Xa 〜イクサ〜

霜月麗華

文字の大きさ
2 / 7

第2話 八岐大蛇

しおりを挟む
 俺は研究所を後にし、自分の所属する支部に帰った。支部に入ると、中には幼馴染みの石川千夏いしかわちなつが椅子に座ってるテレビを見ていた。
「お帰りー」
「居たのかよ」
俺は千夏の隣に座り、
「何見てんだ?」
「ニュースよ。あの所長の会見」
「あー、なるほど」
テレビには所長が映っていた。
「三つ目の遺跡からは、見つかりませんでした!」
所長はマスコミに対して、嘘の情報を告げた。マスコミは騒ぐ。
「云いやがったよ」
俺は呆れた。
「祭壇はありましたが、本はありませんでした。以上です」
所長はそう云い、会議室を去ろうとする。すると一人、キツい言葉で質問した男が居た。
「ホントはあったんじゃないんですか?聞いてんのか!?」
マスコミはその言葉で騒ぎ立てた。
「どうなんだよ!そこら辺は!」
「なんか云えよ!」
所長はマイクのスイッチを押して、
「fuck you!ぶち殺すぞテメーら!」
マスコミは黙る。
「本がこの場にあったら、もう既に中身を此処で読んでるわ!マスゴミ!」
史上稀に見ぬ所長のブチギレだー。所長は会議室の扉をぶち開けて、出て行ってしまった。映像は此処で終了。
 俺と千夏は、シェアハウスに帰っていた。俺は千夏と同居している。理由は、両親が居ないから。
 家に入り、俺は自分の作業部屋に入って、作業を開始した。
「悠一、アレお願い」
千夏が部屋に入ってきた。
「良いよ、」
俺は薬品の入った注射器を右腕の血管に刺し、血管に入れた。
「痛い…」
「仕方ないだろ」
注射器を抜く。すぐに指で押さえ、バンドエイドを貼る。
「コレでどうだろう?」
千夏は背中から竜の様な、凶暴な物を発生させて、足代わりにして浮いた。だが、惜しくも三秒程で落下した。
「八岐大蛇、耐えてよ…」
「もう少しか…」
 千夏の能力は、八岐大蛇。背中から竜を出し、攻撃に使用したり、防御に使用したり、竜を地下に通し、下から敵を襲う事も出来る。更には人を喰える。千夏の竜は、コンクリートを噛み砕く事が出来る。とにかく、強すぎるのだ。千夏の能力は危なすぎるが、中身が可愛い。
 俺は空の注射器を机に置き、「マスゴミねー」と呟いた。
 すると千夏は椅子を持って来て、俺の隣に座った。俺は気にせずパソコンで、千夏の能力調査の結果を書き記した。
「何か難しそう…」
「プログラミングみたいなもんだからなー。此れ書き記すのむずいんだよ」
「へぇー…」
俺は再度プログラミングを行う。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

処理中です...