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少年どうし夫婦の朝
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「ナナ……愛してるよ」
何度もキスをしてナナを抱いた後、コクトーはそう囁いて微笑むと眠ってしまった。
お互いの素肌のあたたかさを感じながら初々しい夜の営みを終えたナナはとなりで眠るコクトーの寝顔をじっと見つめていた。
「いくら初夜だからって、心配しすぎだろ。コクトーは」
コクトーの唇にソッとキスをしながら、ナナは初めての睦み合う行為の最中のコクトーの態度を思い出し、少し笑いそうになった。
――――
「ナナ。モモが渡してくれた茉莉花の香油が入ったクリームでならすから、痛かったり、ツラかったら手を挙げてね?」
本格的な性行為におよぶ前、ナナの体に無理なくコクトーが入っていけるようならす段階から、コクトーの頭のなかにはナナに苦痛を与えないという意思に溢れていて、ハッキリいうとムードに欠ける。
「あのな……。痛かったら手を挙げてって。どこかの医者かよ? こういう行為はある程度は痛いもんだろ?」
ナナだってセックスは初めてだが、抱かれるということは体がコクトーを受け入れるということなのだから最初はツラいことくらいはわかる。
それを理解したうえでコクトーとひとつになりたいのに、肝心のコクトーが愛欲より、ナナの体を傷つけないよう異様なほど気遣うから、夫婦の営みが遅々として進まない。
「コクトー、そんな心配しなくても俺は平気だから。早くしてくれ」
ナナとしてはクリームの説明はすっ飛ばして、早く本番に入り、激しくコクトーに抱かれたかったが、コクトーは普段の弱気でヘタレな態度はどこへやら、ナナが急かしても頑なに潤滑用クリームの説明を止めなかった。
「このクリームでナナの穢れなき蕾を僕の指でほぐしたら、茉莉花の効果でナナの穢れなき蕾もリラックスするよ」
「おい! 「穢れなき蕾」ってなんだよ!? 俺の体の部位に変な名前つけるな! あと、茉莉花クリームの説明はもういい!」
これ以上、茉莉花クリームの宣伝をして、本番に臨まないなら夫婦の営みを中止にするぞ、とナナは白いネグリジェをまくってコクトーを脅した。
「あと10秒で俺を抱いて、なかにこなかったら蹴り飛ばすぞ!」
そうナナが宣告するとコクトーはナナのネグリジェを恥じらいながらも乱して、茉莉花クリームを、ナナのコクトーいわく「穢れなき蕾」につけて、指でならし始めた。
「痛いとか、不愉快とか、気持ち悪いとかない?」
愛撫しながら心配そうに訊いてくるコクトーの声を他所に、ナナは生まれて初めて秘処を刺激されて、羞恥心と快楽で思わず喘いだ。
「んっ……! コクトー、もう指はいいから早く……お願い!」
ナナの可愛らしい哀願にコクトーも流石に愛欲を抑えきれなかったらしく、クリームを投げると、ネグリジェがはだけて、白い肌がうっすら紅く熱をおびているナナの上におおいかぶさり、抱きしめながら行為におよんだ。
「ナナ! ナナ! 僕の愛おしい花嫁……!」
そう叫んでナナを夢中で抱きしめ、コクトーはナナの穢れなき蕾に何度も侵入して、ナナの蕾に蜜を注いだ。
――――
こうして、コクトーとナナは名実ともに結ばれて、ナナを抱きながらコクトーはスヤスヤと眠っている。
「こういう営みが今後も続くのか」
コクトーに抱かれながら、ナナは自分のあられもない姿を思い出して赤面したが、無事に初夜を達成できて安堵の気持ちだった。
そして、ナナを真に心配しながらも最終的には愛欲に溺れて、ナナの穢れなき蕾に何度も蜜をぶっかけていたコクトーの顔が情熱的で、身も心もコクトーのものになったのだという悦びをナナは心底感じていた。
「身体が熱い……。そして、疼く。もっとコクトーに抱かれたい」
そんな衝動にかられたナナがぎゅっとコクトーを抱きしめると、コクトーは眠りから覚めてナナを抱き返した。
「おはよう。ナナ、あの、体は大丈夫?」
「大丈夫じゃない。コクトー、朝から悪いがまた抱いてくれ。もう、茉莉花クリームの説明は抜きで」
ナナにキスをされたコクトーの体も、また疼いた。起床の刻限までまだ少しある。
「つづきをしようか?」
照れながらも訊ねてくるコクトーをナナは強引に抱き寄せて、2人で再びベッドに横になり、絡み合った。
コクトーの愛撫を受けながらナナは自分がこんなにセックスによる快楽に弱いと初めて知ったが、きっとコクトーに抱かれることが快楽であり、最上の幸せなのだと悟ったのだ。
「コクトー、これからも俺を愛して。約束だからな?」
乱れた姿で大きな黒い瞳に涙を浮かべながら懇願するナナにコクトーは無言で唇を重ねた。
そのキスを合図に陽光が窓を照らし初めた寝室で、コクトーとナナは初夜のつづきに身も心も奪われていた。
【続く】
何度もキスをしてナナを抱いた後、コクトーはそう囁いて微笑むと眠ってしまった。
お互いの素肌のあたたかさを感じながら初々しい夜の営みを終えたナナはとなりで眠るコクトーの寝顔をじっと見つめていた。
「いくら初夜だからって、心配しすぎだろ。コクトーは」
コクトーの唇にソッとキスをしながら、ナナは初めての睦み合う行為の最中のコクトーの態度を思い出し、少し笑いそうになった。
――――
「ナナ。モモが渡してくれた茉莉花の香油が入ったクリームでならすから、痛かったり、ツラかったら手を挙げてね?」
本格的な性行為におよぶ前、ナナの体に無理なくコクトーが入っていけるようならす段階から、コクトーの頭のなかにはナナに苦痛を与えないという意思に溢れていて、ハッキリいうとムードに欠ける。
「あのな……。痛かったら手を挙げてって。どこかの医者かよ? こういう行為はある程度は痛いもんだろ?」
ナナだってセックスは初めてだが、抱かれるということは体がコクトーを受け入れるということなのだから最初はツラいことくらいはわかる。
それを理解したうえでコクトーとひとつになりたいのに、肝心のコクトーが愛欲より、ナナの体を傷つけないよう異様なほど気遣うから、夫婦の営みが遅々として進まない。
「コクトー、そんな心配しなくても俺は平気だから。早くしてくれ」
ナナとしてはクリームの説明はすっ飛ばして、早く本番に入り、激しくコクトーに抱かれたかったが、コクトーは普段の弱気でヘタレな態度はどこへやら、ナナが急かしても頑なに潤滑用クリームの説明を止めなかった。
「このクリームでナナの穢れなき蕾を僕の指でほぐしたら、茉莉花の効果でナナの穢れなき蕾もリラックスするよ」
「おい! 「穢れなき蕾」ってなんだよ!? 俺の体の部位に変な名前つけるな! あと、茉莉花クリームの説明はもういい!」
これ以上、茉莉花クリームの宣伝をして、本番に臨まないなら夫婦の営みを中止にするぞ、とナナは白いネグリジェをまくってコクトーを脅した。
「あと10秒で俺を抱いて、なかにこなかったら蹴り飛ばすぞ!」
そうナナが宣告するとコクトーはナナのネグリジェを恥じらいながらも乱して、茉莉花クリームを、ナナのコクトーいわく「穢れなき蕾」につけて、指でならし始めた。
「痛いとか、不愉快とか、気持ち悪いとかない?」
愛撫しながら心配そうに訊いてくるコクトーの声を他所に、ナナは生まれて初めて秘処を刺激されて、羞恥心と快楽で思わず喘いだ。
「んっ……! コクトー、もう指はいいから早く……お願い!」
ナナの可愛らしい哀願にコクトーも流石に愛欲を抑えきれなかったらしく、クリームを投げると、ネグリジェがはだけて、白い肌がうっすら紅く熱をおびているナナの上におおいかぶさり、抱きしめながら行為におよんだ。
「ナナ! ナナ! 僕の愛おしい花嫁……!」
そう叫んでナナを夢中で抱きしめ、コクトーはナナの穢れなき蕾に何度も侵入して、ナナの蕾に蜜を注いだ。
――――
こうして、コクトーとナナは名実ともに結ばれて、ナナを抱きながらコクトーはスヤスヤと眠っている。
「こういう営みが今後も続くのか」
コクトーに抱かれながら、ナナは自分のあられもない姿を思い出して赤面したが、無事に初夜を達成できて安堵の気持ちだった。
そして、ナナを真に心配しながらも最終的には愛欲に溺れて、ナナの穢れなき蕾に何度も蜜をぶっかけていたコクトーの顔が情熱的で、身も心もコクトーのものになったのだという悦びをナナは心底感じていた。
「身体が熱い……。そして、疼く。もっとコクトーに抱かれたい」
そんな衝動にかられたナナがぎゅっとコクトーを抱きしめると、コクトーは眠りから覚めてナナを抱き返した。
「おはよう。ナナ、あの、体は大丈夫?」
「大丈夫じゃない。コクトー、朝から悪いがまた抱いてくれ。もう、茉莉花クリームの説明は抜きで」
ナナにキスをされたコクトーの体も、また疼いた。起床の刻限までまだ少しある。
「つづきをしようか?」
照れながらも訊ねてくるコクトーをナナは強引に抱き寄せて、2人で再びベッドに横になり、絡み合った。
コクトーの愛撫を受けながらナナは自分がこんなにセックスによる快楽に弱いと初めて知ったが、きっとコクトーに抱かれることが快楽であり、最上の幸せなのだと悟ったのだ。
「コクトー、これからも俺を愛して。約束だからな?」
乱れた姿で大きな黒い瞳に涙を浮かべながら懇願するナナにコクトーは無言で唇を重ねた。
そのキスを合図に陽光が窓を照らし初めた寝室で、コクトーとナナは初夜のつづきに身も心も奪われていた。
【続く】
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