妄想日記3<<RISING>>

YAMATO

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Chapter2(Strange Man編)

Chapter2-②【雨上がり】

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「トレナーのタカユキです。
宜しくお願いします。
雨、上がったみたいですね。」
男と並んで歩き出す。
照れ隠しに天気の話題を振る。
「俺、ムサシ。
雨が止んだんで、チャリで来たっす。」
リズミカルにヘルメットを叩きながら答えた。
その顔に見覚えがあるが、記憶が定まらない。
「ダンベルは何キロまであるっすか?」
フロアを見回したムサシが聞く。
「50キロまで用意しています。
ご要望があれば、それ以上のダンベルも検討致します。」
鏡を利用して、ムサシを盗み見る。
骨太の筋肉質で、うっすらと脂肪が乗っていた。
オフ時のビルダーという感じだ。
発達した大腿は競輪選手を思わせる。
「とりえず50キロあれば充分っす。
今のジムは40キロまでしかないから、物足りないんすよ。
ちょっと使ってみていいっすか?」
ムサシはダンベルラックを見て、目を輝かせた。
「ええ、構いませんよ。」
隆起した股間に視線を移す。
20センチ近い巨根が、サイクリングウェアに浮かんでいた。
クッキリした盛り上がりから、かなりの固さがある事が分かる。
ムサシはダンベルを掴むと、臆する事なくベンチに横たわった。
「おりゃ!」
一気にダンベルを胸に持っていき、すかさず真上に挙げる。
肘に掌を添え、サポート体勢に入った。
頭越しに巨根が見える。
パンパンに張った亀頭も、ウェアを持ち上げていた。
中心部の染みが、力む度に勢力を拡大していく。
「うんぐぅ…。」
五回挙げたところで、腕が震え出す。
掌に力を加え、肘を寄せる手助けをする。
「やっぱ、50キロになると簡単には挙がらねぇや。
助かったっすよ。」
ムサシが白い歯を零す。
真っ黒に焼けた肌に浮かぶ笑顔が好印象だ。

「決めた!入会します!」
ベンチから立ち上がったムサシが、声を張り上げる。
その股間に、はっきりと染みが出来ていた。
「ではカウンターで手続きをお願いします。」
目のやり場に困り、淡々と説明を始める。
「今日はハーネスじゃないんすね?」
書類に書き込んでいるムサシが、顔を上げずに聞く。
『あっ!』
プレオープンの日に来た宅配員と顔が重なる。
「今日もハーネスかと思って、期待して来たんすけど。
まあ、そのエロいケツワレもそそるっすよ。」
真っ黒に焼けた顔が上げる。
一瞬、視線と絡み合う。
「皆、どんな格好でトレーニングしてるんすか?」
ムサシが書類に視線を戻す。
「ケツワレやTバックのお客様もいますが、やはり競パンやスパッツの方が多いで
す。」
タカユキの鼓動が高まる。
「ボディスーツ系で筋トレしている人はいないっすか?」
住所の途中でペンを止め、ムサシが顔を上げた。
白過ぎる歯が眩しい。
「まだ…、お見かけしていません。
お客様の見事な筋肉であれば、ボディスーツも映えるでしょうね。」
真直ぐな視線を正面から受け止める。
ムサシの背後の窓から大きな虹が見えた。
丸でその背中から虹が発生している様だ。

「そっかぁ。
今、入会すれば、今日から使えるんすよね?」
ムサシは器用に指でペンを回す。
「ええ、勿論使えます。
登録月は無料ですから、7月分から毎月10日の引き落としになります。」
書類に目を通し、未記入項目がない事を確認する。
「俺もケツワレでやろうかなぁ!
ボディスーツ持ってくれば良かったな。」
ムサシがショーケースを覗き込む。
メーカーと色違いで15種くらい陳列されている。
「最近のケツワレは種類が多いっすね。」
目移りするムサシは決め兼ねている様子だ。
「やっぱタカユキさんと同じ奴にするっす!」
ムサシが悪戯っ子の様な笑みを浮かべる。

「で、頼みがあるんすけど。
今、タカユキさんが穿いてるケツワレとこの新品を交換してくれないっすか?」
ムサシが大胆な頼み事を口にした。
午前中から穿いているので、かなり汗を吸ってそうだ。
しかもムサシの巨根に欲情して、先走りが溢れ出ている。
元々支給品だから構わないのだが、何となく気恥ずかしい。
「ねっ、お願いっす!
この通り!」
両手を合わせたムサシが拝んだ。
暫く思考を巡らすと、意外な考えが浮かんできた。
「ではこうしましょう。
交換するのは一週間後です。
それまで穿き続けて下さい。」
自分でも驚く提案が口を衝く。
口をあんぐり開けたまま、何度も頷くムサシが可笑しかった。


(つづく)
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