妄想日記1<<ORIGIN>>

YAMATO

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Chapter10(鵠沼編)

Chapter10-⑪【SHADOW BEAT】

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「さて、これからどうするかな?
俺もイキたいのは山々だが、折角のお前の勇姿を誰かに見せてぇし。
お前はどうしたい?」
ミサキが頬を叩く。
身体が揺れる度に先走りが飛び散った。
「大勢にド変態振りを見られたいです。」
己の鈍く光る頭部を見ながら答える。
「よし、なら銭湯に行こうぜ。」
ミサキがフックを外す。
縄が緩み、するすると腕が下りてきた。
自由になった肩をくるくる回す。
「祭り行くの忘れてたな。
まあ断髪の方がお前は楽しめただろう。」
その発言に大きく頷く。
渡された青いローライズのハーパンとノースリーブを着替える。
ぴったりと張り付いたウエアは窮屈だ。
しかしその窮屈さが股間を熱くした。
エロティックなデザインは刺激的だ。
ミサキを一緒にいると、好奇心はいつも満たされた。
 
夜風が気持ちいい。
「お前が行ったら、ゲイ達が喜ぶぞ。」
隣から聞こえる口笛がミサキの機嫌の良さを示していた。
既に12時を過ぎ、銭湯にはゲイしかいない筈だ。
「俺は身体を洗って行くから、先にミストサウナに行っていろ。」
ミサキはピアスをしたデカマラを惜し気もなく晒し、先を歩く。
勃起しなくても、迫力あるサイズだ。
真似してパイパンのマラを隠さずに歩く。
だが欲情したマラは上を向いてしまう。
以前ならタオルで隠していたが、スキンヘッドが俺を変えた。
二人が歩くと、皆振り返る。
それがまた快感だ。
ゲイが振り返って自分を見る事など経験がない。
ミストサウナの重いドアを押すと、話し声が聞こえる。
中に入ると、会話が止った。
話していた二人は目を見開いたままだ。
「あ!」その内の一人を見て、声をあげる。
宅配ピザのアルバイトだった。
「こ、こいつだよ。
今、話した変態は!」
噂をしている途中に本人が現れ、興奮を隠せない様子だ。
「マジ、ドMじゃん!」
友人の方も興味津々だった。
「髪の毛を剃ったんだ。
ますます変態に磨きがかかったな。」
アルバイトは営業スマイルを浮かべながら、近付いてきた。
 
「凄い筋肉だな。
俺達と絡まない?」
友達の方が座ったまま誘ってきた。
「うわぁ!こいつハリガタ入れてる!」
アルバイトが驚愕の声をあげる。
「マジかよ。こんなド変態っているんだ…。」
友達はちょっと引き始めた。
「しかもかなりデカイな。
何センチが入っているだ?」
相反してアルバイトは変態好きが垣間見える。
しゃがんで尻に顔を寄せた。
「20センチは越えているよ。」
尻を突き出し、少し踏ん張る。
「すげえ、ぶっ太いハリガタが迫り出てきた!」
アルバイトはテンションが上がる一方だ。
以前ならこんな大胆な行動はしなかった。
今は変態振りを見られたいという欲求が勝る。
「カズキ、あんまり変な奴に関わるなよ。
俺、先に出てるから。」
シラけた友達が出て行く。
「ほら、見てくれよ。」
アルバイトが腰に巻いていたタオルを取る。
パイパンのペニスは三連のコックリングの中でギンギンに勃起していた。
「俺もMっ気あるんだ。
今度ゆっくり見せてくれよ。
さっきの番号に絶対電話して。」
早口に喋ると、後を追って出て行った。
 
誰もいなくなったサウナに蒸気が充満する。
湯気で何も見えない。
軋みながらドアが開いた。
ミサキだと思ったが、近付いて来るシルエットが違う。
近付いた影はしゃがみ込むとマラを咥えた。
逃れようと腰を引く。
しかし尻をがっちり掴まれて、身動き出来ない。
すると足腰から力が抜ける様な妙な感覚に陥る。
男のテクニックは巧みだった。
とろける様な舌使いに、腰砕けになる。
頭を掴み、身を任せた。
その時、この男もスキンヘッドである事を知った。
 
 
(つづく)
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