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しおりを挟む竜族が権力を持つトーラス国。
この世界に戻った今、テレビや電機、通信機器の無い暮らしです。好きなテレビドラマも見れないし…車だってない。文明の遅れがあるのは、魔法があるからだと私は思いました。
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王と国の復興を祝った私たちは夕方には…昔いた住まいへと散らばっていきました。懐かしい街なみの先には…臣下達がすむエリアがひろがっていて…私たち家族の住んでいた家もそのエリアにあります。
向こうの世界で10年間は桜井桔梗として生きてきました。本当の名はキキョウ・サークライ。桜井は町に住む人々の名の1つ桜井の漢字を使うことに、キキョウは母が花の名前と同じだからと桔梗とつけてくれました。桔梗の花言葉にある『永遠の愛』にある、将来出会うだろう伴侶と永遠に添い遂げられるよう…願いも込めたと、後から聞きました。
屋敷内は荒らされていたので後片付けをして寝る場所を確保。次の日からは戻った使用人と手分けして数日かけて屋敷に…以前の輝きを取り戻したのでした。
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一ヶ月たつ頃には父は武将らしい身なりになり、軍隊本部へと出かけて行くようになりました。
母は王都御用達の料亭の女中として働きに出るようになり…私は剣道を習ったりしていたためか、護衛兼侍女見習いで城に奉公が決まったのでした。そこでは勉強の時間もあり、国の歴史を中心に所作や作法も教わることになりました。
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奉公に出て、掃除、炊事、洗濯、勉強、忙しい日々が過ぎて、半年後、私は王様のお母様(皇太后)が療養する離宮のお掃除の手伝いに呼ばれて、同期数名と訪れると…お母様のお部屋の他に、先先代国王の時代に使われていた側妃様がたが暮らした…今は空き部屋が沢山ありました。
このときはまだ、カイ様との感動の再会を果たせずにいて…なんとかお会いできる機会がないか考えを巡らしていました。
離宮のお母様(皇太后)のお部屋はお医者様が出入りしていて…私たち3名はお部屋のベッドメイキングやら室内のお掃除セットをもって入れば…そこにはベッドから起き上がる、シンプルなドレスにみを包んだ女性がいました。
「あら、可愛らしい侍女さんね、少し散歩に出るので、お掃除お願いします。」
女性は壁を伝うように歩いて私の隣を横切り部屋を出て行かれました。一瞬目があって、とっさに頭を下げたら…微笑まれた。
「赤い瞳なんて珍しいわね。」
私に小さく囁いてその方は部屋を後にし…私たちは何事もなかったかのように掃除に取りかかりました。
「さあ、始めましょう!」
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