元悪徳魔導士は白猫魔女の愛妻を持つ

yu-kie

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魔女を妻に迎えるまでの話

3 理由

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 ベッドの端に座るグリアを前に、ジンはベッドから半身を起こしたまま。グリアは前のめりになり、ジンと向かい合い、何故助けたのか聞いてみた。

「8年前船でこの国に渡った私は商人風の男たちに捕まった。この国へ降りたとき、あんたが商人から助けてくれたんだ。今日助けたのはそのお礼。あんたを早く見つけたかったけど、あんたは…魔法省の管理する薬を横流していたとか。それがバレて魔法省を追い出されたってきいたよ。あんたのこと魔法省の人たちは悪徳魔導士って噂されていたぞ。」
「はっはっは。間違いじゃないな。」
「でも、あのとき私を助けてくれた。どうして?」
「いやあ…気まぐれかな。」
「でも、今の私があるのはあんたのおかげなんだ。」
「もういいよ、俺を城につき出せばいいだろ?」

 グリアはジンから離れ、また端に座り直すと顎にてを添えるようにいい案はないか考えを巡らせひらめいた。

「ジン!あんたの望みはなに?私が望みを叶える!だから私の仲間になればいい!そうだ、そうしよう。」
「いやいや、何で魔女の仲間に?勝手に決めようとしてるし。」
「私は国王勅命でこの森を守っているのよ。あなたを悪いようにはしない。悪徳魔導士はもういなくて、元悪徳魔導士にあんたはなるの!」
「めちゃくちゃな。それにお前に俺の望むことはできないと思う。」

 グリアはまた、ジンに問い詰めるようにジンの間近に接近した。

「どうして!」
「妹の病は魔法も薬も効かないんだ!国の治療技術じゃ無理なんだ。金をかけて色々試したが…」
「一度私に見せて。私も魔女のはしくれ、妹さんが治ったら、元悪徳魔導士にしてあげる。」
「わかったよ、その時は考えてやる。」

 ジンはベッドに横になると、グリアは毛布をかけた。

「おやすみなさい。」

 グリアは部屋の明かりを消すと、別の部屋へと姿を消した。

  ジンは毛布に包まれ、閉じていたまぶたを開け、グリアと初めって会った日の事を思いだす。

(良かった。生きていたのか。あの時助けた子供が魔女になるなんて。あの時ショールーで隠れてわからなかったが、乳白色の長い髪、桃色の綺麗な瞳の色をしていたのか。美人に育ったもんだな。)

 ジンはくすりと笑い、眠りについた。

 そうして、数日グリアの家で療養し、怪我も癒えた頃、グリアは転移魔法を使いジンを連れ出し、ジンの妹の元へ向かうことを決行した。

 ジンの故郷である、両親と妹が暮らす小さな村で、ジンとグリアは二人の今後を左右する騒動に巻き込まれることになるのだった。

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