妄想日記1<<ORIGIN>>

YAMATO

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Chapter23(浮雲編)

Chapter23-②【カッコ悪い I love you!】

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フトシが階段を上がって来た。
太陽を反射したサングラスで表情は分からない。
デッキチェアーに横たわり、本から栞を抜いた。
遅れて筋肉質が戻って来る。
「簡単に出来たぜ。
あんな大量のザーメンを出す奴、初めてだ。」
筋肉質が聞こえよがしに話し出す。
「それにしても馬鹿デカかったぜ。
さすがエロビに出てる奴の一物は規格外だ。」
筋肉質は両手で大きさを表す。
目を瞑り、陽射しを感じる。
視線が向いている事は確かだ。
「あんな簡単にヤラせてくれるなら、ケツもいけそうだ。
まあ、その時は先に帰っていいから。」
筋肉質はやる気満々だ。
「おいおい、いい加減にしろよ。
調子に乗ると、痛い目にあうぞ。」
ガチムチが諭すが、筋肉質は聞く耳を持たない。
「次に奴が便所に行った時がチャンスだ。」
その呟きを最後に眠ってしまった。
 
辺りの喧騒で目を覚ます。
「トイレで人が倒れているぞ!」
「救急車を呼べ!」
テラスまで怒声が聞こえる。
顔を上げると、筋肉質の姿がない。
ガチムチは慌てて、階段を下りて行った。
フトシが寝ていたデッキチェアーは別の人が寝ている。
『フトシはもう帰ったのか?』
そう思いながら、テラスから下を見下ろす。
トイレの前は野次馬で溢れていた。
これでは当分、ロッカーに行けそうもない。
しかしこれから救急車やパトカーが来たら、規制が始まり、もっと遅くなりそうだ。
覚悟を決めて、人混みを突っ切る。
同じ思いの人で、ロッカーはごった返していた。
満員電車並みの混雑の中、ジャージだけ着て表に出る。
サイレンが近付いて来た。
地下鉄の入り口にも人が溢れているので、少し歩くがJRの駅へ向かう。
 
「ヤマトさんも帰るのですか?」
信号待ちしていると、後から声がした。
その声音に胸がときめく。
振り向くと、自転車に跨がったフトシだった。
ヘッドフォンをしたフトシはスパッツ姿で、上半身は裸だ。
「うん。何か騒ぎがあったみたいだから。」
乳首のピアスを見詰めながら答える。
「では駅まで一緒に行きましょうか。」
歩行者の信号が青に変わり、フトシは自転車を押し始めた。
「騒ぎは見た?何が起こったのかな?
人が倒れてたって、言ってたけど。」
フトシの答えが気になる。
「ああ、あれは俺が殴ったんです。」
事もなげに言う。
「えっ!ど、どうして?」
ある程度は想像はしていたが、殴るは想定外だ。
「便所に行ったら、男が気持ち良くしてやると言うんです。
本当に気持ち良い事をしていいのかと、確認しました。
そうしたら、いいと言ったので。」
フトシは悪びれた様子も見せずに、成り行きを話す。
男というのはきっと筋肉質の男だ。
「それで殴ったの?」
分かり切った事を敢えて聞く。
「はい。俺、殴った時の腹筋に食い込む感触が好きなんです。
逆も好きですが。」
場違いな微笑みを浮かべた。
唖然として、言葉が続かない。
やはり目の前の男は壊れている。
「ヤマトさんも殴られて、射精したことはないですか?」
今度はフトシが質問してきた。
セイジの一件を思い出す。
しかしあれは薬の所為だと、自分に言い聞かす。
「やはりあるようですね。」
無言を肯定と受け取り、子供の様な笑顔をみせる。
心底笑う顔を始めて見た気がした。
 
日曜日の商店街はシャッターが閉まっていて、通行人も少ない。
突然、肩を引かれ、唇を押し付けてきた。
自転車が派手な音を立てて、倒れる。
驚いて振り解こうとするが、三桁の体重はびくともしない。
その時、強烈な痛みが腹を襲った。
拳が腹筋に減り込んでいる。
腹を押さえて、悶絶する姿がサングラスに映った。
痛みに加え、呼吸が止まりそうだ。
「この感触がいいのです。
先程の人は腹筋が発達してなくて、物足りませんでした。
俺、どうもヤマトさんのことを好きみたいです。
こんな薄汚いスパッツで格好悪いけど。」
跪く目の前に、スパッツを持ち上げる極太のペニスがある。
荒い呼吸の中、この巨根にしゃぶり付きたい衝動を覚えた。
 
 
(つづく)
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