*いにしえのコトノハ*9 苦くて、甘くて、時々しょっぱい

N&N

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環境って大事だと思う。

店長のおかげでお店の雰囲気は良いし、良い客が多いようにも思う。

バイトもみんな良い人だし、良い人の所には良い人が来るというのは本当らしい。

「くまのさんも良い人ですよね」

「ほえ?」

急にオレの名前が出て、変な声が出た。

「だって見ず知らずのぼくを助けてくれましたし、休ませてもらった上に食事までごちそうになって」

「いやいや、それは・・・オレじゃなくてもそうするって」

「そんなわけないですよ。出かける予定を止めてまで付き合ってくれるなんて、くまのさんだけです」

「大げさだなぁ」

「そんなことないです」

そう言うと、コブラは居住まいを正した。

「改めて、予定をキャンセルさせてしまって申し訳ございませんでした。でも助けていただいて本当に助かりました。ありがとうございました」

そして深々と頭を下げる。

素直だなぁ。

そして礼儀正しい。

負い目を感じての行動だろうけど、こんなふうに表現できる人間ってどれくらいいるだろう。

謝罪、感謝。

簡単にできそうでできないものって、案外多かったりするし。

「まぁまぁ、細かいことは気にするなよ。困った時はお互い様だ。緊急時に立場も状況も気にする余裕があるなら、その分動けってな」

「ありがとうございます。くまのさんに見つけてもらえて本当に運が良かったです」

放っておいたら永遠にお礼を言いそうなコブラに、じゃあお礼に洗い物手伝って、と手伝わせる。

片付けてから温かい飲み物で一服することにした。

オレは煙草を吸わないので、一服と言えば温かい飲み物だ。

冬はもちろん、夏でもホットで汗をかいている。

「食後にミルクティーって、女の子みたいでかわいいですね」

今、マグカップに用意したのは紅茶だ。

コーヒーだとカフェインが入っていて、それがまた頭痛を引き起こすかもしれないと思い、もっとやさしい飲み物にした。

・・・というのは言い訳で、オレはヒカリちゃんがいつオレの家に遊びに来てもいいように、紅茶を常備している。

コーヒーが苦手な女子は多いし、紅茶だったら、特にミルクティーならよく飲まれているイメージだ。

ヒカリちゃんがコーヒー<紅茶かどうかは不明だが。
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