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第4章 聖女の近侍、ラネル
17,あり得ない現実。
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ラネルはクラリスの部屋に入る。
「失礼します。」
「はーい。どうぞー。あれ? どうしたの? 何か忘れ物? それとも掃除? いまこの部屋綺麗だけれど……」
「はい、一つ忘れたものがありました。申し訳ございません。」
ラネルはクラリスにそういうとすかさず棚に置いてあったカメラ型の魔道具を手に取る。
そしてクラリスには見えないようにして、ほんの一瞬だけ映像を流す。
この機械で直接見ることができるのだ。画面は小さいが。しっかり音が出ない設定にして画面を確認した。
その画面には腰を揺らして喘ぐ自分の姿があった。
(やっぱり変なことしているじゃない!?!? なによ『ラネルさん途中なかなか脱力していただけなくて、結構体が動いてしまっていましたからどうしようかとおもったんですが、あの後はかなりリラックスしていただけたので良かったです。』とか言っちゃって。変なことしたのタツシ様じゃないですか!)
小さい画面で見ているせいでタツシが何かしているように見えているラネル。
表はあんなにいい人でもやっぱり裏があるのかと落胆しつつ、ついにその事実を突き詰めてやったぞと張り切る。
その忌々しい光景を映す魔道具のスイッチを切ってクラリスに言った。
「ちょっと、クラリス様、お勉強中申し訳ないのですが聞いてください。」
「ん?」
「やっぱり、タツシ様を呼ぶのはやめましょう。」
「嫌よ。」
「あの方は変です。」
「何がよ? 全然変なところないとおもうのだけれど。」
とはいえまさか淫らな自分を見せるわけにもいかないラネル。
「あの方は聖女に触れる資格のあるものではございません。」
「なんで?? 男だからってこと??」
「端的に言えばそうです。やはりマッサージは女性の方に……」
「そんな……」
クラリスはかなり悲しそうな目をしている。
「まあ、いきなり中止というのもおかしいですし、厳しいでしょうからクラリス様はもう少しタツシ様に冷たい態度でも取っていればいいんじゃないでしょうか。
今のあなたはタツシ様に対して相当穏やかですから。」
「うーん……そうね、そうするわ………」
かなり悲しそうにしているクラリス。クラリスはタツシが変態だと一切知らないわけだが、そもそも男性にあまり近づいてはいけないという聖女の都合上、確かに今までは親密すぎたかなと思った。
「では、そういうことで。私はこれで失礼します。」
ラネルはクラリスの部屋から出ていき、すぐさま自室へ入った。
そして専用の装置で録画した映像を大きく映す。
そして30秒ほどの映像を観る。
『どうしちゃったんですか、ラネルさん! さっきから力を抜いてリラックスしてくださいと言ってるじゃないですか!?』
『いやっ……あああっそんな、待って……あああ!』
『あの!? 大丈夫ですかラネルさん?? 落ち着いてください!!』
『いやっ……これは違っ…そんな、待って、まっ……あ…ああ…んん!!…!ああっん…ん………あ!!!っ…あん…んんっん!…っ…!っ…!!』
「え………」
ラネルはあまりの衝撃にその場に座り込んでしまった。
想定していた映像とは全く違うものが撮れていた。
てっきりタツシがラネルに触れ、淫らな行為を行っているものだと思っていたし、前回の自分の記憶だとそうだったのだ。
だがこの映像に移る様子は全く違う。
今回もマッサージでも起きた後になんともいえない気持ちよさがあったため何かされたのだろうとは思っていたがまさか自分のほうが乱れていたとは思っていなかった。
「そんな……こんなことあるわけ……」
タツシは何もしていないのに自分だけが喘ぎ、ヨガり狂う様。
しかも映像の半ば、自分は絶頂しているのではないかと思われる動きをしている。
「いやっ……こんなことあっていいはずが……どうしたらいいの……?」
とてもこんなものを憲兵団に持ち込んでもタツシを捕らえられるはずがない。
むしろラネルのうわさが広まってしまうだけだ。
しかし、ここでタツシの言葉を思い出す。
『一応言っておくと、あんな感じでなかなか脱力していただけない状態、原因は分かりませんがよく女性がなってしまうので気にしないでくださいね?』
ということはつまり、タツシはラネルが絶頂したことは知らないのである。そこには安心しつつもラネルは思った。
(私だけがこうなるっていうわけじゃあないみたいね……。でも、なんでマッサージの途中にあんな……)
ラネルはすぐさまこの映像を消すことを決めた。
デジタルカメラの様に何度も録画しなおすことができるものではないためこの魔道具はもう使えなくなる。
そう思うとラネルは少し消すのをとどまった。
(もしかしたら何かに使えるかもしれないし……)
結局映像は消さずに、自室にその魔道具は置いておくことにした。
夜、クラリスはまだ起きているがラネルの就業時間は終わった後、ラネルは自室に戻り着替えた。
そして、部屋についてる水の魔道具で体を洗い流すとそのまま布団に入った。
そのとき、落ち着いたからか体が昼の快感を思い出してしまった。
股間が熱くなってくる。
「んっ……」
自分の秘部に手を当てるラネル。
思わず手を当ててしまったが、一度気持ちよくなってしまったらもう止められない。
「あんっ……」
「失礼します。」
「はーい。どうぞー。あれ? どうしたの? 何か忘れ物? それとも掃除? いまこの部屋綺麗だけれど……」
「はい、一つ忘れたものがありました。申し訳ございません。」
ラネルはクラリスにそういうとすかさず棚に置いてあったカメラ型の魔道具を手に取る。
そしてクラリスには見えないようにして、ほんの一瞬だけ映像を流す。
この機械で直接見ることができるのだ。画面は小さいが。しっかり音が出ない設定にして画面を確認した。
その画面には腰を揺らして喘ぐ自分の姿があった。
(やっぱり変なことしているじゃない!?!? なによ『ラネルさん途中なかなか脱力していただけなくて、結構体が動いてしまっていましたからどうしようかとおもったんですが、あの後はかなりリラックスしていただけたので良かったです。』とか言っちゃって。変なことしたのタツシ様じゃないですか!)
小さい画面で見ているせいでタツシが何かしているように見えているラネル。
表はあんなにいい人でもやっぱり裏があるのかと落胆しつつ、ついにその事実を突き詰めてやったぞと張り切る。
その忌々しい光景を映す魔道具のスイッチを切ってクラリスに言った。
「ちょっと、クラリス様、お勉強中申し訳ないのですが聞いてください。」
「ん?」
「やっぱり、タツシ様を呼ぶのはやめましょう。」
「嫌よ。」
「あの方は変です。」
「何がよ? 全然変なところないとおもうのだけれど。」
とはいえまさか淫らな自分を見せるわけにもいかないラネル。
「あの方は聖女に触れる資格のあるものではございません。」
「なんで?? 男だからってこと??」
「端的に言えばそうです。やはりマッサージは女性の方に……」
「そんな……」
クラリスはかなり悲しそうな目をしている。
「まあ、いきなり中止というのもおかしいですし、厳しいでしょうからクラリス様はもう少しタツシ様に冷たい態度でも取っていればいいんじゃないでしょうか。
今のあなたはタツシ様に対して相当穏やかですから。」
「うーん……そうね、そうするわ………」
かなり悲しそうにしているクラリス。クラリスはタツシが変態だと一切知らないわけだが、そもそも男性にあまり近づいてはいけないという聖女の都合上、確かに今までは親密すぎたかなと思った。
「では、そういうことで。私はこれで失礼します。」
ラネルはクラリスの部屋から出ていき、すぐさま自室へ入った。
そして専用の装置で録画した映像を大きく映す。
そして30秒ほどの映像を観る。
『どうしちゃったんですか、ラネルさん! さっきから力を抜いてリラックスしてくださいと言ってるじゃないですか!?』
『いやっ……あああっそんな、待って……あああ!』
『あの!? 大丈夫ですかラネルさん?? 落ち着いてください!!』
『いやっ……これは違っ…そんな、待って、まっ……あ…ああ…んん!!…!ああっん…ん………あ!!!っ…あん…んんっん!…っ…!っ…!!』
「え………」
ラネルはあまりの衝撃にその場に座り込んでしまった。
想定していた映像とは全く違うものが撮れていた。
てっきりタツシがラネルに触れ、淫らな行為を行っているものだと思っていたし、前回の自分の記憶だとそうだったのだ。
だがこの映像に移る様子は全く違う。
今回もマッサージでも起きた後になんともいえない気持ちよさがあったため何かされたのだろうとは思っていたがまさか自分のほうが乱れていたとは思っていなかった。
「そんな……こんなことあるわけ……」
タツシは何もしていないのに自分だけが喘ぎ、ヨガり狂う様。
しかも映像の半ば、自分は絶頂しているのではないかと思われる動きをしている。
「いやっ……こんなことあっていいはずが……どうしたらいいの……?」
とてもこんなものを憲兵団に持ち込んでもタツシを捕らえられるはずがない。
むしろラネルのうわさが広まってしまうだけだ。
しかし、ここでタツシの言葉を思い出す。
『一応言っておくと、あんな感じでなかなか脱力していただけない状態、原因は分かりませんがよく女性がなってしまうので気にしないでくださいね?』
ということはつまり、タツシはラネルが絶頂したことは知らないのである。そこには安心しつつもラネルは思った。
(私だけがこうなるっていうわけじゃあないみたいね……。でも、なんでマッサージの途中にあんな……)
ラネルはすぐさまこの映像を消すことを決めた。
デジタルカメラの様に何度も録画しなおすことができるものではないためこの魔道具はもう使えなくなる。
そう思うとラネルは少し消すのをとどまった。
(もしかしたら何かに使えるかもしれないし……)
結局映像は消さずに、自室にその魔道具は置いておくことにした。
夜、クラリスはまだ起きているがラネルの就業時間は終わった後、ラネルは自室に戻り着替えた。
そして、部屋についてる水の魔道具で体を洗い流すとそのまま布団に入った。
そのとき、落ち着いたからか体が昼の快感を思い出してしまった。
股間が熱くなってくる。
「んっ……」
自分の秘部に手を当てるラネル。
思わず手を当ててしまったが、一度気持ちよくなってしまったらもう止められない。
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