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Chapter22(憧憬編)
Chapter22-④【あなたを好きだけど】
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「マモルさん、今日はプライベートで来たんだ。
ゴメンな。次、サービスするからさ。
これ、俺の新しいおもちゃのヤマト。」
楽し気な声で紹介された。
二人の視線が全身を舐め回し、値踏みする。
「ママ、いくらなんでも見過ぎだよ。」
ケイが露骨な視線を窘める。
「あら、ごめんなさい。
あまりにいい男だから、見惚れちゃったわ。
私はミチュルと言います。」
マスターは愛嬌たっぷりに言うと、名刺を差し出す。
『縛琉人 ミツル』と書かれていた。
「何て読むんですか?」当て字が読めず、聞いてみる。
「シバルト。字の通り、好きな格好で、縛りたい人、縛られたい人が集う店なのよ。」
ミツルが店の趣旨を説明してくれた。
「それにしてもいい男ね。
ケイちゃんより、私の方がテクニックは上よ。
極楽に連れて行ってあげるから、乗り換えない?」
ミツルが冗談を言いながら、手を握る。
「止めてくれよ。
ママが言うと、冗談に聞こえないから!」
ケイは慌てて止めに入る。
「それにもう手遅れだよ。
仕込みは完了してるのさ。」
そして勝ち誇った顔で言うと、ジャージのジッパーを下ろした。
「まあ!」ミツルは口を手で押さえたまま、フリーズする。
マモルと呼ばれた男も、あんぐりと口を開けたままだ。
「さあ、先輩も座れよ。
勿論、ジャージは脱いでさ。」
ケイはカウンターの席に座りながら、隣の椅子を勧める。
上着を脱ぎ、パンツに手を掛けた。
ミツルとマモルの視線が突き刺さる。
「一気に脱いじゃえよ。」
躊躇していた手がその言葉で動き出す。
覚悟を決めて、パンツを一気に下げた。
「おおっ!」二人がどよめく。
ぎちぎちに縛られているマラは一同の注目を浴びて、一層活気付く。
奔放な年下に惹かれ始めていた。
Mとしては同年代に服従するより、年下の方がより興奮度が増す。
しかし学生のケイとの年齢差を考えると、節操がなさ過ぎる。
反省とは裏腹に欲望は股間に集結した。
「ママ、俺はバーボンのロック。
先輩は?」ケイが聞く。
「俺はビールをお願いします。」
俯いたまま頼む。
「了解。それにしてもヤマトさんはシャイなのね。
マモルちゃんも少しは見習いなさい。」
ミツルがマモルに振る。
「俺だって、20年前は羞恥心くらい持ち合わせていたさ。
度重なる引っ越しで、どこかに忘れてきたよ。」
豪快に笑うマモルの下半身を伺う。
白いタイツが気になっていた。
薄手の生地が肌に張り付き、股間の繁みが透けている。
「何だ、先輩はマモルさんのタイツが気になるのか?」
視線に気付いたケイが暴露してしまう。
恥ずかしくて、顔が火照る。
「あら、そんなに赤面しちゃって!
本当にウブね。」ミツルが冷やかす。
マラは益々硬さを増していく。
「だったら兄ちゃん、貸してやろうか?」
マモルは既にタイツを脱ぎだしてした。
「いや、その…、汚しちゃうから…。」
自分の先走りを見ながら、消え入りそうな声で答える。
「もう俺のザーメンで汚れているから気にするな。」
微かな抵抗は簡単に笑い飛ばされた。
受け取ったタイツに足を通す。
身体に張り付くフィット感が欲情に油を注ぐ。
「全裸よりエロいよ、先輩!」
薄手のタイツを持ち上げるマラを見て、ケイが舌舐めずりした。
「ママ、クリップ取ってよ。」
ケイが受け取ったクリップで乳首を挟む。
痛みと快感が入り混じる。
股間の染みが、拡大していく。
「じゃあ、いつものゲームしましょうよ。」
ミツルが提案する。
「ダメだよ。俺にメリットないじゃん!」
ケイが唇を尖らす。
「俺は賛成!二対一で決まりだな。
多数決だから、諦めろよ。」
マモルが強引に決めた。
「ちぇっ!汚ねぇな!」
ケイは舌打ちをし、納得がいかない様子だ。
ミツルがクリップを繋ぐチェーンに、大きなフックを掛ける。
そして大量のコックリングをカウンターに並べた。
大小様々なサイズが揃っている。
(つづく)
ゴメンな。次、サービスするからさ。
これ、俺の新しいおもちゃのヤマト。」
楽し気な声で紹介された。
二人の視線が全身を舐め回し、値踏みする。
「ママ、いくらなんでも見過ぎだよ。」
ケイが露骨な視線を窘める。
「あら、ごめんなさい。
あまりにいい男だから、見惚れちゃったわ。
私はミチュルと言います。」
マスターは愛嬌たっぷりに言うと、名刺を差し出す。
『縛琉人 ミツル』と書かれていた。
「何て読むんですか?」当て字が読めず、聞いてみる。
「シバルト。字の通り、好きな格好で、縛りたい人、縛られたい人が集う店なのよ。」
ミツルが店の趣旨を説明してくれた。
「それにしてもいい男ね。
ケイちゃんより、私の方がテクニックは上よ。
極楽に連れて行ってあげるから、乗り換えない?」
ミツルが冗談を言いながら、手を握る。
「止めてくれよ。
ママが言うと、冗談に聞こえないから!」
ケイは慌てて止めに入る。
「それにもう手遅れだよ。
仕込みは完了してるのさ。」
そして勝ち誇った顔で言うと、ジャージのジッパーを下ろした。
「まあ!」ミツルは口を手で押さえたまま、フリーズする。
マモルと呼ばれた男も、あんぐりと口を開けたままだ。
「さあ、先輩も座れよ。
勿論、ジャージは脱いでさ。」
ケイはカウンターの席に座りながら、隣の椅子を勧める。
上着を脱ぎ、パンツに手を掛けた。
ミツルとマモルの視線が突き刺さる。
「一気に脱いじゃえよ。」
躊躇していた手がその言葉で動き出す。
覚悟を決めて、パンツを一気に下げた。
「おおっ!」二人がどよめく。
ぎちぎちに縛られているマラは一同の注目を浴びて、一層活気付く。
奔放な年下に惹かれ始めていた。
Mとしては同年代に服従するより、年下の方がより興奮度が増す。
しかし学生のケイとの年齢差を考えると、節操がなさ過ぎる。
反省とは裏腹に欲望は股間に集結した。
「ママ、俺はバーボンのロック。
先輩は?」ケイが聞く。
「俺はビールをお願いします。」
俯いたまま頼む。
「了解。それにしてもヤマトさんはシャイなのね。
マモルちゃんも少しは見習いなさい。」
ミツルがマモルに振る。
「俺だって、20年前は羞恥心くらい持ち合わせていたさ。
度重なる引っ越しで、どこかに忘れてきたよ。」
豪快に笑うマモルの下半身を伺う。
白いタイツが気になっていた。
薄手の生地が肌に張り付き、股間の繁みが透けている。
「何だ、先輩はマモルさんのタイツが気になるのか?」
視線に気付いたケイが暴露してしまう。
恥ずかしくて、顔が火照る。
「あら、そんなに赤面しちゃって!
本当にウブね。」ミツルが冷やかす。
マラは益々硬さを増していく。
「だったら兄ちゃん、貸してやろうか?」
マモルは既にタイツを脱ぎだしてした。
「いや、その…、汚しちゃうから…。」
自分の先走りを見ながら、消え入りそうな声で答える。
「もう俺のザーメンで汚れているから気にするな。」
微かな抵抗は簡単に笑い飛ばされた。
受け取ったタイツに足を通す。
身体に張り付くフィット感が欲情に油を注ぐ。
「全裸よりエロいよ、先輩!」
薄手のタイツを持ち上げるマラを見て、ケイが舌舐めずりした。
「ママ、クリップ取ってよ。」
ケイが受け取ったクリップで乳首を挟む。
痛みと快感が入り混じる。
股間の染みが、拡大していく。
「じゃあ、いつものゲームしましょうよ。」
ミツルが提案する。
「ダメだよ。俺にメリットないじゃん!」
ケイが唇を尖らす。
「俺は賛成!二対一で決まりだな。
多数決だから、諦めろよ。」
マモルが強引に決めた。
「ちぇっ!汚ねぇな!」
ケイは舌打ちをし、納得がいかない様子だ。
ミツルがクリップを繋ぐチェーンに、大きなフックを掛ける。
そして大量のコックリングをカウンターに並べた。
大小様々なサイズが揃っている。
(つづく)
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