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竜と黒炎の姫君編(魔法少女の恋愛)
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しおりを挟むいつか
「な、何も、見えねー」
「そ、そんな、、、」
今・遥
私は、慣れていない能力を使った代償に、右手の薬指の第一関節が、木槌のように曲がった状態になってしまった。鉄次が言うには『マレット変形』らしい。正しい治療法をすれば治るが、これは魔法少女の呪い。治るはずがない。私達は、町を出る為、走っていた。
「大丈夫か?」
「わ、私、ひ、人、殺した」
「、、、」
鉄次は何も言わなかった。
「とにかく、私達はもうこの町にはいられない」
嘉代子は走りながら言った。
「俺達は追われる身になったって事か」
「どこへ行くの?」
「早苗、わかんないのか?」
鉄次が早苗に言った。
「小傘縁の居場所を探し出すんだろ?それで、、、」
「もう分かったよ」
早苗は話を中断した。
「なぁ、飛んで行けばよくね?」
京子が質問した。私は、
「目立つし、見つかる」
と言った。
「じゃあ、どうするの?」
「鉄道があるじゃない」
「あぁ、確かに」
京子はそう言い、黙った。私はマレット変形した薬指を見た。
「大丈夫か?痛くないか?」
鉄次が心配してくれた。
「うん。全然」
「もうすぐで駅だよ!」
「走れ!」
私達は特急に乗り、都心部を目指した。
列車内・遥
「特急は速いな」
「うん」
私は鉄次と座っていた。前には早苗と嘉代子、後ろには京子が座っている。
「小傘縁、、、本当に、、、」
「許せないな」
鉄次は私に続けて言った。私は、人を殺してしまったのだ。私は色々考えていた。
「人、殺したこと、どうするか考えてるんだろ?」
鉄次に突かれてしまった。
「えっ!?なんでわかんの?」
「愛のちか、、、」
「それは違うでしょ?」
「、、、勘ですハイ」
鉄次は本当の事を言った。
「最初っからホントの事言ってよ」
「ごめん、」
その時、京子が言った。
「アレ!何?!」
私達は、京子の指差した方向を向いた。そこには、、、
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