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任務・隣国
シャロの任務・序 2
しおりを挟むラウルさんのお話によれば…
隣の国の王太子と…バハート国の王太子は今も内通しているのだそうです。互いの国の王家の近親者はそれをよく思わなくて…王太子同士の関係を崩したいのだとか。
バハート国の戦争推進派は血の気が多い戦闘好きな方々。
バハート国の国王、シンバ・キシア・バハート国王陛下には弟がいます。国にとても影響力が強い方で、暗殺者を使い何度も兄であるシンバ国王の命を狙っていると噂がある、クロード・キシア・バハート公爵様。シンバ国王の臣下の方々と王太子のご努力もあり、クロード公爵は辺境の地をもらい統治されいるのだそうです。
そのクロード公爵様が話にある戦争推進派。
戦闘好きな彼らは強くあるために常に鍛錬を重ね、非情に侵入者を排除し、辺境の地は常に戦争状態で…その地を離れて国の中心地に移住する者たちが後をたたないのだそうです。
聞いているだけで吐き気がします。そのうち魔族の勧誘でもあるのではないでしょうか…。
隣の国も似たような状況にあるそうですが…ジアーナ国の場合は深刻で、国王自体が戦闘好きな、戦争推進派の人物で、侵略を繰り返して国土を広げているのだそうです。
ジアーナ国の王太子は以前、潜入調査も兼ねて表向きは友好のために留学に来ていたのだそうです。そこで王太子同士仲良くなったそうですが、シュア・キシア・バハート王太子と、アギー・ミアナ・ジアーナ王太子の仲をよく思わない両国の戦争推進派達の者たちにより引き離されるように…アギー王太子はジアーナ国へ連れ戻されたのだと。
それから密かにお二人は両国の平和のための様々な調査をし…アギー王太子は自分に仕える騎士を遣い今回危険な賭けに出たそうです。
「王太子殿下は大変なお立場の隣国のアギー王太子の呼びかけに答えようとされている。アギー王太子に仕える騎士のニサ・リールの瞳をみたか?」
「はい…紫色でしたよね?」
「ああ。あれはジアーナ国に古くから伝わる魔術師の一族特有の瞳なんだ。」
「そうでしたか、偶然ですね、私はジアーナ出身ではありませんから。」
「そうか、その髪色だ、やはりジアーナの魔術師一族ではないのだな?」
「はい。私は魔女の村で育ちました。魔力の高い子供が集まる村ですが…育ての親によれば私は人族ではない両親に連れて来られたと聞いています。周りに危険が及ぶといけないので精細はゆえませんが…ジアーナの民ではありません。」
「わかった。聞かないでおくが、今回の件協力願う。やってほしいことを今から話そう。」
「はあ…」
「魔女シャロ様、あなたはニサ・リールの生き別れた婚約者の設定であちらに向かってほしい。」
私がびっくりしていたら、キアヌさんは更に驚いて私を抱き寄せました。
「何を仰るのですか!」
キアヌさん怒ってます…あの~私に一体何が起きているのでしょうか?
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