【悲報】みんながボクを狙ってる?~婚姻したら裸にされるし拐われそうになるし、挙げ句、狙われてるって誰得ですか?~

ペロりねった

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4.本家からの再出発

167.みんなでお買い物

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 取りあえずサキちゃんにおうかがいを立てるため、五階に上がり奥の部屋に急ぐ。

「おはようございま~す」
「……何じゃ、朝っぱらから騒々しい」
 奥のリビングからパジャマ姿のサキちゃんが現れ文句を言う。

「今日、買い物に行きたいんだけど準備してもらっていい?」
やぶから棒になんじゃ。休みの日では人出が多くて買い物などできぬぞ?」
「え~~? 何とかならない?」
「何ともならぬ。しかし……そろそろ御披露目おひろめをしてもよいか──」
 何? 後半がよく聞こえない。

「──分かった。誰と行くのじゃ? ミヤビ様たちは誘うでないぞ」
「えっ、でも言わないとあとが怖いんだけど? あと、子供たちも」
「そちらはワシが断わりを入れておく。子らは……誘わねばなるまい。許そう」

「ありがとう。できれば仰々ぎょうぎょうしいのはやめてね?」
「仰々しいとは何のことじゃ?」
「この前つかったワゴン車がいい」
「車か。分かった。乗っていくのはワゴンにしておく」

「お願い。それじゃ、タンポポちゃんたちに知らせてくる」
「いや、待て。せっかくなので、壁内学園と市井しせいの学校を見学してよ」
「学校、の見学?」
「ああ、週明けにも見学に行かせる心算つもりじゃったが都合がよい」

「ボク、学校に通うの?」
「通わぬのか? 婿むこに来たからと言って学校に通わせぬでは喜多村の外聞が悪い。できれば市井の学校に通い、喜多村が男をかこいこんでいるのではないと喧伝けんでんして欲しい」

「あんまり、学校好きじゃないんだよね~──」
 できれば働いてお金かせぐ方がいい。

「──でも、喜多村のためになるなら行ってもいいよ」
「何じゃ、恩着せがまし文言もんごんじゃの~。勉学は本人の権利なんじゃ。保護者は教育を施す義務があるのじゃぞ? まあよい、子らに知らせてくるがよい」
「うん、分かった。準備、お願い」
「はぁ~」

 サキちゃんのため息を聞きながら二階のタンポポちゃんたちのところに急ぐ。


「それじゃ、行ってきます」
「お気をつけて」
 ミヤビ様たち、岩居サザレさんたちメイドに見送られワゴン車に乗りこむ。
 幼女たちと山吹タバサさん、マキナ姉妹がワゴン車二台に分乗する。

 装甲車二台には護衛たちとタマ・水無ミナ羽鳥来はっとりさん、五条先生が乗り、ワゴン車の前後を護る。

 当初、買い物にタマちゃんたちも付いてきたがったけど五条先生が許さなかった。今日中に新都に帰らないといけないから。

 ならばと蒼湖おうみ中央駅に見送りに行く予定にして五条先生を説得した。

 あくまで予定。駅に向かう途中でショッピングモールに寄り道するのは仕方ない。

 新都なんてリニアに乗れば二時間で着くんだから午後からでも充分なんだよ。


「だまされた~。だれだ、こんな絵を描いたヤツは~」

 一時間走りモールに着き下車するや五条先生がえる。

「だましたなんて人聞きの悪い。少し寄り道するだけですよ?」
「お前かぁ~蒼屋あおやぁ~──キョウくん?」
 ボクに詰めよってくる五条先生の前に護衛たちが割って入る。

 先走った警護の笹さん打木うちきさんは伸びる警棒を構えてる。それはやり過ぎ。

「お、お土産みやげを買うくらい自由時間があってもいいでしょう?」
 ボクは護衛に隠れて抗弁こうべんする。

「ぐぬぅ……。まあいいだろう。水無月みなつき真城しんじょうとの今生こんじょうの別れをしむがいい」
「今生の別れって縁起でもない……」
「そーだそーだ」
「うんうん」

「果たしてそうかな? 蒼屋は、蒼湖おうみの学校に転校する。そして喜多村の広告とうとなる運命が待ってる。もう蒼湖おうみから出ることはない」
「「「えっ?」」」
 タマちゃんたちが驚嘆きょうたんする。ボクも同調する。

 どうしてそれを五条先生まで知ってるの?……
 サキちゃん、情報がれ漏れですよ? いや、当然母校には報せないといけないから仕方ないか。

「キョウちゃん、本当?」
「うん……。もう新都に戻れないんだって。だから、こちらのどこかの学校に通うことになるって」
「そんな~」
「私、こっちに残る。キョウちゃんと同じ学校に行く」
「それは、親御さんと相談しろ」

 五条先生は、タマちゃんたちの頭に手を乗せると握りつぶしにかかる。

「イダいイダい。セクハラ~」
「おミソが漏れるぅ~」
「だから、漏れる訳ないだろ!」
「まあまあ、学校が代わっても、また会えるし……」
 いつまでも師弟漫才まんざいはやめて、お店に入ろうって勧める。

「漫才ちゃうわ」
「せやせや」
「どこ出身よ、君たち。前はべらんめえだったよね?」
「出身なんてどこでもいいんよ」
「せやせや」

 二人をなだめて入口に向かう。五条先生・羽鳥来はっとりさんも付いてくると思いきや装甲車に残るらしい。

「で、どこに行く?」
「まずは貴金属をあつかうところに。気更来きさらぎさん、お願い」
「二階のファッションフロアですね」

 朝が早いからか買い物客は少ない。でも護衛たちに囲まれて店内を移動すると目立つ。
 こそこそ、〝あの〟って言葉が聴こえてくる。だけど、以前ほどは騒がれない気がする……。

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