。
休ませろ、という話だ。
そして3日目。
今日こそは無事に何もない日々を過ごさせてもらいたい。
だいたい冬休みは24日が終業式であるせいで、ボーッとしていたらあっという間に年末だし、年が明けると間もなく登校日だ。
年末年始は兄キの両親も仕事休みで家にいるから静かに過ごせない。
仕事納めは28日だと言っていた。
なので今日と明日でゆっくりできる日が終わってしまう。
冬休みは短いくせに宿題もあるっていうのに。
オレはぶつくさ文句を言いながら冬休みの宿題に取りかかっていた。
今日1日で仕上げて、明日1日遊びまくる作戦だ。
兄キはいない。
クスミの家に出かけると言っていた。
地デジ対応のテレビと入れ替えられたのだろう。
多分テレビ自体を買い替えなくても、チューナーを取り替えたら見ることができるって言っていたような気もするが、クスミ家はこれを機に今までのテレビを一掃するらしい。
家に行った時も思ったが、クスミは金持ちのお嬢様なんだよな。
見た目からは全く想像できないが。
カリカリカリカリ・・・部屋に文字を書き込む音だけが響く。
家にはオレ以外誰もいないから、本当に静かで最低限の音しか聞こえないのは気分が良い。
このままいけば今日1日で宿題を終わらせるというオレの野望も叶いそうだ。
「よーし」
姿勢を正して意気込んだ、その時だった。
ピンポーン。
静かな家に鳴り響いた呼び鈴の音。
せっかく気合いを入れ直したところだったのに。
不満に思いながら玄関に向かう。
が、その途中で足が止まった。
「・・・茉じゃねえよな?」
オレはそのまま自分の部屋に戻り、時計を見た。
11時半だ。
昨日、茉が来たのはもう少し早い時間だったが、似た時間だ。
嫌な予感がする。
オレはそのまま居留守を使うことにした。
宅配便なら悪い気はしたが、その他なら用事はない。
回覧板だったら留守だと知ればポストに入れておいてくれるだろうし。
罪悪感を抱きながらもオレは再び椅子に座り直した。
訪問客よ、許せ。
オレの心が出るなと言っているんだ。
言い訳するようにつぶやくと、再び部屋は静かになった。
良かった、どうやら向こうも留守だと気づいたらしい。
ホッとしながら机に向き直ると、再び呼び鈴が鳴った。
冬休みは期間が短いので、すぐに終わってしまう。
春・夏・冬とある中で、1番あっけない長期休暇だ。
なので1日1日を大切に過ごさなければいけない超貴重な休みでもあるのだが。
オレは昨日、一昨日と本当にもったいない過ごし方をしてしまった。
それもこれも茉のせいだ。
1日目は誕生日であるにも関わらず、エヌマーが欲しいという茉に付き合わされてゲームセンター行きだ。
オレは茉にエヌマーをたくさんやったが、よく考えたら茉からは何も貰っていない。
誕生日なのに。
デートしてあげる、なんて言われたがオレは頼んでもいないしできれば願い下げだったので、バッドバースデイだったことは確かだ。
2日目は頼んでもいないのに茉がわざわざ家にオムライスを作りにきたせいで、家の空気が一気に悪くなった。
兄キは茉が苦手なのだ。
ゲームの中ボス、メデューサと名づけるくらい。
オムライスは確かにおいしかった。
それは認める。
しかしそれ以外は最悪だった。
できればもうこんな騒がしい日々を過ごしたくはない。
冬休みなんだ。
休ませろ、という話だ。
そして3日目。
今日こそは無事に何もない日々を過ごさせてもらいたい。
だいたい冬休みは24日が終業式であるせいで、ボーッとしていたらあっという間に年末だし、年が明けると間もなく登校日だ。
年末年始は兄キの両親も仕事休みで家にいるから静かに過ごせない。
仕事納めは28日だと言っていた。
なので今日と明日でゆっくりできる日が終わってしまう。
冬休みは短いくせに宿題もあるっていうのに。
オレはぶつくさ文句を言いながら冬休みの宿題に取りかかっていた。
今日1日で仕上げて、明日1日遊びまくる作戦だ。
兄キはいない。
クスミの家に出かけると言っていた。
地デジ対応のテレビと入れ替えられたのだろう。
多分テレビ自体を買い替えなくても、チューナーを取り替えたら見ることができるって言っていたような気もするが、クスミ家はこれを機に今までのテレビを一掃するらしい。
家に行った時も思ったが、クスミは金持ちのお嬢様なんだよな。
見た目からは全く想像できないが。
カリカリカリカリ・・・部屋に文字を書き込む音だけが響く。
家にはオレ以外誰もいないから、本当に静かで最低限の音しか聞こえないのは気分が良い。
このままいけば今日1日で宿題を終わらせるというオレの野望も叶いそうだ。
「よーし」
姿勢を正して意気込んだ、その時だった。
ピンポーン。
静かな家に鳴り響いた呼び鈴の音。
せっかく気合いを入れ直したところだったのに。
不満に思いながら玄関に向かう。
が、その途中で足が止まった。
「・・・茉じゃねえよな?」
オレはそのまま自分の部屋に戻り、時計を見た。
11時半だ。
昨日、茉が来たのはもう少し早い時間だったが、似た時間だ。
嫌な予感がする。
オレはそのまま居留守を使うことにした。
宅配便なら悪い気はしたが、その他なら用事はない。
回覧板だったら留守だと知ればポストに入れておいてくれるだろうし。
罪悪感を抱きながらもオレは再び椅子に座り直した。
訪問客よ、許せ。
オレの心が出るなと言っているんだ。
言い訳するようにつぶやくと、再び部屋は静かになった。
良かった、どうやら向こうも留守だと気づいたらしい。
ホッとしながら机に向き直ると、再び呼び鈴が鳴った。
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