元悪徳魔導士は白猫魔女の愛妻を持つ

yu-kie

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ルイの旅立ちとその後の二人の話

15 弟子の旅立ち数日前

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 ルイが来て、5年後。

 魔女グリアは白猫姿で、風のように空を舞うように木々を渡り森を駆け回っていた。

 基本3人で巡回しているが、グリアが魔女の力を発揮し、森一帯を半日で回りきる。

 地上ではグリアが先回りして見つけた遺跡泥棒や森への侵入者の情報を、ジンがグリアとペアに付けるピアスを通して感知し、ルイを連れて手分けして不審者を捕まえて行った。

 10歳だったルイはしっかりものの少女へと成長し、魔法を駆使してジンの役にたつまでに成長した。

 その日の巡回を終えたグリアがジンの肩へと転移し、白猫姿で首にだらりと力なく巻き付いた。

「ジン~もう動けないよ~」

ジンは落ちないように白猫のグリアを抱くようにすれば、ジンは腕の中ですやすや眠り始めた。

「お疲れ様、奥様。」
「むにゃ~」

 ルイはジンの腕の中のグリアを撫でてにこにこ笑顔を向ける。

「お疲れ様ですぅ。グリアさん。ジンさん、私先に帰って夕飯の支度始めますね。」

 ルイはくるりと回ると風をお越し転移した。

「奥様。ルイは立派に成長したな、魔法省からもルイに新しい任務も入ったようだし、あのこがここにいるのもあと少しか。」

 グリアは閉じていた目をうっすらと開けた。

「寂しくなるな。」
「そうだな。」

グリアは再びまぶたを閉じ眠り始めた。

     **

 家に戻れば、子供の世話役にジンの妹パルが3歳女児と2歳男児の手をひき、ジンとグリアを出迎えた。
「お兄さん、義姉さんお帰りなさい。」
「「お帰りなしゃい。」」
「ただいま、パル。可愛いルルと可愛いヤーヤ。」

 二人の子供はグリアとジンの子供で、ジンの妹は病気が完治してから子供たちの面倒をかってでていまにいたる。住み込みで来ており、グリアは義理の妹のために新たな部屋を用意した。

 最初のこの妊娠が発覚してから、ジンは近くの町の大工を呼び増築を依頼。森の奥まで険しい道のりを来るため作業にも時間がかかり、ようやく家は2階建てに。  猫をしているグリアは現在29歳。ジンは36歳。疲れを忘れたようにジンと一緒に子供たちと戯れていると、ルイ16歳と27歳を迎えるパルは台所を離れ、二人のいる部屋に向かい扉の前で声をかけた。

「「ご飯ですよ~」」

 扉が開けば白猫が飛び出し、子供たちが続いて飛び出し、やや疲れ気味のジンが最後に現れ扉を閉め、頭を抱えながらぼやいていた。

「家の奥さんは元気だな、子供が三人いるみたいだ。」

 ルイとパルはくすくすと笑いながらダイニングへとグリアたちを先導した。
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