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祈殺し編
第5-6(3)話 彼らの為
しおりを挟む金沢・病院・鉄次
「うー、痛い!」
「大丈夫か?!」
遥の下腹部がかなり大きくなっていた。
「なんでこんな速いんだ?」
鉄次は病室にいたサンダルフォン達に聞いた。
「多分だけど、ハニエルの仕業だと思いますね」
「愛の絆の奴か、、、早めたんだな?これ」
「多分ですね」
鉄次は苦しんでいる遥の下腹部をサッと触った。
「どうすればいいんだ?」
鉄次はサンダルフォンに聞いた。
すぐ答えが返ってきた。
「このまま産まれるまで待つか、ハニエルを殺すかです」
「殺す、、、か」
早苗は鉄次に伝えた。
「殺すのは、やめてね?」
「、、、、、」
鉄次は黙って、桜花爛漫の話しを思い出した。
(血で血を洗う者、、、俺達の事か?)
「鉄次?!」
「ん?あーごめん!考え事してた」
「あ、そう」
早苗は椅子に座る。早苗は京子と明日香に話をした。
「2人共、私達さ全然役に立ってないよね?」
「、、、多分ね」
明日香は椅子から立ち上がり、
「槍雲の所行ってくるね」
と言い、病室を出た。
「明日香、、、大丈夫かな?槍雲まだ起きてないんでしょ?」
「多分ね、、、」
早苗は黙った。
「ふぅー」
遥は苦しんでいたが、少し痛みが和らいだ。その時、鉄次が早苗達に言った。
「桜花爛漫が最後に言ってた言葉
、知ってるか?」
「いや、知らない」
「血で血を洗う歴史は封印された 穏やかな時が流れた しかしいつまでも平穏は続かない 新たな脅威が迫っている ほらそこまで、だ」
「、、、なんですかそれ?」
京子は鉄次に聞いた。
「分からん。調べてみたんだが、どうやら太鼓の達人の十露盤2000の玄人譜面のモールス信号らしいんだよ」
「へぇ、何の事だかサッパリ」
「サンダルフォン、わかるか?」
鉄次はサンダルフォンに聞いた。
「知るか、でもヤバいのはわかるよ」
「んー、わかんねーな」
鉄次は椅子に座った。
「、、、でもまずはハニエルに会わないとですよ?」
サンダルフォンは鉄次に言った。
「日本にはいるんだろ?」
「えぇ、多分ですが東京の立川近郊にいると思いますよ」
サンダルフォンは鉄次にこう伝えた。
「気を付けてください。会いに行くんですよね?分かりますよ」
「、、、すごいな?神は」
サンダルフォンは遥を見守る。
「早苗」
「何?」
「少しの間だけ、遥を見守ってやってくれ」
「、、、殺すのは、やめてね」
「わかってる」
鉄次は凛にチケットをもらい、病室を出て行った。
「鉄次、、、」
「新たな脅威が迫っている、、、敵が強いって事ですかね?京子様?」
舞は京子に聞いた。
「分からないでしょ?敵がヤバいのか、私達がヤバいのか、、、」
6人は黙って下腹部の膨れた遥を見守った。
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