12 / 16
12
しおりを挟む「僕は白竜の生き残りなんです!竜王に紅い目の伴侶が現れたと…配下から知らせを受けて、踊子に扮して見にきたんだ!」
「あの踊子に?」
「うん。僕は女装が得意なんだ!綺麗だったろ~」
いつのまにか胡座をかいて私を見上げる白い髪の少年は、得意気に言い、私はあの時、カイ様を誘惑する踊子に不快感があったことを思い出してまた目の奥が熱を持ち力を発動しそうになり、拳を握り耐えていた。
「わあー怖い女!お前の拳、炎を纏ってやがる!」
「あっ」
私は言われるまで自分のからだの異変に気づかずにいて、力の目覚めを自覚した。
「私は帰るから!」
私は壁に向けて殴るようにすれば、壁に爆発が起きた。
「ボォフン!!」
火薬で爆発したみたいに壁は抜けて外の景色を見渡して…今いる場所を確認できた。ここは王都にある、今は使われていない古びた神殿だった。
「ここからなら炎で知らせれるかも!やってみよっ。」
「わー!今良からぬこと考えてるだろ!止めろ!」
私は少年の仲間に羽交い締めにされながら腕を空高くか翳すと、渦を巻く炎の柱を出現させた。
思ったよりも激しい柱だった。
予想どうり城から竜の群れがこちらに飛んでくるのが見えた。だけど羽交い締めにされてしまい…動けない私は、くりぬいた壁にたっている状態で…暴れたら確実に落ちる場所。
(ああ、私も竜になれたらなあ~)
そう思いながらもがいたら落下してしまった。
神殿の最上階であるここから落ちたら私はきっとぺしゃんこになるのは間違いない。だから必死に翼をイメージしていた。
(せめて空を飛べたなら!)
次の瞬間、私の背から翼が生え、羽ばたく翼は私の体の2倍はあった。
空を旋回し、接近中のカイ様と竜士団の群れを迎えた。
「グワフ」
カイ様は竜の姿のため言葉を発せずにいたけど…私にすり寄って優しい目を向けてくれているように思えました。
「カイ様、白竜の仕業みたいです。多分主犯はあの少年です。」
白竜となった彼等は神殿から飛び立とうとしているところ、カイ様の巨体に伸びる太く逞しい尻尾のヒトフリが彼らを直撃。気絶して落下して、竜士団に確保されていったのでした。
カイ様扮する巨大の竜に促され私は彼のせに乗り、私たちは城へと帰還した。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
297
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる