全ては、皆んなの為に、、、そして、彼女を好きになる

戦い編(上)

36

四境高校・遥

私達は、学校に降りた。
「皆んなー！」
学校の人達は、私の姿に驚かないのか？
「お帰り！」
鉄次は降りて、早苗の亡骸を抱えて、皆んなの方へ進んだ。鉄次の目の前には、洋鬼が居た。
「な、なぁ、鉄次が抱えてんの、、、」
鉄次は早苗の亡骸を、そっと地面に置いた。
「さ、早苗、、だよな？鉄次、何があったんだ？」
「、、、」
鉄次は無言で立ち竦んだ。
「なんか言えよ！」
「死んだんだよ！早苗は！」
鉄次は、叫んだ。
「嘘だろ！、、、お、おい、、俺は信じねーぞ！」
洋鬼はそう言い、早苗の亡骸を揺らす。
「信じなくてもいい、、、だけど、これが現実なんだよ、、、」
「、、、」
洋鬼の手は止まった。私は呆然と、立ち竦んだ。


葬式・遥

私は早苗の葬式に、出ていた。
「遥、、、」
私を待っていたかの様に、葬式場のドアの前に、嘉代子が立っていた。
「嘉代子、、、」
「行きましょう」
私は嘉代子の後を追った。
「、、、今、お花を棺の中に入れてるから、、、」
「そう、、、」
目の前には棺があった。私はお花を受け取り、早苗の入った棺に入れようとした。その時、嘉代子が言った。
「あなたで、最後よ」
と。私はお花を、早苗の胸の辺りにそっと置いた。そして、泣いた。ボロボロになるくらい。
「遥。早苗は、、、私達を守る為に、、、逝ったのよ、、、」
「でも、、でも、、！」
その時、男の声が聞こえた。
「泣くのもわかるよ、遥」
それは、鉄次だった。
「鉄次、、、私、、、」
「、、、」
私は泣きながら、鉄次に抱きついて、泣き崩れた。
「とにかく、行こう。嘉代子」
「うん。じゃあね、、、早苗」
嘉代子はそう言い、葬式場を後にした。私も、鉄次に続いて、進んだ。その時、私の身体が急に熱くなった。
「暑い」
「大丈夫か？」
「う、うん」
何が、大丈夫なんだろう、、、