【悲報】みんながボクを狙ってる?~婚姻したら裸にされるし拐われそうになるし、挙げ句、狙われてるって誰得ですか?~

ペロりねった

文字の大きさ
166 / 203
4.本家からの再出発

166.新たな朝

しおりを挟む


「ん~~、おはよ……う?──」
 朝のくちびる挨拶あいさつに応えて目を開くと、ほほを赤くしたカエデさんがいた……。

「おはよう……」
「──どうして……」
「結婚してるんだし、いいだろ?」
 首をめぐらすとマキナは、まだ眠っている。

「──いてっ!」
 八つ当たりにマキナのわき腹をつねる。

「おはよ」
「おはよう。手痛い挨拶だな~」
「ごめん……」
 ボクまで頬が赤くなるのを感じてローブを羽織り洗面所へ急ぐ。
 おとなり、リビングのアヤメ・ツバキの二人はまだ眠っている。

「ボク、五階で着替えてくる」
「分かった」
 カエデさんと一緒に洗面をすませると、ミヤビ様のところへ行くとマキナに伝える。

「まるっきり二重生活だな~」
 五階の部屋への道すがら、独り言が口をく。
 応接室、リビングを抜け静かに寝室に入る。
 まだ、起きてらっしゃらない……な。

     「おはよう       ございま~す」
 音を立てないよう注意してクローゼット内を探る。

「はっ! 何もの?!」

 びっくりした~。

「お、おはようございます、レニ様。キョウです。驚かせて、スミマセン」
「はあ~、義兄上あにうえでしたか……。何をされておるのです?」
「着替えを見繕みつくろっていました」
「そうでしたか。心臓に悪いですぞ」

「重ね重ね、起こしてしまいすみません」
「昨夜はいかがでしたか?」
「え~、いかが、とは?」
「夜のむつみごとです」
 あ~……それね?

「義姉妹たちが居ましたので致しておりません」
「そうですか……その割には睦みごとの匂いがしておりますぞ」
「……えっ? そ、そうでしょうか?」
「ええ」
 体の臭いをかいでみるけど自分では分からない。

「あれ?……」
 それはさておき、下着と上着を適当に見繕って穿き替えようとして気づく。ショーツ穿いてない……。

「いかがされた?」
「あ、いえ……」
 おかしい。昨夜、お風呂上がりにちゃんと穿いた……よね?

義兄上あにうえ?」
「ちょっと、失礼します」
 着替えを抱えて寝室を出る。行き先は家族風呂だ。

「す~は~す~は~」

 急いでお風呂に向かうと、カゴを抱えたマサゴさんが今まさに脱衣場から出てきたところに出会でくわした。
 ……何、やってんの?

「こ、これは、その……汚れ具合を確認しておりました」
 苦しい……すごく苦しい言い訳だよ。見慣れた布切れを口から外して垂水たるみマサゴさんが答える。

「マサゴさん、それ汚れものだよね? ちょっと見せ、て?」

 すごく嫌がる表情で差し出された脱衣カゴを受けとると、床に置いて内容物を検分する。やはり、無い。

「その握りしめてるのも見せて」
 知りたくなかったけど、確認するとそれはボクのTバックだった。この際、目をつむる。

「無い……いったい、どこで……」
「わ、わたくしは盗ったりしておりません、よ?」
 じと目で言い訳がましいマサゴさんを見る。確かに盗りはしないけど、洗いに出した肌着はまだ返してもらってない。

「うん、分かってる。ありがと……」
 マサゴさんとの別れ際、肌着を早く返してくれるよう「お願い」しておく。また、買いに行かないと替えの残りが心許こころもとない。

 さて……無くなったショーツはいずこ?
 ひとまず疑問は置いておいて、お風呂に入りシャワーで臭いを落とした。


「ただいま~」
 三階の部屋に戻りリビングを見るとアヤメ・ツバキの二人は起き抜けで、まだ眠い目をこすっている。

「おはようございます」
「おはよう、キョウちゃん」
「──おはよう、キョウちゃん」
「眠そうですね? コーヒーでも頼みます?」
「そうだね。お願い」
「──うん、お願い」

 アヤメさんは、いかにも嬉しそうに、ツバキちゃんは、はにかみながらも嬉しそうに答える。

「コーヒー頼むんだけど、どうする~?」
 寝室に入ってマキナとカエデさんに訊く。

「貰おう」
「うん、私も欲しい」
「分かった」
 マキナは下着姿だけど、それは昨日のものだよね? カエデさんも同じだろう。

 リビングのメイドコールを押しながら考える。今日はみんなで買い物に行けたらいいのにな。

 安定のサザレさんが現れると思っていたけど、若いメイド、サクラさんだっけ?──が現れ、彼女に五人分のコーヒーを頼む。

「ねえ、マキナ──」
 コーヒーの来る間に、お出かけについてマキナに訊く。

「まあ、いいと思うが……おやかた──サキちゃん? に聴いた方がいいんじゃないか?」
「そうだよね~。うん、聴いてくる」
「それから、殿下、ミヤビ様にも聴いておかないと不味いぞ」
「そうだね……」
 は~、また忙しくなりそう。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について

おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。 なんと、彼女は学園のマドンナだった……! こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。 彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。 そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。 そして助けられた少女もまた……。 二人の青春、そして成長物語をご覧ください。 ※中盤から甘々にご注意を。 ※性描写ありは保険です。 他サイトにも掲載しております。

熟女教師に何度も迫られて…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
二度と味わえない体験をした実話中心のショート・ショート集です

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

処理中です...