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5章〔繋がる二人の心とその行方。〕
闇の魔女を封じた魔法使い。下
しおりを挟むそして…魔女は魔法使いの腕からすり抜けるように消える。
足元にはタオルを被る黒い猫が一匹。
猫は延びをして、体をブルブル!と振り、水を飛ばすと手足の毛繕いをして後ろ足で耳を掻いて肩の毛を舐め調えていた。
魔法使いはほほのキスに動揺し固まるなか…
猫は臆することなく、毛繕いを終え、テントに走って行った。
テントの外にほろ酔いの主が出迎える。
主の腕に飛び込む猫に魔法使いは羨む眼差しをいつまでもいつまでも向けていたのだった。
シルムはため息をひとつ。
ララはての届かない場所にいる事を実感し…
「私はなにやってるんだか、」
自分にたいして苦笑いして、亡き妻を思う。
肌恋しくてつい手短にいた魔女に抱きついてしまったことを恥じた。
「ちょっとした出来心だ、怒らないでおくれ。」
魔法使いは妻の姿を月に写し見…
柔らかな笑みを溢した。
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